妊娠判明!
「いててててて!」
2015年9月のある夜、私にしては珍しく、こむらがえりで目が覚めました。
生理予定日から今までなかったようなプチ不調が続き、少し違和感を覚えていました。
他にも、両親が運転する車では酔わないのに激しく酔ったり、寒気がしたり、人生初カンジダになったり、夜間頻尿になったり。
そうこうするうち生理のないまま生理予定日から2週間が経ったので、主人の仕事中ひとりで気楽に市販の妊娠検査薬を試したところ、あっさり陽性。
主人にはすぐ妊娠検査薬の写真を送りました。
喜んでくれてましたが、まあまだわからない。落ち着いていこう…という感じ。
翌日産婦人科へ行くと、
「いますねー赤ちゃん。これ胎嚢。」
先生からあっさり、経膣モニターで赤ちゃんを見せられました。
実感なし…
主人にもモニター写真は見せましたが、ちっこすぎてやはり実感ない様子。
しかしこのときからつわりへの恐怖心が私の脳裏を支配していました。
つわりの主な症状といえば、吐き気や嘔吐だとよく聞きます。
吐くのが得意だという方はそうそういないと思いますが、私は小学校以来吐いていないことや、身体の弱い母が苦しそうに吐いている様子を小さい頃から何度も見てきた記憶が強く残っていることなどにより、吐くということに対し強い恐怖心を持っています。
「吐きつわりじゃありませんように…」
そう願いつつ病院の帰り道では昼食に某格安ファミレスのピザとパスタをもりもり。
恐れていたつわりスタート!オエオエが止まらない…
ところが、その夕方、某おしゃれすぎて注文時緊張してしまうようなカフェでコーヒーを飲んだのですが、なんだか味が変…。
美味しいと思えないのです。
またまたあっさり、つわりの始まりでした。
この時点で6週後半。
翌日からの仕事では、午後からもうオエオエオエオエ、えずきがとまりません。吐きはしないものの、吐き気だけで怖い私はすっかり心折れてしまい(吐きながら働いている方もいらっしゃるのに本当情けなくてすみません…)、しばらくお休みをもらうことにしました。
幸い、上司が女の子3人の父で、つわりにとても理解があり、快く休みをとらせてくれました。
まだ回復していない旨職場に連絡するたび心苦しかったのですが、「とにかく身体をいたわりなさい」と仕事よりも私の身体を大切にするよう明るく言ってくれたので、遠慮なく休ませていただくことができました。
とはいえ休みをいただき静養してみるものの、1日中吐き気がとまりません。
吐き気をとめる対策もわかりません。
吐くのが怖くて、食も進まない…。
恐る恐る食べていたある日、義母が「吐くときは何食べたって吐くよ!1回食べてみなよ」と言いながら作ってくれた根菜入り生姜スープ、酢飯、フルーツポンチを食べてみたところ意外と気持ち悪くならなかったうえ、お腹が空いてくると激しくえずいたので、これは食べつわりかもしれないということに8週目あたりで気づきました。
その日からは食べつわり地獄です。
起床時は比較的ラクなのですが、7時頃主人と共に朝食を摂り、9時には空腹でオエオエ、11時にまた空腹でオエオエ。
だいたいいつもの12時か13時くらいにはお昼も食べ、しばらくするとおやつの時間あたりに再び空腹でオエオエ、夕食前が一番地獄でもう吐いちゃうのかなぁと絶望的な気持ちになるくらい激しくオエオエ(でも吐かない…吐けない…)。
主人の帰りを待たずに食べたあとまた主人と夕食、なのに夕食後2時間もしないうちに空腹でまたオエオエ、寝る前にオエオエ。
このオエオエと、それとともにやってくる胃が捻れるような空腹感を防ぐため、常に何かを口に入れてるんです。
胃の休まるときがありません。食べ、えずき続けてることで横腹が痛い。
襲ってくる空腹感は、普段の爽やかな空腹感とは種類が違うので本当に不快で、食べてもおいしくないし、口の中もずっと気持ち悪い。
もちろん、寝てからもまた気持ち悪さに襲われます。
真夜中3時に空腹でオエオエし、何か食べる。5時にまた気持ち悪くて目覚め、何か食べる。
本当に、もうなにも食べたくない…!と、泣きながら食べていました。
ちなみに食べられたものは毎日移り変わりましたが、参考までにまとめておきます。
OK…あったかいごはん(プラスのりたま・ゆかり・その他ふりかけやおつけものに佃煮)、サラダ巻、サンドイッチ、お好み焼き、焼きそば、たこ焼き、食パン、ポテト、メロン、りんご、バナナ、なし、クラッカー類、ウーロン茶(カフェイン入ってますが飲み物は味がこれしか受け付けなかったので脱水になるよりはマシと割り切り飲んでいた)
NG…味噌汁やおでんなどだしがきいたもの、玉ねぎ、キノコ類(つわり前は大好きだったのに…)、トマトやみかん(水分により吐き気が増長)
ワガママ放題したのに…!主人に感謝!
このつわり期間中、私が挫けずここまでけられたのは、職場の上司・仲間や両親、義両親のおかげがあるのはもちろんですが、一番は8歳年下の主人のおかげです。
ある夜のこと。
仕事で帰ってきてくたくたの主人、なにが食べたいのかもわからず憔悴して布団に潜っている私を見て、台所へ…
なにをしているのかと思えば、お盆に私が食べられそうなゼリーやりんご、みかん、飲めそうなジュースなどを並べ、運んできて優しく枕元に置いてくれました。
自分の睡眠時間を削ってまで。
朝早くから仕事に行き帰りは22時くらいになる毎日の中で、主人は食器洗いや掃除、洗濯、食事の準備、買い物までかいがいしくやってくれました。
その姿の愛おしいこと…
そして申し訳ないこと。
またある日、急にエビフライが食べたくなり、仕事終わりの主人にお惣菜で買ってきてくれるようお願いしました。
しばらくして主人が帰ってきたのですが、エビフライが売り切れていたらしく、主人は迷った挙句、仕方なくエビ天を買ってきてくれた。
でも夕食前の気持ち悪さで余裕のなかった私はあろうことか
「いらない」
と言ってしまい…
なのに主人はそれでも怒りもせず、「売り切れてて…ごめん、ごめんね」と謝り続けてくれました。
その瞬間はっと我にかえり、なんて自分勝手なことを言ってるんだろうと自分に驚いて、すぐ泣きながら主人に謝りましたが…
今思い出しても心が痛みます。
時間を巻き戻して、過去の私をぶん殴りたい。
ちなみにこの話を実母にメールしたら、主人に思いを馳せ、母も実家で号泣していたようです(笑)。
いまようやく6ヶ月に入り、まだムカムカと倦怠感は続いていますが、ピークほどの気持ち悪さはなくなって少しずつ動けるようになってきました。
吐き気が怖い私をここまで支えてくれたのは主人です。
今回初めての妊娠で、つわりの特効薬は、妊婦の体調を理解し、支えてくれる人の存在なんだなあということを身をもって知りました。
元気な赤ちゃんを産んで、私もつわりから解放されて元気になったら、主人にたくさん恩返しをしたいと思って今も闘っています。ありがとう。本当にありがとう。
待っててね…!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:まりこ
8歳年下平成生まれの仔犬みたいな愛くるしい主人と結婚生活を送っている、昭和生まれ三重県出身アラサーです。今は関東で主人と2人暮らし。初の妊娠で、つわりのつらさにぐったり…。お腹の中では元気な男の子が毎日激しく運動してます!子育てを楽しみに、つわりを乗り切るのでとにかく必死な毎日です…。
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