今では片付けのプロとして「引越しオーガナイザー」を名乗り、 引越し前後の整理収納サポートやコンサルティングのお仕事をさせていただいてますが、片付けに目覚めたのは6年前の1人目妊娠の時。
以前は汚部屋暮らしでした。
産後は汚部屋から脱却して快適な暮らしを送っていたのですが、 5年ぶりに2人目を出産することになりまして… 。
これまで
産後の家事効率をあげる秘訣についてご紹介してきました。
今回は、ベビーのいたずらやケガ防止で始めた「見せない収納法」についてお伝えしたいと思います。
我が家はモノが少なく見せない収納がということもあってか「シンプルライフ」とか「ミニマリスト」だとか今はやりのモノに例えていただくこともあるのですが、もともとシンプルライフを目指したわけでもミニマリストに憧れたわけでも無く、ただただ育児を楽にするために辿りついた結果として、『モノが少なく見せない収納』になったに過ぎないのです。
なぜ、シンプルライフが育児を楽にするのか、我が家なりの解釈を交えてお伝えしたいと思います。
振り返ったらノートパソコンの液晶画面が壊れていた
のびのび自由な環境で育てたいし、感情的に怒るようなことはしたくない。
1人目が産まれた後は理想と妄想たっぷりに抱いていました。
しかし。
ハイハイが始まり、掴まり立ちが出来るようになって伝い歩きまでマスターすると、家の中のあらゆるものがオモチャになっていきます。
気が付けば、
シンクの上に置かれた洗ったままのお皿を引っ張っている…
レンジボードの脇に放置していたペンをかじっている…
CDラックから大量のCDを取り出している…
テレビボードに乗せていたノートパソコンにおもちゃを挟んだまま無理やり閉じてしまい、液晶画面が割れてしまったことも。ノートパソコン1台が廃棄処分です。
目を離さなければよいのでしょうけれど、家事をはじめ日常生活の中での育児です。
一瞬たりとも目を離さないなんて現実的ではありません。
でも、目を離した隙に怪我したら…
思いもよらないものに触って壊れたら…
気が気ではありませんでした。
そこで、すべてのものを収める「見せない収納」が始まったのです。
手が届くところにモノを置かない
キッチンカウンターは色んなものが雑多に置かれがちで、何かを引っ張るとつられて雪崩式に落ちることも。
重たいものや先が鋭利なモノが転落して怪我すると大変なので、何にも置かないことにしています。
たまーに何か置いてあると、大急ぎでやってきて背伸びしながら取り出そうと必死です。
テーブルの上も端っこから手を伸ばして引きずり落とすので、置きっぱなしは厳禁です。
保留で置いておくものはテーブル中央に。
本棚も見せない収納
イタズラ防止で購入した本棚ではないのですが、
引き出し式で普段は隠れているので、中身を取り出されたりすることはありません。
何でも口に入れるので本を齧られてしまっては悲惨です。
CDラックは普段立ち入らない部屋へ移動
オープンラックから買い換えるのは無理だったので、今もそのまま使っているCDラックですが、もともとはリビングのステレオ脇に置いていました。
たびたび中身を取り出して遊び、ラックも転倒が怖かったので、普段は出入りしない奥の部屋に物理的に移動させました。
見せない場所に移動させる方法もひとつです。
とりあえず収納に押し込むとカオスに。モノの住所を決めて。
触られないように慌てて取り上げ、手近な棚や収納に押し込む、取り上げて押し込む…と繰り返すやり方だと、棚の中がカオス状態になり必要なモノが見つからなくなります。
そのうちに、『収める=無くす』恐怖心から収めることを躊躇することになり兼ねないので、まずはモノの住所を決めるようにしています。
・よく使う場所の近くに収める
・一緒に使うもの同士で収める
・必要な量に厳選する
これを意識するようになって、見せない収納でも混乱が少なくなりました。
最近、下の子が伝い歩きを始めましたが、すべてを収めてしまえば不用意にあれこれ持ち出されることも無く、
「あれダメ」「それ触ったらダメよ」
と怒ることも少なく過ごせています。
もちろん、どんな時も危険なものに触らずにいてくれるわけではいのですが、収めることで部屋もすっきり見え、子どもの事故も予防できる「見せない収納」は、ミニマリストだけでなく育児に奮闘するママを楽にしてくれる方法のひとつだと思います。
著者:門野内絵理子
年齢:37歳
子どもの年齢:娘6歳、息子1歳
妊娠退職を機に片付けに目覚める。引越しオーガナイザー。 元、汚部屋の住人。 現在「入居3年たっても新居がスッキリ片付づく引越し」として 整理収納のプロの視点から片付けのサポートをしている。
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