妊娠初期はつわりが酷かった私。
まずだめになったのは、界面活性剤の匂い。これまで良い香りだと思って使っていた洗剤がすべて受け付けなくなりました。
歯磨き粉の匂いもだめになり、最終的にはこれまで匂いがあることすら気づかなかった水の匂いもアウトに。それでも歯磨きをしないわけにはいかず、いつも嘔吐しながら歯を磨くというなんとも辛い期間。
幸せな安定期はあっという間、妊娠後期には食べつわりに襲われ、1日3食を20回に分けて1時間ごとに食べる生活。
はい、油断していました。
妊娠中の歯のケア、なめてました。
妊娠後期、意を決して向かった妊婦歯科検診で、ボロボロの診断結果をつきつけられました。
ばっちり虫歯ができていたので、治療することに。
私の通っていた歯医者さんは、妊婦には局所麻酔すら使わない方針で、麻酔ナシでの治療を勧められました。
「近々、私は出産という痛みを経験しなくてはならない。それを思えば歯の治療くらい、なんて事ないはず!」
そう覚悟を決めて、虫歯の治療に臨みました。
何度意識が飛んだかわかりません。
何度左手を上げたかわかりません。
生まれて初めて脂汗をかきました。
大丈夫!出産はもっと痛いはず!耐えろ!!!
と、自分自身を鼓舞しながら歯の治療を終えました。
そして約2ヶ月後、いよいよ陣痛がやってきました。
10分間隔…
5分間隔…
どんどん強くなる痛みを感じながらも私の頭の中は
「まだ大丈夫…虫歯の治療の方が痛かったし!出産の痛みはこんなもんじゃぁないはず!まだいける!!」
と、自分を奮い立たせていました。
我ながら強いですね。戦士みたいですね。
すると様子を見に助産師さんがやってきました。
「あら!もう8割以上開いてる。もう痛みのピーク越えてますね〜」
え?
と呆気にとられた私をよそに、
ここからは怒涛の勢いで30分後には息子が産まれてきました。
私の出産に答えが出ました。
「陣痛より、麻酔ナシの虫歯の治療の方が痛かった。」
妊娠中の歯のケアの大切さを身にしみて感じたのでした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
>>次回エピソード:紙おむつ、神ってる!!腱鞘炎の手で毎夜泣きながら洗っていた布おむつライフが一変した話 by ハナウタ
著者:ハナウタ
年齢:30代
子どもの年齢:2歳
写真で残せなかった家族の日常をイラストで記録しています。子どもが大きくなってから読み返すのが楽しみです。
インスタグラム:hanautahaluta
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