ゼクシィBabyみんなの体験記では、“妊娠・出産・育児に関する泣いた話”を募集しました。
426件もの応募がありました。ご応募いただいた皆様本当にありがとうございました。
今回、受賞作品9つをご紹介させていただきます。
「今回本当に涙なしでは読めないエピソードばかりで、みなさん一人一人の体験にぐっと引き込まれました。
“他の人の言葉や、手助けに救われた”というエピソードが多数みられ、とてもうれしい気持ちにもなりました。
赤ちゃんとの生活の中で人の温かさに触れる素敵な出来事があるということを、
今頑張っているママ達に知ってもらえたら嬉しいです。」(ゼクシィBaby編集長 尾花晶)
安めぐみ賞
タレント
安めぐみさん
安めぐみさんのコメント
自分が授乳中ということもあって、このエピソードはすごく心にきました。おっぱいのことは今、まさに悩んでいることで、そろそろお酒飲みたいなとか授乳やめたら楽になるかなとか思ったりすることもあります。でも、このママの「娘が赤ちゃんじゃなくなっていく」というちょっと寂しい気持ちもすごくよくわかって、私も悩んだりします。でも、投稿者のママのような「娘がいつでも戻ってこられる場所になりたい」という気持ちがとてもグッときました。卒乳しても、わたしも娘にとってそんなママになれるようになりたいな。
フジモン賞
お笑い芸人
藤本敏史さん
藤本敏史さんのコメント
自分の子供が寝ない子の場合、本当につらいんですよね。自分もそうだったのでこの投稿者の気持ちがとてもよくわかります。毎晩、夜泣きに付き合って、毎日あまりにも寝れなくて、、。あのときは自分が自分じゃなくなっちゃいそうなくらいに本当につらかったです。これを読んで、そんな時期もいい思い出だったなと思いだしてぐっときました。 今、真っ只中の方は本当につらいと思うんですけど、でもきっといつかいい思い出になるはず!がんばってほしいですね。
ゼクシィBaby編集長
尾花編集長
ゼクシィBaby編集長のコメント
イヤイヤ期のお子さんとの日々は本当に大変だと思います。お子さんのわがままにつき合い、周りの人には気を遣い、ママは本当に頑張っています。このエピソードを読んで、ママが気が付かないところで、頑張りを見てくれている人がいることに胸が熱くなりました。また、私にも3歳の息子がいますが、子育ては本当に大変だと感じると同時に、いつか今をふりかえってみたときに、幸せな時期だったと感じるにちがいありません。子育てを頑張っているママは、今その瞬間のできごとを大切に1日1日を楽しんでほしいとおもいます。
「ママ、きらいにならないで…」
普通じゃないかも、と欠点ばかり見ていた娘に気づかされた大切なこと
おりこうにしたいのにできなくてごめんなさい。
ママ、きらいにならないで…
娘に気づかされた大切なこと。
投稿者:hugrikuさん
うちの子の湿疹が一番ひどい…!
心がいっぱいになっていた私の目を覚まさせた、ある老夫婦の言葉
4ヶ月健診で誰よりも湿疹がひどかった息子。
ショックを受けていた私に地下鉄で隣に座ったご夫婦が
素敵な言葉をかけてくれました。
投稿者:きょうママさん
皆さんから投稿していただいた426件もの子育て体験記の中から、
タレントの安めぐみさん、お笑いコンビFUJIWARAの藤本敏史さんの2名の特別審査委員に、
それぞれ大賞を選んでいただきました。
お二人とも、プライベートでは子育て真っ最中のママとパパ。
体験記を読んで、思わず涙したり、ご自身の子育ての苦労話を思い出したり。
どのエピソードにも、赤ちゃんへの愛がたくさんつまっていて、お二人とも選ぶのに一苦労でした。
そんな中、お二人が選んだエピソードとは?!
涙あり、爆笑ありの選考の舞台裏をレポートします。
審査委員長
安めぐみさん
現在、子育てで毎日ドタバタの日々
同じママたちの体験記を読むのが楽しみです
ー これから皆さんの体験記に目を通していただきますが、今のお気持ちは?
いやもう何だか、読む前なのにすでに胸がいっぱいで泣きそうです(笑)。現在、1歳半の娘がいまして、私もまさしく毎日ドタバタの日々なので。私が選考委員なんてさせていただいていいのかな? と思いながらも、同じママとして、皆さんの体験記を読むのがすごく楽しみです。準備万端です!
ー 読んでいただく体験談はこれです。よろしくお願いいたします!
よろしくお願いします。
ー それは、おばあちゃんが孫の誕生を楽しみにされていたというお話ですね。
これ、この方のお気持ち分かりますね。まわりからすると、まったく悪気なく「まだなの?」って、言ってるんだけど、まだ妊娠してない身にはすごくプレッシャーに感じるんですよね。後から思うと、ただ純粋に子供はかわいいから、ただただ楽しみだったんだな、と思えるんですけど。でもこのお話、すごいですね。おばあちゃんが、本を一冊買って勉強してくれてたっていうのが。それくらい楽しみだったんですね。ああ、よかったですね。おばあちゃん、ひ孫ちゃんを抱っこすることができたんだ! その本は一生の宝物ですよね。
不安な時に街でやさしくされたことは一生忘れられない。本当にうれしいんです
ー それは、バスでまわりの方に手伝ってもらったというお話ですね。
すごくいいお話ですね。私も同じような経験があります。私の場合、ひどい吐きづわりで、食べ物の匂いで気分が悪くなるので、スーパーに行くのもつらかったんです。マスクを二重三重にしててもダメで。食べ物も食べられないし、最終的には水しか受け付けなくなったほどで。このままじゃ、母子ともにどうなっちゃうんだろう?と不安でした。そんな時に、高齢のおばあちゃまに「大丈夫?」と声をかけていただいたことがあって。本当に、その一言がすごくうれしかったのを憶えてます。ただ体調不良というだけでも辛いんですが、お腹に子供がいるので「でも、がんばらなきゃ」という責任もあって、気持ちが張りつめているんですよね。そんな時にやさしくされたことは、もう、一生忘れないと思います。何気ない一言でも、涙が出るくらいうれしいんです。
初めてのハイハイや歩いた時、いろんな場面を、母にも見せたかった
ー このお話…。ああ、これはヤバいですね(涙する安さん)。
私も母が亡くなっているので、この方のお気持ちよく分かります。(娘の顔を見たら)何て言ってくれたかなあ、とか。父は元気なんですけど、やはり、父と母は違うので。いろんな瞬間で思うんですよね。ここで母がいてくれたらどんなアドバイスをしてくれたかな、とか。初めてのハイハイとか、初めて歩いた時とか、その瞬間を見せたかったな、と。主人の方もお父さんが亡くなっているので、よく言ってくれるんですが、「きっと見てくれているよね」って。それを聞くと、そうだろうな、って思ったり。寂しいですけど、どこかで見守ってくれていると思いながら、日々子育てをしています。この方は特に、妊娠中にお母様を亡くされているので、本当に大変だったと思いますし、つらかったと思います。でも、「どこかで見てくれている」っていうところが、私も同じ気持ちでがんばっているので、すごく分かります(涙する安さん)。うん。
これ、このお話気になります。まさに今の私の状況とすごく似ている、娘さんの“卒乳”の話。今、ちょうどうちもおっぱい問題に直面してまして。うわー、同じだ。そうなんですよね。少しラクになるかな、とか、そろそろお酒も飲みたいな、と思ったりもするんですけど(笑)。「娘が赤ちゃんじゃなくなっていく」という、ちょっと寂しい気持ちがすごく分かります。
選ぶのが難しい! どれも素敵なお話で…
ー いかがでしょう? 安さんが一番泣けたエピソードはどれですか?
うーん、迷って迷って、この3つに絞ったんですけど…。特に印象に残ったのは、私と同じくお母様を亡くされている方のお話ですね、やはり。それと、バスで声をかけられたお話。私も、産後は特に街を歩くと親切な方もいらっしゃったし、そうじゃない方もいらっしゃるので、常にビクビクしていました。皆さんのやさしい気持ちがどれほどうれしいか、本当に身に沁みて分かります。そして、“卒乳”の話。今私が一番気になる問題ですし。
どうしよう!!
これ、選ぶの難しい…。どれがいいとか全然決められない!でも、決めなきゃいけないんですよね。
えー?! どれがいいと思います?
いや、決めるのは私でしたね。
よし、決めました! このお話にします。
投稿作品「母乳育児を通して知った、子育ての喜びと悲しみ」
この方のお気持ちが、今すごく分かるんです。特に最後の「娘がいつでも戻ってこられる場所になりたい」というところにグッときちゃいました。私も娘にとって、そんなお母さんになりたいですね。
みなさんの体験記を読んで、出産って奇跡だなと改めて思います。素敵なお話をたくさん読ませていただいて、私もがんばろう!という気持ちになりました。ありがとうございました!
『プロフィール』
やす・めぐみ/ 1981年東京都出身。CM、映画、テレビ、ラジオ、雑誌等で幅広く活躍。アロマテラピーアドバイザーの資格も持つ。2011年12月に東貴博さんと結婚。15年3月に第一子となる女児を出産。現在、テレビ番組『BSコンシェルジュ』(NHK)、『ぴったんこカンカン』(TBS)、『カンニングのDAI安吉日』(BSフジ)、ラジオ番組『「焼酎ダイニングJ-FairyYASU」』
審査委員長
藤本敏史さん
こんにちは! FUJIWARAの藤本です。
今回、パパの1人として、審査委員をつとめさせていただきます。うちも2人の女の子の子育て中で、毎日がんばってますので、皆さんの体験記を読ませていただくのが楽しみです!
ー 読んでいただく体験談はこれです。よろしくお願いいたします!
がんばって選びます、よろしくお願いします!
ー イヤイヤ期のお話がありますけど、藤本さんのところもありましたか?
うーん、それっぽいのはありましたけど。
僕は、子供はそんなもんやと思ってるからあまり大変と思ったことはないですけど。どうしてもこのくらいの頃って、お父さんよりお母さんの方と一緒にいるからね。僕よりうちの嫁の方が大変やったと思います。今日も新幹線のデッキのところで泣いてる子を一生懸命あやしてるお母さんを見ましたけど。まわりに気を遣いながら一人で頑張ってる姿を見ると、何とかしてあげたいなとか、いろいろ思うところありますね。大変ですよ、ああいう時は。
うちの上の子も、本当に寝ない子でした。寝る子のお母さんからしたら、分からんやろうなあ
これが気になるな。「寝ない」という話。
これ、寝る子のお母さんからしたら、全く分からない話だと思うので、そのへんの分かってもらえない“はがゆさ”というかね。分かります。うちの上の子がそういう感じで、本当に寝なかったんですよ。あれは辛かったなあ。
ー 以前、奥様(木下優樹菜さん)にお話を伺った時、産後の1ヶ月が人生で一番つらかったとおっしゃってました。
はい。そうやと思います。
僕も一緒になってつらかったですもん。寝てない時間がずっと続いてたし、僕も仕事がありますけど、何とか優樹菜を寝かせてあげたいという気持ちがあってがんばりましたね。もう本当に大変で、人間って寝てないと人格が別人になりますよ。自分の子供に対して、ちょっと“憎しみ”みたいなものが出てきてしまったこともあります。今思うと変なんですけど、当時は、「何なんやろ? 睡眠を奪うために泣いてるんと違うかな」と、思ったりもしました。あれはつらいです。
ー 乗り越えられたきっかけは、何だったんでしょう?
僕の場合は、これはもう、寝たいと思うからあかんのや、と。よっしゃ、分かった。とことんつきあったる! と腹をくくったことですね。でも、体はもう40歳を越えてるからキツいんですけど。泣き始めると優樹菜が眠れないというのがあったので、リビングに連れて行って、ずっと抱っこしてたこともあります。優しいと言われますけど、眠たくても、子供が泣くと起きざるをえなかったんですよ、うちの場合。うちの嫁は気の強い人ですからね。僕が起きないと、足で小突いて起こされてました(笑)。自分は大変やのに、隣りでアホみたいな顔して口開けて寝てるの見ると腹が立つんでしょうね。
でも、こっちも疲れてるし、何も2人で起きなくてもいいとは思いましたよ。起きても、優樹菜があやしてたら僕はすることないんですもん。でも、優樹菜にしてみたら、気持ち的に違うみたいですよね。僕が起きてるというだけで、気持ちが安らぐみたいです。叩き起こされてボーッとしながら、「これ、何の時間やろ」と思ったりもしましたが(笑)。でも、これでつらい気持ちが安らぐんなら、と思って起きてました。
まわりが次々に優しくしてがんばれるメーターを上げないと
このお話の人もね、まわりのお母さんにも分かってもらえなくて大変だったと思います。まわりに「なんで?」って言われても、寝ないもんは寝ないですもん。夜中の3時から6時頃まで、外が白々と明けだすまでずっと起きてるあの気持ち。あれは何とも言えないですよ。次の日の仕事とか考えるとね、本当にこっちもね。
ー この方は、ある日公園で会ったおばあさんに「この子はずっとママを見ていたいのね」と言われて気持ちがラクになったということですが。
いいですねえ。そうやって言ってくれる人がいると心安らぎますね。
うーん。
でも、そう言ってもらっても、その時は安らぎますけど、その後も寝ないものは寝ないんですよ。実際問題。頑張れるメーターがその時はグンと上がって、まただんだんすり減っていくわけです。だから、次々とやさしいこと言ってもらわんと(笑)。まわりの旦那さんとか家族が、いかに優しくしなきゃいけないかということですよね。
ー 奥様が大変そうな時、何か心がけていらっしゃることはありますか?
夫としては、子育て以外のことでも、サポートは出来ると思うんです。例えば、料理を作ってあげるとか、ちょっとしたプレゼントをしたり、花を買ってきてあげたりとかね。そんなことでも少しお母さんのストレスがなくなるんじゃないかな、と僕は思っていますけど。
ー 大変な時間がある反面、楽しい時間や、幸せを感じる瞬間もあったのでは?
そうですねえ。何かあったかなあ? あ、そうや!上の子が2歳くらいの時ですけど、子供と嫁さんと一緒に遊んでて、急に涙が出て来たことがあります。別にきっかけがあったわけではないんですけど、「嫁さんと出会ったおかげで、今ここに愛する家族がいる」と思ったら、そのとたん、涙がばーっと出て来て。何でしょう? これは自分でもよく分からないんですけど。感謝でもあるし、逆に「嫁さんと出会ってなかったら娘もいないし、この状況もなかったんだ」という変な恐怖というか、悲しさというか、そういうのがワッときた感じで。優樹菜はそれ聞いて、ずっと笑ってました。「それ、今考える必要ある?」って言って(笑)。ドライですよ。
ー パパを困らせた娘さんですが、最近はどうですか?
この前嫁とケンカした時に、僕が何かでゲホゲホむせてたら、「大丈夫?」って言って僕の背中をさすってくれるんです。僕はアレルギーで点鼻薬をいつも持ってるんですけど、ダーッと走って行ってその点鼻薬を持ってきて、「はい」って鼻にさしてきて。いや、それ今いらんねんって思いながら、「ありがとう」って(笑)。その心配してくれる様を見て感じるものがありました。今は寝なくて困っても、いつかそんな心なごむ瞬間が来ますよ。
思わず手が出そうになったことも。「それはおかしいことじゃないんだよ」と、僕は言ってあげたい。
2人目が生まれる時は、「あれがまた来る」って、覚悟はしてたんですけど。でも、生まれてみると、2人目はぜんぜん夜泣きしないんですよね。だから、長女の夜泣きは今でこそ思い出になってますけど、本当に。育児ノイローゼっていうの、僕は分かりますね。子供ができる前は、ただ子供はかわいいもんやと思ってて、虐待のニュースなんか見ると、「信じられん!」と思ってましたから。
でも、僕も、ずっと泣かれてどうにもならん時に、こっちも涙を流しながら思わず揺らしそうになったことがあります。「あ、これイカン!」と思って手前で踏みとどまりましたけど。はあ、こうやって虐待って起こるんやと思いました。かわいい、かわいいだけじゃ育てられへん。皆思うてることじゃないかなあ。特に、夜泣きで悩んでるお母さんたちは。それはおかしいことじゃないんだよ、と、僕は言ってあげたい。
うん、僕が選ぶ大賞作品は、もうこれしかないですね。
応募作品「寝ない子のママ」
本当に大変ですよ。寝ない子っていうのは。僕、赤ちゃんに土下座したこともありますもん、「頼むから寝てくれ!」って。でも、いつか思い出になりますから。がんばって欲しいです!
『プロフィール』
ふじもと・としふみ/1970年生まれ。大阪府出身のお笑いコンビ・FUJIWARAのツッコミ担当。プライベートでは、2010年にタレントの木下優樹菜さんと結婚。現在は2児の父。
受賞理由
まだ1歳になったばかりの上の子を“甘えさせてあげたい”という気持ちと、“お腹のこどもを守らなくては”という二つの気持ちに葛藤するママの姿に編集部員も共感しました。甘えたい気持ちを乗り越えた上の子、一晩中メールで応援しつづけた夫、くじけそうになったときに話しかけてくれた実母、眠らずにそっと見守った実父、と家族一人一人がもがこさんを支えたエピソードは涙なしには読めませんでした。世の中のママが強くたくましいのはそれらをひとつひとつ乗り越えてきているからだと思います。そして、それには周りの人の手助けが大切なのだと改めて感じさせてもらえるエピソードでした。