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どうして私ばかり痛い目にあわなきゃいけないの?夫とふたりで泣いた、二度目の人工授精 by pika

こんにちは、pikaです。2歳の双子男児を育てています。

双子を授かるまでのお話。1回目の人工授精は妊娠に至らず、次周期に再度人工授精をおこなうことになったわたしたち夫婦。

 

今回は、2回目に人工授精をしたときのお話です。

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もともと主治医の先生からは、「初回の精液検査の所見から、2~3回人工授精をして妊娠しなければ体外授精にステップアップをしましょう」というお話でした。(※通常であれば4~6回試すことが多いです)

前回、1回目の人工授精で見かけ上の精液所見は改善したものの、精子の質を見るSMIはあいかわらず低い値。

もともと「今回(2回目)の精液所見が悪ければ、次回は体外授精をお願いしよう」という思いで挑んだ2回目の人工授精。その結果はやはり芳しくないものでした。

 

前回は全く痛みを感じないうちに終了した人工授精の処置。

今回も同様だろうと大船に乗った気持ちで挑んだわたしでしたが…

待ち受けていたのは、あの子宮卵管造影のときに感じたことのある痛み。

体の内側を針で刺されるような鋭い痛みでした。

 

油断していたところに突然の激痛で、すっかり動揺してしまった当時のわたし。

帰路につきながら、排卵痛で痛むお腹をかかえつつ夫にLINE

 「これでダメなら次は体外授精だよ」と。

痛いやら情けないやらで、もやもやとした気持ちは膨らむばかり。

 

なぜ、わたしばかり痛い目にあうのだろう?

当時周りは出産ラッシュで、次々に妊娠出産していく知人・友人たち。

 

誰かから妊娠の報告を受けるたび、遠い存在に感じる『妊娠』の2文字。

誰にも話せず、周囲から取り残されていくような孤独感。焦り。「妊娠できない」という事実に追い打ちをかけるように襲いかかる痛みの数々。

いろいろな思いが押し寄せ、帰りの電車内で泣きました。

 

自宅に着いてもその気持ちを静めることができず。

出迎えてくれた夫に八つ当たりをしてしまいました。「精子が少ないせいで、わたしばかり痛い思いをして」と。

誰のせいでもない、夫婦で望んだ治療なのに。酷いことを言ってしまった――

 

夫は返す言葉もなく、わたしは部屋の隅でひとり泣きました。

しばらくすると夫がそばへやって来て、泣きながら「ごめんね」と言いました。

わたしたちはただ無言のまま、泣いていました。

 

次周期に待ち受ける体外授精。

それを前にして、不妊治療の肉体的・精神的な苦痛を感じた出来ごとでした。

(※人工授精は本来痛みを伴いませんが、今回のように痛みを感じることもあるようです)

 

不妊治療において、女性はとくにストレスや痛みの苦痛を受けやすい存在です。

そばで支えてくださる皆さまには、ぜひ静かに温かい心で見守っていただければと思います。

>>>次回のエピソード:出来ることは何でもしたい!ビビリな私が不妊治療をきっかけに鍼灸院デビューした話

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著者:pika
子どもの年齢:2歳双子

1981年生まれ。医師。2012年、妊活の記録のため「ピカ待ちブログ」を始める。その後、体外受精を経て一卵性双胎を授かり、2014年5月に双子を出産。双胎妊娠・出産の記録である「続ピカ待ち☆MD twin DIARY」を経て現在はツイッターやブログなどで双子育児の様子をお送りしています。

ブログ:「ふたご絵日記

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