妊娠検査薬で陽性を確認し、地域で人気の産婦人科へ行くと、3時間経っても呼ばれず…。
いつもこうだと嫌だなと思い、キャンセルして最寄りの分娩施設のない産婦人科へ行ったところ、『まだ胎嚢が見えないから、また2週間後に』とのことでした。
次の検診を心待ちにしていた矢先、主人と大げんかをしてしまいました。
まだつわりも『何となくムカムカするかな』ぐらいで、自分の体力を過信して普通に過ごしていたけれど、主人はあれをしろこれをしろといつも通り。
家事は全くしないどころか、食べたものは片付けない、服は脱ぎっぱなし、ゴミは捨てない、テレビをつけたまま寝る、など自分のことさえもしない人。
土日もいびきをかいて寝るか動画を見るか、ご飯を食べるかおやつを食べるか。
私が少し横になっていても気遣いの言葉すらない主人にイライラし、初めての妊娠、実家の家族は近くにいない、まだ胎嚢も確認できず不安な気持ちを、「少しは気遣ってよ!」とぶつけてしまいました。
すると主人は、「こっちだって疲れて帰ってきてんだよ。好きな動画ぐらい見せろ。そっちは本気で働いてもないくせに、文句ばっかり言うな!」と…。
悲しくなった私は、「あなたの子供を身ごもっている妻のことを気にかけてもくれない、自分のことばかり言う人の子供を育てられません。でていきます」と言って、宿を探しながら荷造りを始めました。
それを見た旦那は「面倒くさいやつやな。俺がダメ人間やからやろ」と携帯を投げ、自分の頭を床に打ち付けました。その姿を見て、早く出ていこうとしたとき、ごめんと謝ってきました。その日は許しませんでしたが、次の日からの様子を見る、という約束で家は出ませんでした。
翌日パートから帰宅中の満員電車で、急に腹痛と腰痛が襲いました。降りる頃には出血したな、とわかるひんやり感。帰宅して見てみると、下着やスーツがビシャビシャになるほどの出血が…。
前日興奮したのがよくなかったんだと反省しました。
先日受診した病院の先生に電話をすると、「明日きてください。ズルッとしたものが出たら一緒に持ってきてください。初期の流産は仕方ないですから」と絶望の言葉。
大量に出血して意識が遠い中、母や祖母に電話で相談すると「動かないように、救急車を呼びなさい」とのアドバイス。ちょうど主人も帰ってきて、救急病院に運ばれました。
動けないので尿道に管を入れられる導尿をされ、内診へ。痛かった…。
何も言ってくれない先生…、ダメだったのかなぁと不安に思っていたら、
「胎嚢は見えますね。5週目ぐらいじゃないですか。血の塊が見えますけど吸収されるのを待つか、一緒に出てしまうか。妊娠初期の流産はどうにもできないので安静に待ってください」
一安心で帰宅しました。
翌日実家から母が来てくれ、一緒に前日電話した最寄りの産婦人科へ。心拍はまだ確認できず、とりあえず止血剤と張り止めを処方され、また一週間後に、とのこと。不安ばかりがつのりました。
母のすすめで、一度断念した人気の産婦人科へ保険のつもりで行ってみたら、その日は患者さんがわりと少なく、1時間程度で診察へ。
すぐに心拍が確認されました!エコーを見るにも腕があるのかな?ほっとして、ピクピクした心拍を見ると感動しました。
先生からは「一山越えられたね!不安だっただろうけど、流産の確率は断然下がるから、安静にしてがんばってね!」とのお言葉。人気の理由がなんとなくわかりました。
最寄りの病院の先生は、物腰は穏やかなんだけど、言うことがドライ。流産の可能性ばかり話す。すぐ帰そうとする。特に嫌ではなかったけれど、命の診断をしてもらうには信頼が薄かったように思います。
その後、また小さい言い合いをした翌日に再び出血。ストレスが子宮にとても負担なんだとわかりました。主人は、また出血して不安で悲しんでいる私を見て、段々と態度を改めてくれるようになりました。
もうすぐ4ヶ月に入る頃ですが、7週目から吐きづわりがあり、9週目にピーク、11週の現在は良い日と悪い日を繰り返す感じになっています。想像以上に辛いつわりを経験し、でも順調に育っているのだなと実感しています。
主人は、さすがに吐いている私を見ると心配のようで、水を持ってきてすれたり、背中をさすって気遣ってくれます。
自分でご飯を作って食べたり、腰痛があるときは腰をさすってくれたり、沐浴の仕方の動画を一緒に見たりなど、労わる気持ちが芽生えたようです。診察にもついてきてくれました。最近俺優しいでしょ?と自分から言ってくるので、意識してるのだと思います。
何が発端だったかはわかりませんが、妊婦さんの状態について本を見ながら話したり、私もちょっとしたことは見逃すようにしたり、家事をしてくれやすいように調子のいいときは一緒に台所に立って教えてみたりするうちに、徐々に変わってきたように思います。
あの出血事件はケンカをしていた私たちに、『ケンカはやめて!』と赤ちゃんが訴えていたんだと思います。興奮すると、血管が収縮して、赤ちゃんに血液がいきにくくなり、苦しいんだと読んだことがあります。私たちがイライラしたばかりに、苦しめていたんだと思うと、お互い怒るのが罪のように感じてきています。
妊娠初期でこのような体験をして、早くに夫婦で妊娠中の在り方に気付けて良かったと思います。
妊娠中は予期せぬことが起こり、不安になることがまだまだたくさんあるのでしょうね。自分の中にもう一つ命があるという奇跡のような今、産まれてくるのが楽しみで私のお腹を選んでくれて有難うという気持ちでいっぱいです。かけがえのない我が子に早く会いたいです!
主人には、優しくしてくれて、とても幸せだよ、と伝えるようにしています。夫として、父親として、育てることも私の役目だなと試行錯誤していますが、何より子どものためになりますからね!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:あむちゃん
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