精進料理研究家/フードアナリストの麻生 怜菜です。
夫の実家がお寺であったことをきっかけに、お寺行事食に関わり、伝統的な和食に興味を持ちました。日本の伝統食の考え方や、日本の伝統食材・調味料を使ったレシピなどを発信しています。
旦那さんと1歳の娘の3人暮らし。妊娠・出産・育児の経験の中から、毎日の「食」に関するお話をレシピと共にお伝えしていきます。
さて、今回は、産後のママ向けのレシピです。
母乳がたくさん出るようにと、私自身よく作って常備していたスープをご紹介します。
母乳は血液から作られるので、母乳をつくる前提として、まずは質の良い血液を作ること、血液の量を増やすことを心がけてください。
質の良い血液を作るためには、脂っこいものを摂りすぎないように野菜中心の食事がオススメです。
血液の量を増やすためには、水分を十分にとること。
授乳でカラダから水分が出ていくことも考えて、冬場でもトータルで3Lくらい摂取するのがオススメです。
これからの季節は寒くなってくるので、カラダの臓器も冷えがちです。
すると血液の循環も悪くなって、母乳の出にも影響がでてきてしまいます。
カラダが温まる飲み物や料理(スープや鍋など)を食べましょう。
まずは、良質な血液をつくるためのスープレシピをどうぞ!
【ひじきのミネストローネ】(調理時間10分)
【材料】 (2人分)
オリーブ油 小さじ2
[A]たまねぎ 1/4個(50g)<薄切り>
[A]芽ひじき(乾燥) 10g<水で戻しておく>
[A]塩 ひとつまみ(小さじ1/4)
[A]すりおろしにんにく 小さじ1/4
([A]ミックスビーンズ 50g)
[B]トマトジュース 100ml
[B]出汁 200ml
(乾燥パセリ お好み)
【作り方】
① 鍋にオリーブ油を熱し、[A]を入れ、具材がしんなりするまで炒める(中火2分程)
② [B]を入れひと煮立ちさせて完成!
たまねぎは血液サラサラの効果が期待でき、ひじきはカルシウムや鉄分が多く含まれています。植物性のたんぱく質をとるためにミックスビーンズなどを加えるのもオススメです。
お野菜の中でもカラダを温める効果が期待できる根菜。
つぎは、ホッコリ温まって母乳も出やすくなるレシピをどうぞ!
【南瓜の豆乳ポタージュ】(調理時間15分)
【材料】(2人分)
オリーブ油 小さじ1
[A]かぼちゃ 1/6個(150g)<皮をむいて1㎝の角切り>
[A]たまねぎ 1/2個(100g)<薄切り>
[A]塩 ひとつまみ(小さじ1/4)
出汁 200ml
[B]無調整豆乳 150ml
[B]白味噌 小さじ2
[B]白胡椒 少々(小さじ1/8)
(乾燥パセリ お好み)
【作り方】
① 鍋にオリーブ油を熱し、[A]を入れ、野菜を炒める(強火2分程)
② 出汁を入れ、具材がやわらかくなるまで煮込む(強火5分程)
③ ②をピューレ状になるまでブレンダー(ミキサー)にかける
④ ③を鍋に戻し[B]を加えてひと煮立ちしたら完成!(中火2分)
豆乳は大豆から作られていますので、植物性のたんぱく質が摂取できます。
調整豆乳でもできますが、砂糖などの甘みが添加されているので、使用する時は味見をしながら使ってください。
かぼちゃ以外にも、蕪・人参・さつま芋などいろんな野菜で試してみてください。
ブレンダー(ミキサー)がない場合は、ジップロックなど丈夫な袋に入れて、手でつぶしてもOKです。
私自身は、最初は母乳が出なかったので、今回紹介したミネストローネやポタージュなどの野菜スープを1週間分まとめて作って、毎食少しずつ電子レンジや小鍋で温めて食べていました。
出産後は、普段の家事に育児がプラスされて、自分の食事がおろそかになりがち。
だからこそストックスープは役立ちました!
ほっこりあったかスープ、是非試してみてくださいね。
著者:麻生怜菜
年齢:33歳
子どもの年齢:1歳
長崎県生まれ。全国を転々とした幼少時代を過ごし、旅行好きの両親の影響もあり47都道府県全ての地域食材、郷土料理を食べて成長する。
大学卒業後、営業職を経験。結婚後、旦那さんの実家がお寺であったことをきっかけに、お寺行事食に関わり、伝統的な和食に興味をもつ。
日本の伝統食、特に精進料理の考え方や調理法、食材などに感銘を受け、伝統的な調理法や食材を、現代のトレンドと融合した食文化の発信する場として、2011年より「あそれい精進料理教室」を主宰。
2015年より料理教室応援サイト「 #FunCookingLab in the Kitchen」代表。
・HP
あそれい精進料理教室
#FunCookingLab in the Kitchen
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