近頃、webで「共働き夫婦の家事育児役割分担」についての話題をよく目にします。
かくいう私も、うちの場合のアレコレを、どなたかの参考になればと、ツイッターや著書の中でちょこちょこ晒したりしてます。
なので、今回は特別編!といたしまして、緊急寄稿☆「妻から夫への『大変さ』の伝え方」をお送りします!
いや~、家事&育児って大変ですよね。
私も自分でやるようになるまで、こんなに大変だとは思いませんでした。
うちは基本的には共働きなので、家事育児は分担しています。
しかし、きっちりと取り決めをしたわけではなかったので、比較的時間の融通が利き、なおかつ「母親」である私に、自然と負担が重くかかるようになりました。
自分の仕事に余裕があるときは、「今日も遅いんだ、仕事なら仕方ないね」と許せたりもするんです。
けど、仕事が忙しくなり、バタバタとお迎えして家事育児に追われて、子供を寝かしつけてから仕事をするようになると。
「私は仕事が終わってなくても強制終了でお迎えに行くしその後ご飯してお風呂して寝かしつけして、それから仕事してるんだよ!?おかしくない!?」と詰め寄るようになりました。
突然のことに「そんなこと言われても…」と怯む夫、私は「なんでわからないの!?」と感情を爆発させ、「なんだよその言い方!」と喧嘩になる始末。
しまいには「この人にはなに言っても無駄だ…!私さえ無理すればいいんだ…!!」と諦めようとしました。
(私の感情爆発確変モードは、産後~授乳中のホルモンの関係もあったんだと思います)
しかし、第二子が生まれてからは、私だけじゃなく夫も、完全にキャパオーバー。
イライラ鬱々、その被害は、私でも夫でもなく、子供達に行くわけでして。
「ああいかん、このままじゃ一家崩壊だ!」と思った時。
私がしたこと、それは、普段の仕事(マンガやイラスト)でしている、「思いついたことを書き出してみる」でした。
※メモは実際に夫に見せたものです
これは、第二子産褥期のもの。
こんな雑な絵と文字ですけど、これだけで、頭の中がぱああああっとクリアになったんです。
まず、自分がいかにがんばっているかも把握できました。
誇らしい気持ちでいっぱいです。
そして、夫がやってくれていることも。
これを夫にも見てもらいました。
すると夫は、拍子抜けするほど簡単に「なるほどね」と頷き、私の「ここ(家事全般)は手を抜いて、ここ(沐浴)をやってくれない?」という提案も「了解」と即答だったのです。
奇跡の瞬間でした。
ここから私は、「いまいち伝わりにくいことを、文字や図解で伝える」ことを試みるようになります。
それはもう、「大変さ」を私が感じた、その都度。
これは、夫が今の仕事(企業系FP)に就き、しばらくの頃に、書き出したもの。
夫は、朝早く出勤し、遅くに帰宅するものの、朝食を作ってくれたり、洗濯機を回してくれたり、やってくれています。
でも、足りない。
わたし、想像以上に、しんどい。
できれば、早く帰ってきてほしい。
これ、言葉で伝えても、「仕事始めたばっかで、いっぱいいっぱいなのに、これ以上どうすればいいんだよ!?」と言われてしまったんです。
だから、書き出したのでした。
これも、見せると、ストレートに伝わりました。
できる限り早く帰ってきてくれるようになりましたし、お願いしたことはやってくれるようになりました。
奇跡は、続いたのです…!!
けど、私の理想は、もっと上にありました。
それは……
私が、お願いしなくても、自ら、勝手に!動いてくれるようになってほしい!!
そこで考えたのが、このボードです。
家事育児分担表です。(ボード、マグネット、マーカー、全てダイソーです)
ホワイトボードにタスクを書き出して、ピンクは私、青は夫で、マグネットで役割分担します。
これは日曜日の夜に作ったので、夕・夜の「お迎え」はなく、朝は月曜の朝の予定です。
……この時点で、ピンクのマグネット、15個入り108円税込、足りなくなりました。
青は6個も残っているのに……!!
これを月曜の朝に見た夫、「なにこれ作ったの?すごいね」と言ったのち、ドタバタとゴミ集めとゴミ出しをしてくれました。
しかし、ゴミ箱にゴミ袋をセットすることはしてくれなかったので、「これはタスクを増やさないとな……」と思う妻。
翌々日のボードがこれです。めっちゃタスク増えましたし、ピンク全然足りませんから赤ペンで丸書いてますし、青めっちゃ余っています。
ちなみに、赤の囲みはほぼ毎日やること。
この日はゴミ出しはなく、夜は夫がお風呂の頃に帰ってきた感じです。
こうなってくると、私、ちょっと気持ちいいです。
すごいです、やってやってる感。
そして、夫はちょっと悔しそう。
まるで、国取り合戦ゲームをしている感覚です。
このボードを見ながら、「そっか、早く帰ってこれば、迎えと風呂掃除と子供の相手と洗濯物取り込みと荷物片付けはできるな」と戦略を練りはじめる夫。
妻は、勝者のたしなみとして、「いやあ、よくやってくれてるよ」と感謝の気持ちを忘れません。
そんな気持ちになれるのも、このボードのおかげだったり。
感情よりも、情報を伝える。
可視化して、把握する。
その上で、どうするか。
言葉にするとすごく簡単なことなんですが、実際たどり着いてみて、ほんっと気持ちがラクになりました。
ま、夫は出張もあるので、これが真っピンクになる日もあるんですけどね…?(膝から崩れ落ちながら)
きっとこの先、「青のマグネットが、足りな~い!」なんて日が、時にはあるはず、と信じて…☆(すっくと立ち上がって!)
>>>次回のエピソード:妊娠報告はいつ誰に!? 『立ってる者は親でも友人知人他人でも使え』のススメ
著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:4歳と2歳
マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。4歳男児&2歳女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ 流し中。
website:http://umeyon.net
最新刊:「伝えるチカラを身につけたらダメ旦那が稼げる男になりました」
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。