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産んでくれてありがとう~3人目育児を支えてくれたお兄ちゃんからの言葉に泣いた夜 by マルサイ

長男5歳、次男3歳の時でした。
体力と精神力を激しく消耗しながらの兄弟育児が、次男の入園と同時にようやくひと段落するぞ~♪というタイミングで第三子を妊娠。

喜びはもちろんありましたが、この時すでに二人育児でいっぱいいっぱいだった私は、三児の母になることに対してたくさんの不安を感じました。

f:id:akasuguedi:20170929110648j:plain赤ちゃんのいる生活になった時、果たして二人のケアをしてあげられる余裕があるのだろうか…。

それまで次男の遊び相手を押し付けられたりとばっちりで怒られたりと、なかなかしんどい役回りだった長男。
そして幼稚園入園を控えたデリケートな時期に弟が生まれお兄ちゃんとなる次男。

下の子の誕生によって満たされない思いを二人にさせたくない。
お母ちゃんが遊んでくれなくなったとか、いつも疲れていて雰囲気が暗いとか、そう思われないよう努めて明るく振る舞わなければ。

 

生まれる前まではそう思っていましたが実際に三男が生まれると、ケアどころか次から次へと長男次男に用を頼み、息子たちを小間使いのように扱うという余裕のなさっぷり。

「ごめん!そこのお尻拭きとって〜!」
「オムツ一枚持ってきて〜!」
「ガーゼ落ちちゃったから拾って〜!」
「吐いたー!何か拭くものちょうだい!ダッシュで‼︎」
「泣いてるからオムツチェック(臭いチェック)よろしく!」

こんな調子でしたが、二人はいつも笑顔で動いてくれました。
まるで育児参加を楽しんでいるかのように。

f:id:akasuguedi:20170929110803j:plain長男は幼稚園から帰ってくると手洗いうがいをバッチリ済ませ三男の元へ一目散。
三男を抱っこすると「早くミルク持ってきて‼︎」と授乳担当を買って出るほど三男にゾッコン。

次男はいつも三男のそばでブロック遊びをしたり絵本を読んだりして過ごし、三男の様子の変化を都度報告してくれました。
時には耳元で「守ってあげるからね」と囁きながらナデナデしたり。

f:id:akasuguedi:20170929110837j:plainこうした二人のおかげもあって、何かと大変な産褥期を無事に乗り越えることができました。

三男が生後5ヶ月を迎えた頃のことです。
先に子どもたちをお風呂から上げ、私が上がるまでの少しの時間長男が三男をあやして待っていてくれたことがありました。

とにかくよく笑う愛想のいい三男。
そんな三男の笑顔をニコニコしながら見つめていた長男が、ふとこんなことを言ったのです。

「◯◯ちゃんて本当にかわいいね。
お母ちゃん、◯◯ちゃんを産んでくれてありがとう。」

三男が生まれてから長男も次男も我慢を強いられたり割食わない思いをすることが多々あったと思います。
それでも三男の誕生を喜び、家族の一員としていつも見てくれていた二人。
そんな二人の存在がどれほど支えになっていたことか。

ありがとうなんて、私が言うべき台詞だよ…

ブワーッと涙が溢れそうになるのを必死に耐え、声を振り絞り「うん。」とだけ答えました。

子どもたちのお風呂上がりはやること盛りだくさん。
手を止めるわけにはいきません。
その夜は子どもたちの眠る姿を見ながら泣きました。
嬉しくて嬉しくて泣きました。

f:id:akasuguedi:20170929110952j:plainあの時言えなかった言葉をここに。

三人とも、うまれてきてくれてありがとう。

 

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著者:マルサイ
年齢:37歳
子どもの年齢:7歳・5歳・2歳

子どもたちが寝静まった後の大人のゴールデンタイムに描いた絵日記をインスタグラムに投稿するのが最高の娯楽。趣味は田んぼの生き物を観察すること。単行本「男子が3人います。」(大和書房)発売中!

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