妊娠中のトラブルの一つとしてよく耳にする貧血。
目まいや立ちくらみ、動悸、頭痛と人によって症状はさまざまなようですが、わたしも妊娠中「貧血気味かな?」と思うような症状が出たことが何度もありました。
中でも一番ひどかった時期は、臨月に入りお腹もずいぶん大きくなり、出産を間近に控えた妊娠10ヶ月の頃でした。
確かに妊娠してからは座っていた状態から立ち上がる時に目の前が一瞬真っ暗になったり、ドクッドクッと心臓の音が頭の中で響いて動悸がしたり、ということが増えていました。
でも、里帰りする前の妊娠33週目までに受けた3回の血液検査では、一度も貧血と言われたことはありませんでした。
そのうち症状にもだんだん慣れてきて、「またか・・・」とあまり深く考えることもなくなりました。
ところが38週半ばのある日、わたしは驚きの体験をすることになります。
その日は朝からすごくお腹が張って、なんだか起きるのがしんどいなと感じていました。
お腹の中の赤ちゃんも十分大きくなっており、
「もういつ産んでも大丈夫だよ」と病院の先生から言われていたわたし。
不調を感じながらもいつものように散歩に出かけました。
なんだか今日はだるいな~という感じはあったのですが、貧血という自覚は全くありませんでした。
家に帰ってきて、部屋で音楽でも聞いてゆっくりしようと思ったその時、いきなりわたしの目の前にたくさんの銀色のお星様が現れました!
目線の先に次から次へと降ってきては消える無数の星。
それはとても幻想的な世界でした。
わたしはまるで何かの魔法にかかったようにふわふわとした意識の中で、
「わあ!きれい!これってお産がはじまるよっていうサインかな?!」
と超常現象を体験したような気持ちになっていました。
お星様が見えたのは約5秒。
わたしは自分の身に起こった不思議な出来事を興奮気味に母に話しました。
ところが母からは、思いもしなかった言葉が返ってきました。
「それって貧血なんじゃないの~?!
だるかったりフラフラしたりしてない?大丈夫?!」
・・・貧血!それだ!
全ての出来事がひとつに繋がり、だるくて調子が悪かったのは貧血だったからかもしれないと思いました。
翌日の血液検査。わたしは案の定貧血と診断され、鉄剤が処方されました。
その日の晩から出産までは、貧血にならないよう、より一層食事に気をつけました。
鉄剤を処方されたこと、鉄分を多く含む食材を摂るよう心がけたことで、次の血液検査ではしっかりクリア!
妊娠後期の方になってくると妊娠中のいろんな症状にも慣れ、知らないうちに無理をしていたり、変化に気づかなかったり、ついつい大事なサインを見落としてしまうことがあるかもしれません。
貧血で転んだり、倒れてお腹をぶつけたりといった大事に至らなくて本当に良かったです。
お星様に大はしゃぎだった自分が恥ずかしいですが、最後の最後まで油断大敵と教えてくれた出来事でした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
妊娠時期別記事
著者:NeNE-P
年齢:30代
子どもの年齢:1歳
音楽と英語に囲まれて楽しく子育て中。おてんば娘の笑顔がわたしの原動力!
現在、音楽クリエーター&フリーライターとして活動中。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。