こんにちは、イシゲスズコです。
今回は、子供との会話のお話。
「おかあさ〜〜〜〜ん!」
兄弟げんか、学校での嫌なこと…「おかあさ〜ん!」と苦情を延々と訴えてくる子にどう返そうか悩んだり、うまく伝えられず困ったりすることはありませんか?
我が家でも帰宅すると4人の子供たちのそれぞれの声が飛んで来ます。
なかなかうまくいかない、提示する解決法
ある程度聴いて、こうした方がいいんじゃない?っていう解決策を直球で伝えるのですが、うまく伝わらずに子供も納得がいかない様子。
しまいには「もういい!」と怒りだした子供と口論になったり、癇癪がおさまらず困ってしまったり…
悶々としていた頃に一冊の本に出会いました。
Twitterで仲良くしてくれている方が教えてくれた『子どもが聴いてくれる話し方、話してくれる聴き方大全』という一冊の本。
子供の言葉を引き出していく聴き方話し方がまとめられている本です。
注意事項をざっくりとまとめると、
・相手の言葉をさえぎらず聴くこと
・あいづちを打って発語をうながすこと
・おうむ返しをして確認すること
・自分の意見や価値観を押し付けない
読んでいて早速試してみたくなった私…
ちょうどいいところに次男が走ってきました。
「お兄ちゃんがぼくにいじわるするの!」
驚きの実践結果
泣きながらお兄ちゃんの悪事を話す次男。
いつもなら「仕返しされるようなことをしたんじゃない?」と言ったり、長男を呼んで「どういうこと?」と聞くのですが、本に書かれている「こちらからあれこれ言わずに「ふうん」「そう」「そうなの」等の反応」をしてみることに。
次男「追いかけてきて叩くんだよ、大きな声をだしたり」
私「そうなの」
次男「うん、いじめるんだよ、すごく怒ってるの」
私「怒ってるの?」(おうむ返しで確認)
次男「そう、怒って叩いたりする…」
延々続く説明を私は途中でさえぎらずにあいづち(「そう」「うんうん」など)で対応。
次男「ぼくが悪いんだよ、お兄ちゃんのえんぴつを使ったから」
私「え?そうなの?」
次男「うん、ぼくがお兄ちゃんが大事にしてかくしてたえんぴつを使ったの」
私「そう」
次男「それでお兄ちゃんがすごく怒ってるんだよ」
私「そうなの」
(少しお互いに沈黙)
次男「どうしたらいいと思う?」
私「うーん、難しいね」
次男「どうしよう」
私「そうだねえ」(解決策は提示しない)
次男「あやまったら許してくれるかなぁ」
私「どうだろうね」
次男「ぼく、謝ってみる、それでゆるしてくれなかったらまた相談にのってくれる?」
平静を保ちつつ、内心「なにこのテキストどおりの反応!」とワクワクする私。
次男が自分で結論を出し長男に謝りに行くまでの間、私は本当にここに書いたようなあいづちとオウム返ししかしていません。
一生懸命話すのを、ただ聞いていただけです。
次男が自分から謝りにいくと、驚いたことに怒っていたはずの長男は少し笑いながら「もうすんなよ」と返し、また一緒に遊び始めました。
もし私がいつもどおり次男と長男に何があったかを聞き出してガミガミ叱っていたら、たぶん2人は文句を言い合っていたと思います。
話過ぎの自分と、子供たちが本当に欲しいもの
私は話し過ぎていたんだなぁと思うのです。
子供の話から解決策がだいたい見えてくるから、近道を教えたくなる。
でも子供たちが求めているのは、そんな解決策ではないんですね。
とにかく聴いてほしい、自分の中のモヤモヤを外に出したい、そのためのお手伝いを求めて、私のところに「おかあさ〜ん!」って走ってくるのかもしれない。
多くは語らなくても引き出すお手伝いだけで、子供たちはそれぞれの年齢や環境に合わせた解決策を自力で見つけていけるのかもしれません。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:イシゲスズコ
年齢:38歳
子どもの年齢:小6・小5・小3・5歳
九州の片田舎在住、ぼちぼち働く4児の母ブロガー。生活のなかで出会ういろんなことをあれこれ考え込んだブログ「スズコ、考える。」を運営。Twitterの男児育児あるあるをまとめた共著「#アホ男子母死亡かるた」(アスペクト)がある。
ブログ:「スズコ、考える。」
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