双子が3ヶ月になった時、友人の結婚式がありました。私は地元から離れていたので、開催場所は新幹線の距離。大事な友人なので是非出席したかった私は、子供は夫に見ていてもらい、日帰りで結婚式に参加することにしました。
双子と離れるにあたって不安だったのは、私の胸です。
双子は混合だったので、私がいなくてもミルクや冷凍母乳を哺乳瓶で上げれば大丈夫。ただ、授乳をしないことで私の胸が張り、母乳が詰まって乳腺炎になったらどうしようと不安でした。さらに、私はもともと母乳が足りていなかったこともあり、せっかくつくった母乳を無駄にもしたくない! とも思ったのです。
そこで、外で搾乳したものはどれくらい保存がきくのかをインターネットで調査。すると冷蔵保存をすれば24時間くらいは大丈夫なようでした。
私は、ごっつい保冷バッグに保冷剤をコレでもかと詰め込み、母乳パックと消毒液、洗浄綿をもって、ドレスアップをして、新幹線に乗り込みました。本日の母乳、すべて持って帰ってくるという意気込みとともに…。
会場についたのは、自宅をでてから4時間後でした。すでに新幹線の中から胸の張りを感じていた私は、同じく出席する友人たちの挨拶もそこそこに、式の前に搾乳することにしました。
まずトイレで手を洗い、個室にこもります。上半身を脱いで手を消毒、洗浄綿で乳首を消毒、そして母乳パックを開いて、そこに母乳を噴射しました。
ですがここで誤算です。私はそれまで搾乳するとき哺乳瓶に直接搾乳していたのですが、母乳パックは哺乳瓶と違い、持つ力の加減で開き口がふにゃっと閉じてしまったり、うまく開かなかったりして、母乳をうまく流し込めなかったのです。
母乳は乳首にある複数の乳腺から四方八方に飛び散ります。母乳パックの口にうまく入り込めなかった母乳は、私の服に飛び散りまくったのです。搾乳時間は両胸で15分程かかりました。なれない形で搾乳した私は、主に精神面で疲れてしまいました。
思ったよりも母乳量を確保できなかった、そして服がすごくミルク臭い…。でももうすぐ式が始まります。母乳パックを閉じ、保冷バックに入れて、飛び散った母乳を拭いて式に参加しました。
その後披露宴中に2回搾乳しました。お酒が飲めない分お茶を飲みすぎたせいか、母乳の生産量がいつもよりも多い気がします。そして搾乳時うまく母乳パックに入らず飛び散る母乳。
式も無事に終わり、帰りの新幹線に乗る前に1回搾乳して、帰宅しました。持ち帰った母乳パックは8パック。帰宅してすぐ冷凍庫に入れて完了です。
出産後初のひとり時間だったのに、終始母乳のことを考えていたように思います。外で搾乳するのは、なかなか大変なものだなと思いました。
帰宅後、双子に授乳をした時は、しっかり吸いつくしてもらえて胸がスッキリしました。乳腺炎にもならなかったので、よかったです。
著者:シオモミ
年齢:37歳
子どもの年齢:3歳の双子
夫の転勤を機に出版社を退職、引っ越したが即双子を妊娠し、一卵性双子男児の育児にあたふた。それも幼稚園に入り、少し余裕ができました。好きなものはマンガ、映画、本、アニメ、お酒。この一杯のために生きている系で、双子はいきつけの酒屋さんにすごくかわいがってもらっています。
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