その日は検診の日で、
「刺激しとくよー、ちょっと出血があると思うけどだいじょうぶだからー」
と言われて帰りました。
生理の4日目ぐらいの出血がありましたが、今日診察で先生も言ってたし、そんなもんかな?と思ってあまり気にしてませんでした。
夕方いつものように2キロ歩き、ご飯をモリモリ食べて、お風呂にゆっくりつかり、夜に、昼寝しすぎたなー。ねむれないなーと思いながら、宮部みゆきの本を読んでゴロゴロしていました。
夜なんとなーく痛いかな?と思いましたが、陣痛はすごーく痛いものだと思い込み、こんなの陣痛じゃないと思い、過ごしました。
3時間ほど読書をして、ごろごろしたりしていました。
その後なんとなーくいたいような?そうじゃないような?感じが続き、そろそろ寝ようかと思ったら、なんとなく5分間隔で微弱ーな痛みが来てる…???
初めてだし、病院に聞いてみようかなぁ…。ぐらいの弱ーい痛みでした。生理痛のほうが断然痛い…。
実家だったので、父と母を起こして、
「なんか違うかもしれんけど、なんとなーく痛いのが5分おきなんだけど、病院に電話した方がいいかなー…」
と聞くと、すぐに電話して!ってことで。
実は私、生理痛がすごくひどくて薬を病院で処方してもらうぐらい痛かったんです。生理になって、薬がないと寝込むぐらい痛い人です。
なので、生理痛の痛みと陣痛とどっちが痛い?と聞いたりすればよかったのかもしれません…。陣痛はきっとすごくすごく痛いんだろうと思い込んでいました。
ズーンと重い痛みが来るとか、めっちゃ痛くて鼻からスイカとかいろいろ聞くじゃないですか…。
なので、こんなもんじゃないと、こんなもん陣痛じゃないと、さっきからなんとなく痛いのは違うだろうと…。でも5分おきだし、一応聞いてみようかと思って、病院に電話しました。
産婦人科の看護士さんに聞くと、
「初産で5分おきかー。すぐに生まれないと思うけど、お産セット用意してきてくださいね」
とのことで、車で病院に向かいました。
実家にいたのでおじいちゃんの運転です。(以下おとうさん)おとうさんも初孫です。ドキドキ。娘も心配だしねぇ。
ところがどっこい、その最中激痛に変わり、車で10分で病院につくのですが、道中で、ここでうんじゃおうと思うぐらい痛くなりました。「おとうさんもう生まれそう…。めっちゃ痛い。」というと、おとうさんオロオロ、運転しながらドキドキしたことでしょう…。
旦那には電話通じたんか?などいいながら、病院に向かいました。
ここで本当の陣痛の痛さを思い知りました。家での5分おきのなんとなく痛いなぁなんてもんじゃありません。
ものすごいです。
生理痛ぐらいのズドーンとおもーい痛みが3分おきぐらいに波があってくるんです。痛ーいときは息を止めて我慢せなあかんぐらい痛いんです。めっちゃ痛いマジでヤバイ。でも、波が遠のくと、ふー。今大丈夫。みたいな感じです。
今大丈夫。と痛いときのギャップがすごくて自分でも笑えます(笑)
痛くて痛くて歩けず…。陣痛の波をうまく使って、痛い時はうずくまり、痛くない間にすたすた歩き…。
でもひとりで歩いてきてくださいねと言われていたので、駐車場から、夜間入口をめざし、3歩歩いていててて。3歩歩いていてててって。という感じで歩きました。
歩く、立ち止まるを繰り返し、なんとか夜間入口まで。
夜中だったので、夜間入口から入ると、警備のおじさんが歩けない私を見て、車いすに乗せてくれてくれました。人生初車いすです。
その後すぐに産婦人科へ診察室へ、私いつもの先生の時に産みたいなーと思っていました。でもその日は全く違う初対面の先生。女医さんだったのがせめてもの救いです。
診察の結果、
「子宮口7センチあいてます。分娩台に上がりましょう」
とのことですぐに分娩台に…。
陣痛室を飛ばして、分娩台へ。
このころすっごく痛かったので、陣痛室を飛び越えて分娩台に上がることにえ??とか思わず、
「痛ーい。痛ーい。どうしよう。どうしようなんか変な体勢で足開いて分娩台に乗ってるー」
ってことに違和感を全く感じず、ただひたすら痛い。フー。あ!今大丈夫!などを繰り返していました(笑)
旦那さんはまだ来ないし、不安だった…。
旦那さん、立会出産の予定です。電話がつながらず、夜中だったからすぐに切れてしまい「寝てたんでしょうねぇ」何回かかけて病院に着くころに、やっとつながりました。
旦那さん夜中に起こされて、赤ちゃんが生まれる~と言うと、「はいはい。行きます」といって電話を切りました。
早くこーい。生まれちゃうよー。と思いますが、なかなか来ない。アパートから病院までは25分ぐらいかなぁ…。
分娩台に上がるころ痛かったのですが、やるしかないと思い分娩台へ。
でも赤ちゃんは出てきたいのだし、引っ込めるわけにはいかない…。
ここで私は腹をくくりました。よし。一人で産もう。(当たり前ですが…。)
旦那はアパートにいて、私はいつ生まれてもいいように、実家にいました。
なので、立会者はおらず…。やるしかないなと。
旦那はもう間に合わない。そしていてもやることないやん。頑張るのは私。
やるしかない。出すしかない。出てこいあかちゃん。
よし頑張ろう。
初めてだったのでいきむ???って感じがわからず。でもなんとかうーんっと下っ腹に力を入れました。大を出す要領で(笑)
うーんうーん。うーんうーん。すぐに頭が見えて、あと1回でちょっと切るよーと言われました。あと一回って、切るって何??
怖い。切るって言わず切ってくれよ。
ぽーんと赤ちゃんが出て、2回あーんあーんと泣き声が聞こえました。
すると、泣き声が聞こえなくなりました。ずーっと泣いてるもんかと思ってたので、死んじゃったかと思いびっくりしましたが、すぐに助産師さんが、見て、ピンク!元気元気と赤ちゃんを見せてくれました。へそのおを見せてもらったり、手形を取ってもらったり、抱っこしたり。
すぐに抱っこさせてくれました。カンガルーケアです。生まれたばかりの羊水まみれの赤ちゃんをだっこしました。
すごくかわいいわたしのあかちゃんと思ったのを覚えています。
目は閉じていて、なんだか腫れぼったい。
赤ちゃんをお風呂に入れて服をきせてくれたりしている間に、旦那到着。
間に合えへんかったー。とびっくりしていました。
すごくかわいい赤ちゃんが私のところに来てくれました。
この出産の思い出は私の一生の宝物です。
二人目はもう少し早く来てねと言われました。初めての出産でもそんな人もいるんですよー(笑)
分娩後、自分の病室まで歩いて帰り寝ました。朝まで。(赤ちゃんは母子同室ですが、最初の日は様子を見るため朝まで預かってくれます。)
朝起きて、朝ごはんをもりもり食べる私を見て、看護士さんが言いました。
産後いててといいながら歩いて病室に行く人なんて初めて見た・・・。
普通は車いすか、ストレッチャーだよ。と。
私の出産、本当に他の人より楽だったみたいです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
妊娠時期別記事
著者:あーちゃん
2児のママです。長男出産のエピソードです。初産のこんな妊婦もいるってことを知ってて欲しくて書きました。病院には早めに行った方がいいよ。
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