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譲り、譲られ、素敵な日本!私の行ってきた小さな小さな草の根活動<電車の席譲りエピソード後編> by さとえみ 

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前編からの続きです。


時が過ぎ、長女が産まれ、今度はさとうが席を譲られる番になりました。
住んでいるベルギーでは妊婦や子連れが席を譲られたり寛容な目で見られることが普通です。
しかし、日本ではそうではありませんでした。そもそも子連れが電車を使うほどの遠出することすらいかがなものかという風潮があったように思います。
一方、日本人は親切な人が多いことで有名な国です。
何かねじれが生じているような気がしていました。

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この時、大胆な仮説を立てます。
「いい人はいい人ゆえに声をかけないのでは…?」
「もしくは席を譲るほどいい人でも何度か断られることで気持ちがしぼんでしまったのでは?」

これまでの経験上、「日本人のいい人の総数は悪意のある人の総数より多いはず!それが可視化されるような行動をすれば少しずつ変わるのでは?」と考えたのです。 
サイレントマジョリティーという言葉がありますが、サイレントな大勢の人は悪意があるから黙っているのではなく、善良な人だから黙っているのでは!そうだ!それにかけてみよう!…と。

後編ではそう思ってやってきた小さな小さな“草の根活動”を難易度順に紹介していきたいと思います。

 

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まずは、電車内で声をかけてもらった時。これは自分が声をかけるわけではないので、難易度は低めです。

しかし、そこで軽く世間話をしたり大きめの声で感謝の気持ちをハッキリ伝えたりすると…
「人に席を譲っていいんだ…!」的な空気が広がる気がするので、そこは大阪人特有の声のデカさでやってのけました。

 

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f:id:akasuguedi:20170619144725j:plain次は他に子連れを見かけた時、特にその子が泣いているとどこからともなく忍び寄り、オモチャを渡したりうちの子を見せたりして近づきました。そして話しかけやすそうだったらその子の保護者の方に話しかけます。

これは相手の子が泣き止んでくれると最高なんですが、泣き止んでくれなくても「子連れが複数いて話している」という図が変な野次を飛ばしにくい雰囲気を作ってくれるのでオッケーです。
もちろん、話しかけられるより話しかける方が難易度は高いです。
しかし、相手の子が媒介になって話しかけやすくなったりするので、場合によってはかなりいい感じになるので
「子連れが電車に乗るって…アタリマエダヨネ!!!」という事がより強調できて達成感があります。

 

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次に難易度が高いのは”自分から席を譲ってほしいと言う”です。

抱っこ紐を長時間していても平気な人は平気ですが、さとうは妊娠時から股関節が広がったことによる神経痛をわずらっています。それが元で腰痛になったり足先が痺れたりします。

しかし、冒頭にあったように日本人はいい人だからこそ自分からは話しかけないという性質を持っているので「自分からキチンと理由を言ってハッキリクッキリお願いしたら快く譲ってくれるのでは」という仮説のもと実行してみたら…!

これがですね、さとうの経験上、100発100中だったのですよ…!これはヤバい!
日本人はやはりいいヤツの方が多い!

電車で声をかけてもらった時同様ハッキリと感謝も伝え、心の中でガッツポーズしました。

こうすることで「ツラい時はちゃんと言えば親切にしてもらえる!」という空気を1ミリグラムは作れたんやないでしょうか⁈

 

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最後は、難易度最高…というよりぶっちゃけ真似してはいけないレベルやと思うのですが、「話しかけづらそうな人に話しかけて譲ってもらう」です。

これは本当に真似をして危ない目に会ったらさとうは責任をとれないので、話を読むだけにとどめて欲しいのですが、4人座れる優先座席に足をおっ広げて2人で使っている気合の入った兄ちゃんに席を譲って欲しいと頼みました。 

すると…?

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なんと、席を立ち、別の車両に移りその後すぐ電車が駅に着いて降りていってしまいました。 

足をたたんでくれるだけで良かったんですが、何も言わずにサーっと駅に降りていったので礼を言う間もなかったです。

心の中でシッカリと礼を言い、(そしてここでもお礼を言いたいです)少し不可解ながらも席に座れたことに感動しました。 

※これは本当の本当に大阪人で歩道橋の上で色々な人と話をしてきた似顔絵師だからこそできたことだと思っているので、真似しないでくださいね。

 

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とにもかくにも、こんな感じの小さすぎる活動でしたが、やってみて本当に良かったと感じています。

 

日本が優しい人が多い国で嬉しいです。
本当にありがとうございます。

あ~、日本人に生まれて…ヨカッタ!!!(ブルゾンちえみ調)

 

 

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著者:さとえみ
年齢:35歳
子どもの年齢:3歳5歳7歳

大阪生まれの大阪育ちで似顔絵師をやっていましたが、今はフランダース地方で白目むきながら三姉妹の母をやっております。日々の生活に追われながらも絵を描くことだけは忘れたくないと時間短縮のためにたどり着いたのはiPad miniでブログ絵を描くこと。考え方のまるで違うシロクマ似の旦那様と元気いっぱいの三姉妹に囲まれて、「パトラッシュ…もう疲れたよ…」と言いながらもブログを更新しております。

ブログ:フランダースの三姉妹 

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