赤ちゃんをお風呂に入れる作業は、私にとって重労働でした。
皮脂がすぐしわに溜まるので、優しく丁寧に洗わないといけないし、意外に重いので片手で支えるのも結構大変です。
産後の1ヶ月間は実家に帰っていたので、シンクにベビーバスを置き、洗っていました。
実家のキッチンは、母の背丈にあわせて作られているので、高さが若干低くなっています。かがんで洗わなければいけない体勢。その上、夏ということもありお風呂に入れると汗だくになっていました。
母が代わってくれたら助かったのですが、
「沐浴はこわくて、したことがない」
と断固として拒否されました。
だから、主人が実家に来た時は、待ってましたと洗うのをお願いすることに。
お風呂の入れ方は、主人も病院で教わり練習していたので、すんなり代わってくれました。手順をひとつひとつ思い出しながら、丁寧に洗いを進めていきます。
そして、背中を洗っている時に事件は起きました。
背中を洗うことに夢中になるあまり、なんと赤ちゃんの顔がお湯につかっていたのです。
お湯を飲んだのか、ぐったりした様子の赤ちゃん。
私はあわてて赤ちゃんをベビーバスから抱きあげました。
そして赤ちゃんの顔を肩に乗せ、たて抱っこをしたまま、背中をトントントンとたたきます。
胸がドキドキして、手が震えます。
するとすぐに泣きだし、何事もなさそうな赤ちゃん。
その様子に、私はホッとひと安心し、一気に力が抜けましたが、手はしばらく震えたままでした。
主人はと言うと、完全に意気消沈。
練習の時も同じように、顔をつけてしまい看護師さんが対処してくれていたのです。
2度も同じことをしてしまい、
「もう、自分はできない。トラウマになってこわい」
と言います。
しかし、私はここで代わりに洗ってくれる人を失うわけにはいきません。
私は、必死でフォローします。
「大丈夫!赤ちゃん平気だったし、たいしたことないって!次、気をつければいいって!」
と、責めることはせずに元気づけることに専念しました。
そのおかげか、なんとか自信を取り戻してくれました。
その後、顔をお湯につけることは起きず、赤ちゃんも大きくなりました。
主人も自信をつけ、今でも週の半分くらいは、息子をお風呂に入れてくれています。
子育てはお互いをフォローしあい、力をあわせてやるのが大事なんだなと思わせてくれた事件でした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ぴよモン
年齢:30代
子どもの年齢:2歳1か月
2歳男の子のママです。元気いっぱい!愛嬌たっぷりのわが子がかわいくてたまりません。イヤイヤ期に突入したのかも・・・。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。