夫の家事とわたしが頼みたい家事の違い
夫に対する不満が募りはじめたのは、妊娠して間もないころのこと。
当時わたしは、水を舐めても吐いてしまうほどつわりが激しく、脱水症状を起こしてしまい、入退院を繰り返していました。
わたしが入院をしているあいだ、夫は自宅でやりたい放題。
退院して家に戻ると、テーブルは食べこぼしでベトベト、何日も放置されたビールの空き缶が悪臭を放っているという惨状でした。
怒りと失望でクラクラしながら、「自分のことは自分でやってね」というわたしに、「自分のことはやってるよ」と夫。
食事の用意はするけれど、調理器具は汚れたまま。
自分の洗濯はするけれど、洗った洗濯物は山積みのまま。
夫のいう「家事」と、わたしの「やってほしい家事」は大きくかけ離れていました。
「察してほしい」では通用しない
そんな夫に本格的に家事の分担を申し出るようになったきっかけは、娘が一歳を迎え、わたしが働きはじめたこと。
保育園はいっぱいで入れなかったため、自宅で行う仕事です。
なかなか眠らない娘を寝かしつけてからの作業になるので、仕事は深夜から早朝に。
夫の出勤時間が遅いため、「朝の家事と育児を夫に任せる」ことが、わたしが仕事をするために必要な条件でした。
はじめは分担を快諾していた夫でしたが、やはり家事は中途半端。
朝食は食べさせっぱなしで、テーブルの上はもちろん、床に落ちたパンくずが踏み散らかされて大変なことになっている…なんてこともしょっちゅうでした。
このころは特に衝突も多く、「あなたがそれでは働けない」と何度怒りをぶつけてしまったことでしょう。
夫との生活で学んだのは、「やってほしいことを察してもらう」のはとても難しいということ。
食べ終えたら食器は片づける。パンくずを落としたら掃除機をかける。朝のうちに洗濯機を回す。回したらそのままにせずに干す。
当たり前のことでも、口に出して、習慣化するまで繰り返しお願いをすることが必要だったようです。
夫が朝の家事を分担できるようになったのは、任せるようになって一年後のことでした。
イライラするのは期待しているから
料理はするけれど調理器具は出しっぱなし。そんな夫の家事にイライラしてしまうのは、まさに「期待をしているから」です。
三歳になったばかりの娘が同じようにしても、わたしはイライラしたりはしないでしょう。
「この人はわたしをフォローしてくれるはず」と期待しているから、それが叶わなかったときにフラストレーションがたまり、イライラする。
産後は特に、その繰り返しだったと思います。
何度も衝突をしましたが、家事を分担するときは「何をどの程度やってほしいのか」、明確に伝えることが大切だと学びました。
著者:シノヅカヨーコ
年齢:28歳
子どもの年齢:3歳1ヶ月
子育てにまつわるコラムを中心にライター業をしています。近頃はインドア派の娘とお人形遊びに明け暮れる毎日です。
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