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絵本を読むのは何のため?しがらみを捨てたら世界がかわった絵本時間 by tomekko

こんにちは。Tomekkoです。

前回は長男に英語の超早期教育を独自にやろうとしてあえなく失敗したという、誰の役にも立たなそうな内容でしたが、今回は少しはお役に立てるかも?

そう、絵本についてです。

ワタシ自身が母にたくさんの絵本を読み聞かせしてもらい、読書好きにもなり、絵や文章を書くのも得意になった、という成功体験があるため、我が子にも赤ちゃんの頃から絵本のシャワーを浴びせたい、と思っていました。

ワタシの両親は、「赤ちゃん言葉(ブーブー・ワンワンなど)を使わない・使わせない」という方針で育てたそうで、夫の実家でも義父がアナウンサーだったこともあり「ら」抜き言葉やアクセントに厳しい指導が入っていたそうなので、夫婦で言葉の教育に対する関心は高い方だったと思います。

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ということで、 

・正しい日本語を身につけさせたい
・情操教育のため
・読解力を鍛えたい

と長男は生後すぐから毎日欠かさず絵本の読み聞かせをしていました。

その結果、絵本がとにかく大好きになった長男。

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1歳で少し歩けるようになると、ワタシが家事をしているところへ彼にとっては大きくて重い絵本をヨタヨタと一生懸命に抱えて寄ってきて、泣きながら絵本を読めと催促する姿が可愛いやら不憫やらで忘れられません。

でも…でもですね…

なぜか、3歳になった年の節分で知った「歳の数だけ」というルールをすべてに当てはめるようになった長男により、 

3歳だから毎日3冊絵本を読む!」

という鉄の掟ができてしまってからは…正直母、しんどくなっちゃいました。

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毎晩寝る前の読み聞かせが義務感いっぱいでおっくうになってしまったんです。

読むには読むけれど、ただ早く終わらせたい、という気持ちで心も込めずずんずん読んでいく。なんなら読んでる最中にもう寝てるワタシ。そこを何度も揺り起こされ、寝言を呟いて長男から冷静にツッコまれる始末。

これじゃあ絵本を読む意味がない。
もっと楽しい絵本を探せばいいのか、それとも…と悶々としていた時。

絵本作家の長野ヒデ子さんの講演を聞く機会がありました。
長野さんが絵本作家になられた経緯や、絵本を作る裏話をお話しになる中で、

「お母さん、もっと気楽にして」
「絵本を教育の道具と決めつけないで、ただ何の意味もなく楽しいだけの絵本があってもいいと思うの」
「絵本は子どもばかりじゃなく、お母さんのためのものがあってもいい。」
「子どもって生命が生まれる話が好きなの。何度も読んでと持ってくるのよ」

 と、心に深く刺さる言葉がたくさんありました。

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鯛のお母さんが自由に行きたいところへ遊びに行って楽しむ『せとうちたいこさんシリーズ』や、お母さんが出産を振り返る形式の『おかあさんがおかあさんになった日』。
長野さんのお話を聞いたらどうしても読みたくなって、すぐに買って帰りました。

そして『おかあさんがおかあさんになった日』を読むと、次男生後間もなくちょっと赤ちゃん返りしていた長男に、とても自然に
「お母さんをあなたのお母さんにしてくれてありがとう」
と伝えることができ、長男も「涙が出ちゃうよ~」と答えてくれ、心の距離がぐっと縮まった気がしました。

それ以来、絵本を教育のため、子どものためと考えるのは止めました。

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自分自身が素敵と思えたり、リラックスできる絵本を楽しんで選ぶようになりましたし、飛び出す絵本のような、言葉よりも驚きや作りの面白さを親子で一緒に楽しむ日もあります。

何より、数年前までは当り前だった抱っこも5歳の今ではほとんどしなくなっているので、残り少ない、お母さんに甘えてくれるこの時期を、スキンシップの時間として大切にするようになりました。

今はまだ長い絵本に興味を持てない次男には、この時だけは膝をお兄ちゃんに明け渡してもらって、特製の「おふとんテーブル」を作って読み聞かせを楽しむひと時は、無条件に幸せなのです。 

>>次回エピソード:「育てやすい子」にすら手こずる私は母親劣等生?仕事復帰を決意した日 by tomekko

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著者:tomekko
年齢:35歳
子どもの年齢:長男4歳、次男8ヶ月

4歳差の兄弟に日々育てられています。次男誕生を機に、インスタグラムでこそだて絵日記を始めました。ビッグベビーの次男に体力を奪われ、マイペースな長男に精神力を奪われながらも、絵を描く時間が最高の癒し。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。