乳幼児の育児って、「いかにうまいこと、子どもの気持ちを切り替えられるか」にかかっているところがありますよね。
イヤイヤ泣かれても、癇癪起こされても、いいタイミングで&ふとしたきっかけで、子どもの気持ちが切り替わって、物事がすっとスムーズにいく瞬間。
それのために、手を替え品を替え、待ったり急かしたり、繰り返してるような毎日です。
息子が2歳のイヤイヤ期のこと。
夢中になって公園遊びをしていて、日が暮れても何度言っても、「ヤダ~」と帰ろうとしない息子に手を焼き、私は最終手段として、「コンビニにお菓子買いに行こう!」とモノで釣ったりしておりました。
そんな時、他のママさんが、「暗くなったから、10数えたら帰るよ~!いーち、にーい、さーん……」とカウントを始めました。
そして、10数え終わると、「帰るよ~」と、さっさと歩き始めて、お子さんも「は~い!」とついていったのです。
私、「す、すごい……!」と感動しちゃいまして。
カウントするだけなのに、タイミングも測れるし、子ども自身も、「気持ちの切り替え」の準備をするきっかけにできるのでは?と。
さっそく生活に取り入れ始めました。
ま、そうは言っても、なかなか、ですけどね。
「まだあそびた~い」「じゃああと10追加ね、1、2、3……10!」「まだあそびた~い」のループになることもありましたけど。
育児中の、「気持ち切り替え案件」、その中の1割でも、この「カウント」でスムーズにいけば、御の字かな、と思っております。
比較的効果的だったのは、登園時の「10抱っこ」でした。
登園したくなくてグズグズの子どもを、ぎゅーっと抱っこして、背中をポンポンしながら、ゆっくり10数える。数え終わったら、バイバイ。
それだけですが、子どももうまく気持ちが切り替えられるのか、次第に泣いて登園することが減りました。
今では、「10だっこして~」と、自分から言って、終われば「バイバ~イ」と手を振ってくれます。
そんな、登園時のお約束だった「10抱っこ」。今では、毎朝、先に家を出るパパとの挨拶としても、定着しています。
最初は、パパが「いってきます」と言った時に、下の子が「10だっこ」をせがんだんだと思います。
それを見て上の子も「ぼくも~」とリクエスト。私はそんな家族の姿を微笑ましく見ていたんです。
二人の10抱っこが終わった時、上の子が、パパに言った言葉。
「つぎは、ママね」
「ファッッ!?」
凍りつく親チーム。
下の子までも「つぎはママ~」と言い始めました。
昭和育ちのアラフォー親、いきなりそんなマミー&ダディ感、「欧米か!」とツッコミたくなりましたが。
子どものリクエストの手前、めっちゃ早くカウントして、ハグしあいました。
それから、この10抱っこ、家族全員でやることが恒例になってしまったのですが。
これがですね。
前日の夜ケンカしたままの朝や、身支度でイライラしてる朝、どんなに相手にムカついていても。
10抱っこすると、落ち着いてくるんです。
あんなにムカついてた相手に、「いってらっしゃい、気をつけてね」と言えるまでになってたりするんです。
気持ちの切り替え。
「10抱っこ」で、子どもだけじゃなくて、私も、できるようになってたんですね。
いやはや、助かっています。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:5歳と3歳
マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。5歳男児&3歳女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ 流し中。
website:http://umeyon.net
最新刊:「伝えるチカラを身につけたらダメ旦那が稼げる男になりました」
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