こんにちは、ユーラシアです。
育児はとにかく心配の連続だということを、産後すぐに思い知りました。
私は心配性で常に最悪の事態を想定して生きてる派なのですが、 育児するにあたって「心配、不安」にぶち当たったとき、 発想の転換がとても大切だと学ぶ出来事が入院中にありました。
きっかけは、息子が高ビリルビン血症になったこと。
息子はビリルビンという数値が高く、黄疸も強く出ていると診断されました。息子の肌は私の目にはそれほど黄色くは見えなかったのですが、 数値が高いため光線療法が行われることに。
医師は「光線療法が効いて何事もなかったように退院できるか、それとも本格的な治療が必要になるかは、現時点では分かりません」と言って、念のため、光線療法で値が下がらなかった場合について話してくれました。
大学病院などに転院して交換輸血するケースもあるとのこと。それはあくまでも「その可能性もゼロではない」程度の話だったのですが、 私は「大変なことになってしまった」と焦りました。
吸引分娩の影響もあったのかも、
私のせいだ、
治らなかったらどうしよう……
と落ち込み、「同時退院ができない場合もある」という医師の言葉に絶望しました。 「まあ、おそらく大丈夫だと思うよ」という先生を信じ切れず、「最悪の事態」を想像して泣いたくらいです。
そして光線療法が開始されました。 助産師さんに誘われて様子を見に行くと、
保育器に入れられ、
遮光アイマスクをされ、
光を当てられて
泣き叫ぶ息子がいました。
訳が分からないまま目隠しをされて抱っこもされず、独りぼっちで泣いている息子がとても可哀想になってしまって、涙を堪えるので必死でした。
医師や看護師さん達は当然やるべき治療をやってくださっているわけで、 泣いちゃいけないとなんとか耐えたのですが、病室に戻った途端大泣きしてしまいました。
実際には、数日前まで目隠しどころか私のお腹の中に住み着いていたんだし、 赤ちゃんなんて悲しいとか辛いとか関係なく泣き喚くわけで、私の反応はあきらかに過剰だったと思います。テレビ番組で動物の動きに子供みたいな吹替をあてて勝手に感動してる人みたいなものです。
それでも、あの姿は産後すぐの私にとってかなりショッキングなものでした。
そんなとき、助産師さんが私に声をかけて、こう言ってくれたのです。
「赤ちゃんが心配だよね。でも大丈夫。 アイマスクされて光当てられて、可哀想に見えるかもしれないけど、そうじゃないんだよ。 あれは、何て言うか……日光浴みたいなものだから。 ビーチでサングラスして寝てるようなものだからね!」
……生後数日にして、
ビーチでサングラスして寝てる息子。
そのときは「そんな風に思えないよ~」とも思ったのが正直なところですが、 確かに「可哀想」という気持ちは少し減りました。 むしろ羨ましい! 私だって南国のビーチで寝たい。
今思うと、表面だけを見て、可哀想なんて思うべきじゃなかった。
事実、光線療法のおかげで数値は下がり、幸運にも母子同時に退院することができたのですから。 ありがたいことに退院後の検査もクリアし、その後は特に心配せず過ごすことができました。
これからも一つ一つのことにハラハラしたり心配して泣いたりするんでしょうけど、物事をポジティブに考えるというスキルは育児においてとても重要だということを学びました。
いちいち深刻に受け止めていたらとても心が持ちません。
私はまだまだ駆け出しなので、産後2年近く経った今もやたらと不安になってばかりではありますが、 治療中の赤ちゃんを見て「あら、バカンス中なのね」と思えるくらい ポジティブシンキングを目指しています。
最近では息子がコップに入った麦茶をひっくり返す度に(※故意)、
「あ、床磨きのチャンス!」と思って綺麗にしています。
……全然悲しくないです、全然……。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ユーラシア
年齢:30歳
子どもの年齢:1歳5ヶ月
2015年4月に男児を出産。割とテキトーに育児しているオタクでナマケモノな専業主婦です。思いもよらなかった子供の可愛さ奥深さに驚く毎日の中、老後の楽しみにと育児に関する絵や文章をちまちま描いています。息子はいつも親指を吸っています。
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