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お金、仕事との両立、両親のこと…「知らない」では済まされない不妊治療のリアル 女の不妊座談会《後編》

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デリケートな問題だけに、なかなかオープンにできない「妊活」の話題。

そこで今回、不妊治療を経て出産に至った経験者の方4名に集まっていただき、妊活のあれこれを赤裸々に語っていただきました!(前編はこちら

-Profile-

Aさん 2児の母、2人とも体外受精にて出産。1人目は採卵が37歳、胚盤胞で戻し38歳で出産。その時の採卵したものを40歳の時に戻し、昨年4月に2人目を出産。体外受精は6回挑戦。クリニック転院の経験あり。…お金も結構使いました(笑)。

Bさん 子宮外妊娠のため、卵巣の片方を切除。何度かタイミング法を試すが厳しく、顕微授精にステップアップ。36歳の時に採卵凍結。38歳で第1子出産。胚盤胞の凍結があるので、落ち着いた今年の夏くらいに第2子出産を目指してチャレンジ予定。

Cさん 35歳の時にクリニックでのタイミング法に挑戦、36歳で出産。今は37歳。子どもを望んでから出来るまで3年半、もっと早く不妊治療をすればよかったと思ったので、そう考える人が少しでも早く不妊治療で授かれるといいなと思って座談会に参加を決意。

Dさん 現在第2子を妊娠中。第1子は33歳の時に3回目の人工授精で授かる。以前ピルを飲んでいた時期もあり、やめたらすぐ出来るかと思ったけどなかなか出来ず人工授精に。第2子も人工授精かなと思った矢先の自然妊娠。待望の女の子を出産予定。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

 

お互いを思いやる気持ち…その一言で悩み・ストレスが吹き飛ぶこともあるんです 

言われて嫌だった、言われて良かった言葉とかありますか?

Dさん 私、主人が同じ職場なんですよ。同じ総合職で同じ営業という同じフィールドでやっていたので、私だけ仕事を犠牲にして病院行くとか「もう嫌なんだけど」って話をした時に、「別にそんなに仕事に執着しなくてもいいじゃん」みたいなことを言われたんですよ。向こうとしては「そんなに仕事がんばりすぎなくていいじゃん」っていう優しさで言ってくれたのに、「じゃあ変わってよ!」みたいな(笑)。…私的には仕事も大好きでバリバリやってきたし、同じフィールドにいたと思っているから。自分の時間をとにかく犠牲にしなくちゃいけないっていうのが辛かった。

この言葉はいっちゃダメっていうのは?

Dさん どっちが悪いって定義すること。原因究明じゃないけど、あなたのせいで出来ないとか、向こうからもお前のせいだ!みたいなのは言っちゃいけないと思うなー。

Cさん 私は旦那の結果を見た時、どう伝えたら今後2人で頑張ってやっていけるかなって考えて伝えたりしました。やっぱり“どっちが原因”ではなくて、何かしらの原因があるかもしれないけど、そこは2人で乗り越えるって決めたからこそ、そこはお互いケアしなきゃいけないよねっていうのは言わずもがなあったのかなって。数字が出てても、確実にどっちっていうのはないと、個人的には思っているし、いろんな要因が重なってたまたま出来ないってなっているだけだから。

数値の問題も1回で突き止められるものでもないですしね。

Aさん 自分のホルモン値も結構そうですよね。

-言われて嬉しかったことはありますか?

Cさん 私は旦那の方から「不妊治療に行ってみたらいいんじゃない?」って言ってくれたのは、今思い返すと嬉しい事だったなって。

Dさん 私は、もし出来なくてもこんな楽しいコトとかあんな楽しいこととかしようよっていう提案をしてくれていたのが気分的にすごく楽だった。うちは体外受精は1回までと決めていたので、それでもし出来なければ諦めようとしていた。そのカウントダウンが進んできて沈んでいた頃にその言葉をかけてくれたので。先の見えないトンネルを進んでいるところに「そうだよね」って思える言葉で。「もし出来なかったら毎年海外旅行にいってやる!(笑)」とか楽しいことを考えられるように切り替えさせてくれたのは嬉しかったな。

Bさん うちは「二人でもいいよ」って言ってくれたことかな。治療は女性が大変なので「頑張ってくれてありがとう」って言ってくれたり。感謝の言葉を言ってくれると頑張ろうって思えるし。

Dさん 主人と話してて、ちょっと気が楽になった言葉で「出来て産むことがゴールじゃないからね」って。そんなこと考えもしてなかったんで、この人なんで冷静にそんなことが言えるんだろうって思いました(笑)。

女性は感情的に物事を見てしまいますが、男性は冷静に先まで見据えていてくれているのはありがたいですよね。

Dさん その時はその一言に救われましたね。

Aさん 皆さんの話を聞いてうちの夫には気遣いがないなって思いました。まぁ自分もなかったけど(笑)。…嬉しい言葉はなかったけど、いざ治療を始めると、あまりうるさいこと言わなかったのは良かったかな。体外受精にステップアップするときも、他の病院に転院するときも、旦那さんには何の相談もなく、言ってたんたですけど(笑)。その前に「病院の先生と合わない」とか話をしてたので、「そういえば言ってたね、明日変えるんだ」って。私の無理強いに文句言ったりとかないので、そこは感謝しています。体外も何回やるのか聞いてこなかったし。

Dさん えっ、それはすごいかも。

Cさん そこは結構金額がかかるからね…。

Aさん 私のお金でやってたのがあったっていうのもあるんですけど。金額を知ってたら言って来たのかもしれないけど…実はうっすら知ってたけど、言うと逆にうるさく言われるから言わないでいてくれたのかも知れない(笑)。

 

知らないでは済まされない…不妊治療の金銭問題 

Dさん 男性って情報がないから知らないですよね。知らないところからのスタートだから、タイミング法でかかるお金、人工授精でかかるお金、体外受精でかかるお金の3段階にどれくらいかかるかっていうのはこっちから説明しないと。体外受精を説明するあたりから「えーっ」ていう感じの反応をしていました。

Aさん しかも内科にかかるのと違って不妊治療の1回の検査でも「え?」っていう金額だったりしますよね。1回1回の金額が5000円とか8000円とか。

Bさん ビックリでしたよ。普通に淡々と言われちゃうから。本日のお会計は30000円ですとか(笑)。

Cさん うちも旦那はあんまり考えないから、私が初めに自分の中でルールを決めておいた方がいいかなと思ってはいたけど…実際に治療を始めたら、初めから3段階の一番上に行っちゃうかも知れないし。もしタイミング法で授からなかったら、自分たちでどういうルールを決めてたのかな?とは思います。お友達は何十回も人工授精をしている人がいて、そういうのを見ていると金額的にもそうなんですけど、気持ちの上でもルールを決めていたほうがいいのかなとは個人的にも思いました。

Bさん うちは主人が特に何も言わなかったんで、私が全て管理をしていました。借金しない程度に、普通に美味しいものを食べて、ちょっと出かけられてっていう余裕がある程度で(笑)。…けど結構ギリギリでやってました。

旦那さんは情報がない中で、金銭面で問題になったりはしなかったんですか?

Bさん 結婚する前から周りに不妊治療している方が結構多くて。旦那がいるときにたまたま友達が「不妊治療は1回70万円もかかるしそろそろやめようかと思っているんだよね」って話をしていたので、最終的にかかるだろう金額はなんとなく把握していたみたいですね。

Dさん うちは金額も含めて人工授精は1回だけにしようと決めていました。エンドレスだと多分辛くなっちゃうから。金額的にはトータル100万円って決めてた部分はありますね。…けど、わからないです、1回やってみて、そこで次も。っていう意気込みになったかも知れない。

 

悩む人も多いと聞くけど…職場と不妊治療

Cさん 私は上司に、素直に「不妊治療をするのでそのタイミングで休みを取らせてもらいます」って話しました。女性上司だったのもあって結構わかってくれて。私の会社は決まった月じゃないと休みが取れないんですけど、私が休もうとした時期は該当月じゃなくて。周りには「なんであの人この時期に休み取ってるの?」って言われたけど、「上司に許可とってます」って説明して。

Dさん うちは男性上司2人だったんですけど、2人とも不妊治療して授かってて、それを知っていたので。

Aさん それは言いやすいね。

Dさん 1人の上司はほぼ私と同時期に治療してて、同時期に出産だったんですよ(笑)。だから、言っても大丈夫だなと思ったし、むしろ言わない方が自分がやりづらくなるなって。事前に「突然のお休みを頂くこともあります」とか伝えていたので、わかってもらいやすかった。主人が同じ会社っていうのもあったし。

Bさん 私は社員ではなかったんですけど、結婚するまで社員として勤務していたところに、また来て欲しいと言われて。その頃は治療を始めていたので、先に治療のことも話して、その時は休ませてもらえるっていう条件でパートを始めました。

Aさん 私は会社員じゃなかったので自由はありました。だから誰に報告しなきゃいけないわけじゃないんですけど…職場に行くとみんなにグチを聞いてもらったりして。今日、医者にこんなこと言われたとか(笑)。仕事をしていたことで精神的に、すごい気分転換になりました。仕事してない時はヒマさえあれば、ネットサーフィンしていたんですよ。私のホルモン値はコレだけど、妊娠する確率高いのかなとか検索キーワードに入れて毎日見たり、1日2回も妊娠判定薬で確認したりして。気持ちがそこに集中しがちなので、仕事をしている方が良かったとは思います。

仕事をするっていう意味ではそういう気持ちの発散方法もあるのかも知れないですね。Aさんみたいに、職場で上司以外に会社でそのことを知っている人はいましたか?

Bさん 私は少人数の職場だったので、全員知ってましたね。

隠すか隠さないかって悩むところでしたか?

Bさん 隠していると正直に話さないといけない時に困るので、それだったら最初からオープンにしちゃった方が楽だし、私はこういう状態だからわかってもらったほうがいいかなと、最初に腹をくくってました。

Cさん 女性が上にいると話しやすかったりはしますよね。隣の部署の偉い方だったんですが、その人とは仲が良かったので話をしたら、女性が部長をやっている会社でも不妊治療をしている人は多いから、「ちゃんと治療したら赤ちゃんが出来るよ」とか声をかけてもらえたりして。

 

一番気持ちを追い詰めるのは…実の親!? 

Aさん 母親に「あんた自分の子供どうするの?」って結構言われましたよ。うちの母親はすごく先回りして、不妊治療のクリニックとか調べてきたりして。自分も最初はクリニック行くほどの事なのかな?と思っていたのでびっくりしました(笑)。そこまでして産まなきゃダメなのかなって思ったこともありますし。

自分の親だからこそ、優しく声をかけてくれるのではなく、強く言ってくれるっていうのもあるのかも知れないですね。

Dさん 私は一人目の時は治療してることを両方の両親に言ってなかったです。自分の娘や息子を、子供が出来ない子を産んでしまってごめんねとか思わせてしまったら、両親に申し訳ないなって思って。自分の母親からは「どうするの?」って結構言われてはいましたが、「まぁ出来なかったらできなかった時だから」っていう言葉を返すしかなくて。実はその時めちゃ不妊治療してたんですけど(笑)。それで、二人目の時にまた人工授精をするかなって話になった時に初めて、「実は上の子もそうだったんだよ」って言ったら、両方のお母さんは「えー!」ってすごく驚いてて。…あぁ、あの時言わなくてよかったなぁって。

Bさん うちは主人の妹にも子供が出来てなくて、義理のご両親にはまだ孫がいなかったので、ちょっとプレッシャーはありました。「子供を産んで親としての経験をして欲しい」とか言われて。1度子宮外妊娠をしたことも知っているから、そんなには言ってこないけど、時々お義父さんとかに「孫が欲しいな」みたいなことは言われて少しプレッシャーを感じたり。それも旦那がいないところだったりするので。

一同 えー。

Bさん 旦那には直接言わず、私が間に立つみたいな関係なんですよ。だから不妊治療をしている話もして、私はこんなにツラい思いをしているんだということもアピールして…そこまでやったけど出来なかったらごめんねとか言えればいいなと思って。

Dさん えらい…。素晴らしい。

Bさん 治療中も着床したけどダメになったり、着床しなかったりとあったので。不妊治療してて、もう諦めたほうがいいかなと思った時に、義理の父に「もう出来ないかもしれないから諦めようと思うんだ」って話をしたら、「出来なきゃ困る!」って言われてことも。

一同 えー。

Bさん どういう意味で言ったのか分からないですけど。「そんだけ頑張ってるんだから出来なきゃ困るよね」なのか「孫の顔が見たいから出来てくれなきゃ困る」っていうのか。けど、さらっと言われてその時は結構傷ついて。

旦那さんに言ったりはしなかったんですか?

Bさん 話は聞いてくれるんですけど、それに対して両親に何か言ったら角が立つからって。けれどその頃ちょうど二世帯住宅を建てようって話も出てて。その話を進めて、実際に家を立てたらこの子が出来たからすごいグッドタイミング(笑)。同居も子どもを妊娠してからで。困っているママをみてきっと来てくれたんだと思う(笑)。

Aさん デキる子!しかも跡取り(男の子)で。偉いなー。

Cさん すごいねー!

Bさん そのおかげで家族みんなが和やかになったんです。

それはいい話ですね。