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22週3日で447gの赤ちゃんを出産。一度きりの不妊治療で授かった我が子が起こした奇跡

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不妊治療をすることになった私は、最初から「体外受精」で治療をしてくださいとお願いしていました。若い頃に「多嚢胞性卵巣のため自然に排卵することはほぼない」と言われていたからです。

しかし高度生殖医療は、保険適用外のため高額の医療費がかかります。我が家の家計状況を見て、最初で最後の治療ということになりました。

採卵後に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になり、胚盤胞を凍結して状態を整えてからの移植になりました。37歳という年齢では、妊娠する確率は30%弱と言われました。

 

そして運命の日。
結果は、陽性。1回目の移植で妊娠できるなんて奇跡だと感じました。

 

しかし、陽性判定後12週に入るくらいまでは出血を繰り返していて病院に駆け込むこともたくさんありました。さらに安定期に入った20週5日、定期妊婦健診で自覚症状も無いまま、重度切迫流産の宣告。

そのまま、かかりつけ医からNICUが完備されている総合病院に救急搬送されました。

救急搬送された時点で子宮口3センチ開大の胎胞形成(赤ちゃんを包む膜が見えている状態)。次の日には胎胞脱出(赤ちゃんを包む膜が膣内に出てきてしまっている状態)と悪化していきます。
21週3日に高位破水までしてしまいました。

「22週未満で生まれると蘇生措置もできない。仮に22週まで持ちこたえたとしても何かしらの障害が残る可能性がとても高い」と説明をされました。担当医師からは「今回はあきらめる覚悟もしておいてください」とも言われました。

入院してから、今まであまり感じなかった胎動をとても感じるようになっていたのです。まるで「ママのお腹の中で頑張ってるんだよ。今も生きてるよ」と言ってくれているようで、そんな覚悟は到底できませんでした。

 

しかし、21週6日完全破水をしてしまいます。
破水をして、羊水は減ってしまいましたがお腹の中で赤ちゃんは元気に生きていてくれました。

そして22週3日、私が敗血症になってしまい突然の発熱と共に陣痛がきてしまいます。

赤ちゃんの心拍も下がってきたので、緊急帝王切開にて出産。
22週3日、わずか447gの男の子を授かりました。

 

感染症が原因の早産だったため、障害が残ると言われていた息子も、現在生後11か月になりました。今のところは、普通に産まれてきた赤ちゃんに比べると小さいけれど、大きな障害は指摘されていません。

生まれて初めての妊娠・出産は、最初からいろいろな涙が溢れました。

心の準備もできないまま、急な出産。
小さく生んでしまった我が子へ申し訳なくて、とめどなく涙が溢れました。
産まれてきてくれて本当にありがとう。小さいあなたをこんなにも頑張らせてしまってごめんなさい。
そんな思いが胸に渦巻いていました。

妊娠して出産して子供を育てるということが当たり前だと思わないでください。
「妊娠・出産・育児」これらが、どんなに奇跡で素晴らしいことなのか実感した私の体験です。

 

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著者:サラヴィ
年齢:38歳
子どもの年齢:生後11カ月

子供の笑顔が今日を頑張る活力剤。忙しいけど毎日が幸せです。

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