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[中山エミリさんインタビュー 第3回]目の前をお星さまがチカチカ…想像と全然違った出産エピソード

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現在、4か月のお子さんの育児に奮闘し、成長を日々実感しているというエミリさん。インタビュー最終回となる3回目は、予期せぬ分娩中のトラブルと、迷いに迷った名付けなどの話を伺いました。

出産中、心音が取れなくなり… 

「出産するまでは、“生まれた瞬間って、大感動の嵐がやってきて号泣するんだろうな”と思っていたんです」とエミリさん。ですが、出産後、初めて目にした光景は、想像とはまったく違ったものでした。

「そこまで難産というわけではなかったのですが、途中で子どもの心音が取れなくなってしまったんです。“早く子どもを出さないと危ない!”ということで、馬乗りでお腹をギューギューと押され続け、出産の瞬間は、目の前をお星さまがチカチカと飛んでいましたね」

原因は、へその緒が首に巻き付いていたせいでした。生まれた時も、子どもが泣かず、不安がよぎったといいます。

「ようやく出てきた子どもは、首がデローンと垂れた状態…。まったく泣いてくれませんでした。周りが“先生を呼んできて!”と叫び、現場が騒然となるなか、私もすっかり慌てちゃって、「これって大丈夫なんですか!?」と。でも、そのあとすぐに泣いてくれたので、心からホッとしました。無事に生まれてくれて、本当によかった!」 

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初めての出産は、想定外の連続でした

お産は、旦那さんのたっての希望により、立会い出産を選択したそう。

「年齢的にも最初で最後の機会かもしれないので、夫には、“後悔しないように、やりたいことは全部やってください”と伝えていたんです。病院がバースプランを受け付けてくれるところだったので、何がしたいかを先に提出していたんですが、そのなかに“夫がへその緒を切る”という希望を入れたんですね。夫は、もうやる気まんまんで、“この手袋をして、このはさみで切って…”とシミュレーションをし、ルンルンで待ち構えていたんですが、結局赤ちゃんが泣かず、現場は“それどころじゃない”状態。「ちょっとお父さんごめんなさいねっ!」と、先にへその緒をジョキっと切られちゃって、結局、最後に少しだけセレモニー的に切る感じになっていました(笑)」

 

 想定外だったのはエミリさんも同じ。当初、思い描いていた「憧れの出産プラン」を明かしてくれました。

「出産中、旦那さんにパタパタとうちわで扇いでもらったり、ストローで水を飲ませてもらう光景に憧れていたんです。マタニティ雑誌を見ながら、ペットボトル、ストロー、うちわと、必要なものをすべて買いそろえて万全の態勢にしていたのに、舞い上がっていた旦那さんが、分娩室に持ってくるのをすっかり忘れちゃって(笑)。それだけが心残りですね。出産前に、陣痛の間隔を計測できる『陣痛アプリ』もダウンロードしていたのですが、途中で痛すぎて押すのを忘れてしまいました。なかなか自分の頭で思い描いていた通りにはいかなかったですねえ」

 

迷いに迷った「名づけ」。キラキラネームを夫に却下され…

「名づけ」には、ギリギリまで迷ったといいます

「すごく悩みましたね。互いに候補を出し合って絞っていったのですが、私の案は、「キラキラネームはダメ」と夫に却下されちゃいました(笑)。最初は、本を見ながら画数なんかも調べていたけれど、気に入った名前は画数がイマイチだったり、画数がよくてもピンと来なかったりと、キリがない。なかなかパーフェクトの名前がつけられず、“名づけってこんなに大変なんだな”と。最終的には、顔を見てから決めたほうがいいということになり、旦那さんが直感で言った名前に決めたんです」

 

旦那さんと一緒に出生届を出しに行った時には、新米ママらしいこんなカン違いも――。

「『名前を書いてください』と言われたのですが、最初は“自分の名前を書くのかな?”とカン違いしていて(笑)。娘の名前を書くことが初めてだったので、ピンと来なかったんですね。いまだに慣れないです」

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満面の笑顔やしょっぱい顔にドヤ顔も! 毎日が発見の連続

現在4か月目となるお子さんの育児に奮闘中のエミリさん。ようやく「感情が読み取れるようになってきた」と、優しい表情に。

「最初の頃は、単なるおっぱいマシーンと思われていたのか、抱っこをするとおっぱいにまっしぐら!という感じだったのですが、ようやく何を考えているのか、表情から読み取れるようになってきましたね」

それまでは、何を考えているのか、どうしてほしいのかが分からず、途方に暮れたこともあったといいます。

「なかなか泣き止んでくれず、朝まで泣き続けたことも。具合が悪いのかなと熱をはかってみたり、母乳を飲ませたり、抱き方を変えてもダメ。“もうどうしたらいいの⁉”という感じでしたが、だんだんコミュニケーションがとれるようになってきました。表情も豊かになってきて、泣く前に「私、かわいそう」みたいなしょっぱい顔をしていたり(笑)、かと思えば、ドヤ顔をしたり、なぜか凄い冷めた目でこちらを見ていたり。日々、成長が感じられ、見ていて飽きませんね。今はとにかく大きな病気をしないで健康に育ってくれれば嬉しいです。欲をいえば、一緒に楽しめることが増えればいいな」

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中山 エミリさん

1978年神奈川県出身。1994年にドラマデビューし、CM、テレビ、ラジオなど幅広く活躍。2010年に、プロライフセーバーで俳優の飯沼誠司さんと結婚。15年10月に第一子となる女児を出産。現在、Eテレ『すてきにハンドメイド』MC (毎週木曜21:30~)、東京FM『Amitie du Weekend』(毎週土曜11:00~)など

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

撮影/野中麻実子 取材・文/西尾英子 ヘアメイク/堀江里美 スタイリスト/杉山裕治

<衣装協力>カーディガン/チュールスカート Million Carats パンプス REZOY