そこから5日間、赤子と二人での入院生活をスタートさせることとなった。
立会い出産にも関わらず、わたしが陣痛に苦しむ間グースカ眠っていたあの夫は、ちょうどその日仕事が休みだったので、一度家に戻ったあとまた様子を見に来てくれていた。
わたしを気づかってか、「入院の準備はちゃんとしてあるの?」と聞かれたので、「病院で全部用意してくれてるから、何も持ってこなくていいんだよ(わたしが出産した産院は入院グッズを全て用意してくれるところだったので)」と答えると、「え!?何も持ってきてないの!?」と驚いた様子である。
そしてそのまま「ちょっといろいろ取ってくる!」と言って急いで家に帰ってしまったのだ。
そして数十分後、戻った夫の手にはどデカイ紙袋が握られていた。
「はい、これ持ってきたよ♡」
え…
ちょw
いらねえwww
そこで初めて、この夫はこれからの入院生活のことについて何か勘違いしているなと気づいた。
うん、わかるよ、「入院」=「暇」みたいなイメージなんだよね?
だから雑誌とかお菓子とか必要かなって思ったんだよね?
だが、違うのだ。
実際にわたしを待っていたのは目が回るほどの殺人的スケジュールであった。
その大半は昼夜を問わず数十分から数時間おきに泣く赤子への授乳とオムツ交換であるが(わたしは母子別室でした)、その他にも昼には沐浴指導や調乳指導、検診など様々なイベントが待ち受けており、食事だってなんと1日に4回も(ありがとうありがとう)出るのだ!
雑誌を読んだり菓子を食う時間などないのだ。(時間があったとしてもとにかくまず寝たい)
それに何だ。
なぜ「ぬいぐるみ」まで持ってきたのだ。
確かにわたしは普段この「カピバラさんぬいぐるみ」と一緒に寝ているが、わたしはもういい大人であるゆえ、「この子がいなきゃ夜眠れない」とかでは全然ないのである!断じて!
夫はこの入院生活のことを勘違いしているだけでなく、わたしのことさえも勘違いしているのだ!ぷんぷん!
その夜、わたしはそのカピバラさんぬいぐるみを抱いて眠った。結局は。
深夜に赤子が泣いたからとわたしを呼びに来た看護師さんに、「あら、ぬいぐるみ好きなんですか?(くすくす)」と言われた。
動揺したわたしは「アハー」と変な笑いでやり過ごすことしかできず、心の中でひたすら「コレハ!オットガ!カッテニ!」と弁明していた。
5日後、晴れて退院した赤子とわたしは自宅へと戻ったが、帰りの荷物(特に雑誌)が重くてかなり迷惑であった。
これから出産をする妊婦さんの旦那さん方、産後入院中のお見舞いに「雑誌」や「ぬいぐるみ」等は必要ありませんので予めご了承ください。
おしまい。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:はなこ
年齢:28歳
子どもの年齢:3歳
2012年生まれの娘を持つ1児の母。娘との日常を描いた はなこのブログ。や はなこの約4コマブログ を運営し、日々くだらないことばかり書いている。重度の親バカ。 また、自身の育児体験を活かし ママと赤ちゃんの産後MEMO にて産後のママのための情報も発信中。
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