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「専業主婦だから私がやらなければ」気負い過ぎ疲れ果てたどん底期を救った、環境の変化 by ユーラシア

こんにちは、ユーラシアです。 

我が家は夫が休みを取って出産に立ち会いましたが、退院してからは通常の勤務に戻りました。なので日中は私一人で育児しなければならなかったのですが、これが思っていた以上にハードでした。

 
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この頃、何が辛かったかというと、「赤ちゃん泣いてるけど、先にパパッとご飯食べちゃおう」とか、「オムツ替えなきゃいけないけど、ちょっとトイレにだけ行かせて~」とか、そんな融通を効かせることが全く出来なかったことです。
何故か、赤ちゃんの世話や泣き止ませることを最優先にしないといけない気がして……。

というか、まだ聞き慣れない赤ちゃんの泣き声をBGMにご飯食べたり自分の用事を済ませる余裕なんてちっともなかったんです。
新生児の泣き声なんて、蚊の鳴くような可愛いものですが、初めて赤ちゃんと暮らす私にとっては大音量のアラートのようでした

それに、例えば「お湯を湧かす」とか「お風呂に入る」というのは成人の私にとって何でもないことですが、「赤ちゃんが泣いている中でお湯を沸かす」「赤ちゃんを一人で寝かせる内にお風呂に入る」となると、話は別です。ただ赤ちゃんが家にいるというだけで、目を離すのが心配で、泣き声が怖くて、これまで何も考えずにやっていたことが全く出来なくなってしまいました

 

新生児を育てるというのは誰にとっても大変なことだと思いますが、私の場合、何より私自身が自分を追い込んでいました。
専業主婦だから育児は私がやらなければ、と気負いすぎてしまっていたのです。
朝は、これから出勤する夫に何かを頼むわけにいかない、
仕事中は、何か不安なことがあっても 夫に電話したら邪魔になってしまう、
帰ってきてからは、疲れてるだろうから頼れない、と。

しばらく夫の帰りが深夜0時近くになることが続くと、慣れない沐浴でヘトヘトになるし、 産後間もなくまだ悪露も出てるのに自分のことはちっともケアできないし、洗濯や掃除などの家事がこなせないことの罪悪感が募っていくし……。全て自分で背負おうとした結果、たった数日で私は心底疲れ果ててしまいました。

 

そうして、いつしか窓の外を見ながら 「いざとなったらベランダから飛び降りよう」とぼんやり考えるようになりました。
怖いのは、とても思い詰めていた……という感じではなく、かなり明るく思っていた点です。「まあ、飛び降りればいいか♪」というくらい。そしてそう考えることが、一種のよりどころというか、「いざとなれば逃げ道はある」という安心に繋がっていました。
「その内ゆっくり眠れる日が来る」と楽観的に考えることが出来ず、 とにかく「辛くなったら自分が消えることも出来る」というのが救いだったのです。私は元々マイナス思考ではありますが、それでも出産するまでこんな考え方はしていませんでした。

 

そんな日がしばらく続き、自分でも「辛い」とはっきり自覚できたため、実家に里帰りすることにしました。実家は両親が共働きで日中はいないし、自宅にいるのとそんなに大きくは変わらないのですが、環境が変わったことが幸いしたのか、自然と気持ちを立て直すことが出来ました
実母が「いいから寝てなさい! 自分が倒れたら本末転倒なんだから!」と 半ば強引に私を休ませてくれたのも有り難かったです。
でも、どんなに辛くても行く場所がない人や、誰にも頼れず踏ん張るしかない人も大勢いると思うと胸が痛いです。

 

息子は先日2歳になりましたが、私の場合、現時点で最も辛かったのはこの新生児期でした。どん底期と言ってもいいくらい。あの時期を超えてからは、それほど深刻に心身の負担を感じることはなく、 むしろだんだんとポジティブ思考になって、今は毎日とても楽しく育児が出来ています
それだけに、あんなにか弱くて可愛い生まれたての息子を、辛い苦しい気持ちを抱えながらお世話しなればならなかったこと、残念でなりません。

 

過去の話でも何度か書きましたが、本当に産後の母子をサポートする体制配偶者の育休の徹底など、少しでも赤ちゃんを迎える家庭の負担が減ることを願っています。
そしてお母さんが一人で背負うのではなく、
みんなで協力して育児をするのが当たり前と思える環境が整いますように

 

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著者:ユーラシア
年齢:30歳
子どもの年齢:2歳

2015年4月に男児を出産。割とテキトーに育児しているオタクでナマケモノな専業主婦です。思いもよらなかった子供の可愛さ奥深さに驚く毎日の中、老後の楽しみにと育児に関する絵や文章をちまちま描いています。息子はいつも親指を吸っています。

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