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回旋異常で赤ちゃんが降りてこない!? 入院から38時間の奮闘の末、緊急帝王切開へ

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私の初めての出産での体験談です。

予定日を3日過ぎた夜に陣痛が始まり、入院。
もうすぐ娘に会えるという喜びと興奮を感じながら、まだまだ耐えられるレベルの陣痛の合間にうとうとしながら夜を過ごしました。

 

翌朝、先生にエコーで診察してもらうと、すぐに「あれ?」の一言。

「逆向いちゃっているよ。このままじゃ赤ちゃんが降りてこられない」とのこと。
そのときは意味がわからなかったのですが、それが『回旋異常』でした。

赤ちゃんは分娩の進行とともに少しずつ体の向きを変え、産道を降りてきます。
これを回旋といい、正常な場合は最終的に母体の背中側に顔を向けた状態で出てくるのですが、回旋異常の場合、何らかの理由で横を向いたり、お腹側を向いたりしてしまい、分娩の進行を妨げる原因となってしまうそうです。
私はこの回旋異常のため、赤ちゃんを降ろしてあげることができなくなっていたのです。

ひたすら続く陣痛の中、私の体力も限界が近づいていました。
食事も口にできなかったため栄養剤を点滴され、空腹のはずなのに嘔吐を繰り返し、過呼吸にも襲われました。
喜びに浸っていた前日の夜とは雲泥の差に感じられる地獄のような時間。
状況が一向に変わらないまま、いつの間にか日付も変わっていました。
お腹の中でボコボコと動く娘の無事を感じることだけで気力をつないでいたと思います。

二度目の朝を迎えると、強制的にお産を進行させるため人工的に破水させ、陣痛促進剤を投与されました。
促進剤で強くなった陣痛は叫び声がでてしまうほど痛く、そのころには子宮口も全開していました。
それでも赤ちゃんはまだ高い位置にいるとのことで、横向きや四つん這いで体勢を変えながらいきむように言われ、分娩台の上で胃液を嘔吐しながら、繰り返しいきみましたが、背中と腰の筋肉がつり、のたうちまわるような状況でした。

 

そして、あまりにも苦しむ私を見た先生から緊急帝王切開の打診。
私はもう辛くて辛くて、どうにでもしてくれという気持ちだったので承諾しました。
バタバタと帝王切開の準備がされる中、私は放心状態。
されるがまま言われるがままに背中を丸めて麻酔を注射され、手術が始まりました。
麻酔が効いていても、何かをねじ込まれたり開かれたりしているのはわかります。
ギューギューと押される感覚のあと「出ますよー!」との声。
その瞬間、ニュルっとした感覚といっしょにお腹が軽くなり、娘の大きな産声が響きました。
ぽろぽろ流れてくる涙の奥で、確かに娘の姿を見届け、感動的で神秘的で、でも何とも言い難い不思議な感覚になったのを覚えています。

 

入院から38時間後、子宮口全開するまで陣痛と戦ったあとの緊急帝王切開でした。
陣痛の痛みから解放されるかと思いきや、すさまじい術後の痛みと戦うことになった私。


術後、先生からは、子宮を切ったらすぐに赤ちゃんの顔が出て、仰向け状態だったから普通分娩は難しかっただろうと言われました。
回旋異常ははっきりと原因はわかりません。
お産は最後の最後まで何が起こるかわからないと、身をもって知ることとなった経験でした。

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著者:canna
年齢:30代
子どもの年齢:5歳と2歳

夫と娘と息子の4人家族。現在、英語のやり直し勉強中です。

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