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[虻川美穂子さん×森貴美子さん対談 第4回] 仕事との両立。泣く子を置いていく抵抗感との付き合い方

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2015年2月に男の子を出産した虻川美穂子さんと、現在3歳になる女の子のママである森貴美子さん。月齢は違えど、小さな子どもを育てながら仕事もがんばるママ同士、妊娠や出産、育児について、思う存分語ってもらいました!

 

仕事で子どもを預けることへの抵抗感、どう乗り切ればいいの? 

虻川さん:つい最近、生後7カ月で仕事を再開したんですけど、それまでずっと赤ちゃんと二人きりでいたので、人に預けることにまだ抵抗があって…。

森さん:預けることへの抵抗感、私もありました。こんなにかわいい赤ちゃんを置いて仕事に出るなんてありえない!みたいな気持ちになっちゃって。それまで楽しくしていた仕事だったはずなのに、子どもが産まれたことで気持ちが一番にそっちに行ってしまったんですね。だから初めは両立どころじゃなくて、そもそも仕事復帰なんてできるのかな?っていう不安がありました。

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虻川さん:産後、最初にお仕事したのはいつ頃ですか?

森さん:3カ月くらいの時ですね。はじめは少しずつ、月イチで地方に出張したり、近場で短時間の仕事なら一緒に連れて行ったりしてました。仕事量を通常ペースに戻したのは、1歳2カ月で断乳をしてから。夫が仕事のない日は預けたりして、徐々に増やしていきました。

虻川さん:自分はもともとあんまり子どもが得意じゃなくて、変な例えかもしれないけど動物すら飼ったことがなかったんです。だから、自分以外をかわいがる経験っていうのがなかったので、こんな小さな生き物を預けられるほうも大変だろうと思うと、すごくナイーブになっちゃうんですよ。今、ちょうど人見知りもはじまった時期ですし。

森さん:最初はそうですよね。でも、人見知りの期間を経て、子どもが同じくらいのお友達と遊びたがるようになると、これから大人になっていくことを考えても社会の中に出してあげるのはいいことなのかなって思えるようになりました。3歳まではたまに短時間の一時保育を利用して、今では毎日保育園で楽しく過ごしてます。

虻川さん:私も保育園の一時保育に登録しようと思ってたんですけど、全く空きがなくて無理でした。完全に甘く見てたみたいでびっくり。今は友達など身近な人に預かってもらってるんですけど、この先毎回お願いするわけにもいかないし。保育園を探すにしても、どんな基準で選んだらいいのか…色んなところが気になっちゃうんです。ただでさえ育児で大変なのに、預け先を探すだけでも大変なんですね…。

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森さん:どこか安心して定期的に預けられるところが見つかるといいですね。うちが本格的に預け初めたのは今年の春からですが、最初はすごく行くのを嫌がって、私も本当にこれで良かったのかな?って戸惑ったんです。でも、日を追うに連れて、保育園で習ってきた歌や手遊びを楽しそうに披露してくれるようになって、彼女なりにがんばってるんですよ。『○○ちゃんと遊びたい』とか、家族以外の話もどんどんするようになってきて、世界に馴染んでいく娘を見てよかったな〜って。

虻川さん:子どもは子どもでちゃんと適応していくんですね。私もいずれは、子どもをさくっと預けて颯爽と仕事もこなしていきたいけど、実際にはまだ心がジメッとしています。朝、家から出る時にギャーって泣き声が聞こえると、なんか股間がギューって締め付けられるような、そんな感覚になるんですよ。その泣き声を振り切って、背中を丸めながらエレベーターに乗り込むのが毎回辛い…。

森さん:まだ赤ちゃんと自分の体が繋がってるような感覚なんですね。仕事を始めると、今度は子どもの体調のことでの心配も増えますしね。

 

赤ちゃんの初めての病気に大慌て

虻川さん:予防接種の副反応で初めて発熱した時もパニックでしたよ。やばい!熱い!どうしたらいいの?って。でもこの先風邪とかも引くんですもんね。もう自分がどうなることやら。

森さん:うちも、最初に40度近い高熱を出した時には、こんなに小さい赤ちゃんなのに大丈夫なの!?って焦りました。病院に行っても薬を出されるだけで、帰らなくちゃいけない。もちろん入院を期待してたわけじゃないんですけど、『ああそうか、誰かがずっと見てくれるわけじゃないんだ。こんなに苦しがってるけど、お世話してやれるのは自分しかいないんだ』って覚悟を決めました。それに、感染症の場合だと親もしばらく仕事を休まなくちゃいけない場合もあるし、子どもが回復した後にお母さんがやられたりして大変ですよね。

虻川さん:それはやばい。先日私が風邪を引いた時、息子に私の鼻水が付いちゃっただけで、うわ〜!菌がうつってしまった!これは水で拭いただけじゃ除菌できない!どうしよう!って大慌て(笑)。でも、そんなに慌てなくてもきっと大丈夫なんでしょうけど(笑)。

森さん:その時うわ〜ってなっちゃう気持ちはすごくわかります。うちもひとりっ子だからなにかと心配してばかりなんですけど、2人目がいるお母さんをみると、下の子ってほぼ放っておいてるんですよね(笑)。『大丈夫大丈夫。ほっときゃ育つから』って言われて、ああそっかーって。

 

いつになったら元の自分に戻れる?

虻川さん:いいですね。私ももうちょっと力を抜けるようになりたいなぁ。一度経験した人は結構余裕があるから、『虻ちゃんは神経質すぎるんだよ』と言われたりするんだけど、『自分も神経質になんかなりたくないのに、どうしてもなっちゃうから困ってるんだよぉ』って泣きたくなったりして。いつ頃からもっとおおらかだった昔の自分に戻れるんだろう?

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森さん:あ〜それ!『自分が戻ってきた感覚』ありました!1歳8カ月くらいの頃かな?風邪をひくごとにだんだん体も強くなってきて、子供自身も意識が外に向くようになってきた頃です。おじいちゃんおばあちゃんにも懐いてたり、パパと二人きりでも問題なく過ごせるようになってくると、もう、私自身が“母親”に縛り付けられなくてもやっていけるんだって思いました。

虻川さん:じゃあいつかは元の自分に戻れるんですね。

森さん:大丈夫。私も心配性なところは引き続きあって、仕事中でも何かがあったらすぐに駆け付けられるように携帯は肌身離さず持ってるけど、“自分”はちゃんと戻ります。

虻川さん:それは心強い言葉です。親になるって、願ってたことなんだけど今までとは違う世界に急に放り込まれて何が何だかわからない中で、何とかしたい!と常にもがいているような状態です。更にありがたいことに仕事も復帰させてもらって、仕事の前後は輪をかけてもがきまくっています。それでもいつかは“自分”に戻れる時がきっとくるんですね。

虻川美穂子さん
埼玉県出身。1974年生まれ。お笑いコンビ「北陽」のメンバー。2010年にイタリアンレストランのオーナーシェフ・桝谷周一郎氏と結婚。2015年2月に第1子となる長男を出産。「ヒルナンデス!」(日本テレビ、月〜金11:55〜13:55)の木曜レギュラーとして出演中。

北陽 虻川美穂子オフィシャルブログ「はれ時々あぶ

森貴美子さん
神奈川県出身。1980年生まれ。17歳で雑誌『non-no』のモデルとしてデビュー。現在は『LEE』『nina’s』などの雑誌やCMなどで活躍中。2010年にカメラマンの掛川陽介氏と結婚。2012年に第1子となる長女を出産。

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2015年9月に出版した『森きみの毎日の家事が楽しくなるシンプル暮らし』(PARCO出版)は、掃除、片付けから、時短料理のテクまでシンプルな暮らしのアイデアが満載。

森貴美子オフィシャルブログ「モリキミニッキ

 

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

撮影/下林彩子 
スタイリング/野田奈菜子(アップワード)[虻川さん]、平林和男[森さん] 
ヘアメイク/石井織恵[虻川さん]、牧田健史[森さん] 
構成/相馬由子 取材・文/宇都宮薫

衣装協力[森さん]
アトリエ ドゥ サボン tel03-5465-0447
ルッキリル tel03-3481-5027

 

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