私は35歳での初産でした。小さいときからあまり病気することなく育ってきたので、安産間違いないだろう…と周りからも言われ、自分自信も大丈夫だろうと思っていました。
ただ、高齢出産という年齢にさしかかっていたので、病院は周産期医療の整っている大きな病院にかかっていました。
最初の検診に行ったとき、血圧が少し高めでした。というのも、病院に行ったら上がってしまうという白衣高血圧でした。家で測ったら大丈夫なんです。
何回目からの検診からか、お医者様から毎日の血圧測定を課せられていました。
尿蛋白は全く問題なく、血圧だけ、家で測っても下がらなくなったら病院に来てね!と軽い感じで言われながら、順調に妊婦生活を送っていました。
30週を越えたとき…金曜の夜でした。仕事から帰ってきて、食事して、いつもの血圧測定をしました。
いつもすぐに正常値になる血圧なのですが、何度測っても上が140超え。
少し不安に思いつつ、土日を過ごし、土日も140超え、160を超えることもあり、月曜日に病院に行きました。
軽い感じで病院に来てね!と言っていた先生でしたが、病院に行くと「車椅子持ってきて!」と看護師さんに指示して、私は車椅子に座らされてしまいました。
これ以上、血圧が上がらないようにということだったようです。
そこから、すぐに入院と言われ、急遽、入院することになりました。
入院準備なんてまだしてないし、仕事も全く引き継ぎしていない…突然のことでテンパりました。(たぶん、また血圧上昇してたんじゃないだろうか)
なんとか、主人に荷物を準備して持ってきてもらい、仕事も電話でなんとか話をして(私の持ち分は完全ストップになりましたが)長期になるかもしれないお休みをいだだきました。
入院で血圧管理しながら、産まれても良い37週を目指すことになりました。
ただ、先生は、こうなってしまったら2週間ぐらいで出産になってしまうことが多いと脅かされ、それでも30週を越えてるから赤ちゃんは出てきても大丈夫!と励ましてもくれました。
ただ、出産はどちらにしても帝王切開になると…出産中に血圧が上がってしまうのが一番怖いそうです。
残念ながら、自然分娩はその時点で諦めざるを得ませんでした。
入院生活は血圧が上がらないように、テレビは禁止、スマホ極力見ないように、基本はベッドの上で大人しくしていなくてはいけませんでした。
自覚症状が全くなくので、元気なのにベッドに拘束されるのは辛かったです。
あと、シャワーも食事も血圧チェックしてから。
常に140は超えてしまっていたので、160以下なら許可が出るという感じでした。
最初の1週間は血圧を下げる薬を飲みながら、毎日お腹の具合をモニターでチェックして様子をみていました。
1週間を越えた頃、血圧がまた上がり、尿蛋白も少し上がってきたようです。
薬が増えたりしつつも、お腹の子はぐるぐる動いて元気!一緒に頑張るぞ、と言ってくれているようで、頼もしかったです。
入院して13日目…夜にまたまた血圧が上がりました。
なんだか看護師さんがバタバタ…血圧下げる点滴します!と点滴をすることになりました。
そのあとに先生が来て「薬で血圧が下がらないので点滴にかえました。もう2、3日で出産になると覚悟して下さい」ついに宣告されてしまいました。
たぶん37週までは無理かな?と予想していたけれど、こんなに早く出産の日が来てしまうなんて…やっぱり先生の言ってた2週間ぐらいというのは本当だったんです。
まだ、お腹の子は超音波で測っても1500グラムを超えていませんでした。
いくら30週を越えているから大丈夫と言われても、やっぱり不安でいっぱいで涙が止まりませんでした。
主人からは同じような状況で出産した人の体験談(無事にそだってますというような内容)をコピーしたメールが届き、少し気持ちが落ち着いたのを覚えています。
その夜は点滴をしたまま眠りました。
夜中に目がさめ、眠れずにぼーっとしていました。
そのとき、ふと感じました。あれ?赤ちゃん、あまり動いてないな…と。
入院してからは、入院前より元気いっぱいに動いていたのに…。
不安になって、看護師さんに見てもらいました。心音はしっかりしてる…でも一応モニター付けましょう。
ということで、お腹にモニターをつけながら寝ることになりました。
明け方(点滴とモニターにら縛られて全然眠れなかった)看護師さんがバタバタと入ってきました。
お腹に聴診器…脈を測ったり、モニターを付け直したり、なにやら慌ただしくしています。
どうやら、赤ちゃんの心音が下がった数分があったとのことです。
お医者様もやってきて、今日、帝王切開します!と言われてしまいました。
主人に朝から来てもらい、説明をうけました。
もう、なにもかも急に進んでいって、不安も重なり、頭がクラクラ…血圧のせいかもしれませんが頭痛もしてきたため、夕方の手術予定が緊急事態!と朝に変更になり、バタバタと手術準備が進んでいきました。
手術は通常の帝王切開と同じで下半身麻酔、赤ちゃんは未熟児なので、保育器とNICUの先生もスタンバイしていました。
帝王切開はすごくお腹を引っ張られたり、けっこう力強いんだなぁ…という感じでした。
麻酔科の先生が全く関係ない世間話とかをしてくるので、普通に会話をしていました(このおかげで、今切ってるのかなぁ?とか余計なことを考えずに済みました)
最後はお腹をグググ~と押されて、赤ちゃん誕生!
小さいながらもオギャーという泣き声を聞くことができました。その瞬間、また涙が止まりませんでした。そして我が子を見せてもらいました。
未熟児なので、ガリガリの鳥の子みたいな感じを想像していたのですが、細くて小さいですが、ちゃんと赤ちゃんという感じでとっても愛おしく感じました。
胎盤を見ると、一部剥がれていたらしく、手術が遅れていたら胎盤早期剥離の危険もあったとのことで、本当に良かったです。
結局、31週での出産、1430グラムの赤ちゃんでした。まだ呼吸が安定しない週数なので、保育器で呼吸器をつけながらの生活になります。
1ヶ月を保育器で過ごし、その後3週間入院して2890gで退院しました。毎日、病院に通って、搾乳した母乳を飲ませたり、途中からは直接母乳を飲む練習をしたり、お風呂にいれたり…ほとんどを病院で過ごしていました。
そんな我が子は今は1歳、身長は周りの子より高いぐらいで、かなり大きく育っています。
すこし発達が遅れているようでまだ歩きませんが、今のところ特に障害もなく元気にしています。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:mako
1歳男児の母です!
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