もの凄い腹部の膨満感が、私にとって妊娠の最初の兆しでした。
それは旅行中のある朝。
目が覚めると、何とも言えない胃の気持ち悪さに見舞われました。
胃のムカつきとゲップが出そうで出ない、スッキリしない感じ。
食欲も全く無く、水も飲みたくありません。昨日まであんなに食事を楽しめていたのが嘘のよう。
辛うじて喉を通ったのは塩味のスナックと、果物ジュースのみ。
熱っぽく気怠かったので風邪かとも思ったのですが、風邪の時とは少し感じが違っていました。
生理はもともと不順で、出血などは見られませんでした。
ただ普段より、もっと遅れているなと。
心当たりがあって検査薬で調べてみると、クッキリ陽性反応が!
この時点で妊娠4、5週目だったかと思います。
日本だとこのタイミングで診察ですが、私の住んでいるカナダでは初回の診察とエコーは12週目。それまではただ待つのみです。
幸か不幸か、常に気分が悪かったのと左下腹部がチクチク痛かったので、妊娠しているという感覚はありました。気持ち悪さを例えるなら、乗り物酔いとか二日酔い。四六時中、ずっとです。
赤ちゃんが、ここにいるよ!と知らせてくれていたのかもしれません。
そして私は、この乗り物酔いのようなのが妊娠初期の症状の一つである「つわり」だと、漸く気がついたのでした。
それから次第に本格化してきた「つわり」。
フラフラで歩くのもやっと、外出時は主人に手を引いてもらっていました。
私の場合は、空腹になると気分が悪くなる「食べづわり」。
空腹になると吐き気を催すので、常に何かを口にしていました。
8週を過ぎる頃には食べづわりが更にひどくなって、次は味覚異常が襲ってきました。
食べ物の味が変!何を食べてもまずい!
何とか食べることができたのは、マカロニチーズとフライドポテト。何故かファストフードだけは喉を通りました。
困ったのが水分補給。
お腹の赤ちゃんにしっかり酸素と栄養を届けるためにも、不快な膀胱炎や便秘にならないためにも、何とか水分を摂らなければいけません。
頭ではわかっていたけれど、水は不味くてほとんど飲めませんでした。
炭酸水や麦茶は、水より少しだけ飲みやすく感じました。
ジュースや炭酸飲料はまだ飲みやすかったのですが、食べづわりで体重は増える一方でしたので、何とかお茶で我慢していました。
初回のエコー検査の時はつわりが特に酷い時期でしたが、元気に育ってくれている我が子の姿を初めて見てとても感動したのと同時に、それまでの気持ち悪さが少し和らいで感じられた覚えがあります。
辛かったつわり、味覚異常の症状は妊娠18週頃には薄れ、妊娠6ヶ月に入るとほぼ感じなくなりました。
今から思えば「つわり」は「妊娠を知らせて、初期の大切な時に母親の行動をセーブさせるため」だったのかもしれません。そうでないと当時引っ越したばかりの私は、無茶して家のDIYだの家具の移動だのやってしまって、お腹の子に負担を掛けてしまっていたのかもしれません。
幸いその後も大きなトラブルは無く、無事に元気な女の子を出産することができました。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:メイプルベーコン
年齢:40歳
子どもの年齢:8ヶ月
40歳、まさかのカナダで高齢出産。手作りを楽しみながら子育て奮闘中!
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