こんにちは、ユーラシアです。
息子が1歳半になった頃、大分歩けるようになったので、ベビーカーへは乗せずにお散歩に挑戦してみました。子供と一緒に徒歩で散歩なんて、ワクワクするな~楽しいだろうな~と出発。そしてすぐに前言撤回。
大好きな「ブーブー」を見て、興奮して車めがけて走り出す息子。固く手を繋いだつもりでも、いとも簡単に手を引き抜く息子(その技術はどこから……?)。楽しくお散歩♪と能天気に考えていた私の頭は一瞬で冷めました。
「車道に出たら危ない」とか「車に跳ねられたら大怪我する」なんて当たり前のことを、1歳のこの子は知らないんだ、つまり私がほんの少しでも油断して、手や目を離してしまったら、この子は……そう考えたらゾッとしました。
こんなに「命の責任」を感じたのは新生児の頃以来だったと思います。
車が通る道を歩く際は、「絶対に手を離しちゃダメ」と何度も言い聞かせ、腕が疲れるくらいガッチリと手を繋ぎました。もし手を繋ぐのを嫌がるようなら、強制的にベビーカーに乗せたり抱きかかえたりして散歩は中止。
そのため結講たくさん歩くようになってもベビーカーを持って行かなければならず、 片手でベビーカーを押しながらもう片方の手で息子と手を繋ぐという、文字通り手一杯の状況でしたが、「ちゃんと手を繋げないなら歩かせることはできない!」と断固言い張りました。
さらに最後の手段として子供用ハーネスを購入して、いつでも使えるよう持ち歩くように。実際にハーネスを使う機会はほとんどなかったのですが、いざとなったら着けてやるからな! 大人を舐めるなよ……!と少しだけ心の余裕を持てたので、買って正解だったと思っています。
また息子にこんこんと常識を説いたところで、果たして1歳児に伝わってるのか?と虚しくなる瞬間もありましたが、今は息子の方から「危ないから手をつなごうね」と言うようになったので、 一応意味はあったんだと思います(思いたい)。
道行く子連れの人達は、一見なんでもないかのように普通に歩いているように見えますが、 実はものすごい緊張感とプレッシャーを背負っているのでは? きっと私だけではないはず……。
うちの子は割と怖がりな性格で、どちらかと言うとあまり危ないことはしない子なのに、 それでも飛び出そうとしたことが結講あったので、活発なお子さんなら尚のこと気が抜けないと思います。
子供は「車に跳ねられると痛い」とか「死んでしまうかもしれない」という 常識や恐怖心を持っておらず、つまり理性によるリミッターがないわけで、 そういう本能のままに動く生き物を制御するのは本当に難しいことなんだと思い知りました。
一度、よその子が赤信号を無視して車道に飛び出して行ったのを夫が捕まえたことがあり、 それ以来なんとなく他の子も気に留めるようになりました(自分に余裕があるときは、ですが。 そして大抵の場合そんな余裕はないですね……)。
外で危なっかしい子供がいるとき、「親は何をしてるんだ」と眉をひそめる人も多いと思います。もちろん子供をきちんと躾け、その安全を守るのが親の責任だというのは大前提としても、子供は何だか知らないけど繋いだ手を引き抜く超絶テクニックを持っていること、 ほとんどの場合は親も必死で、しかし時に子供が親を出し抜く瞬間があるという理解が、 なんとなく広まればいいなと思います……
(願わくば道行く人達が温かく、そして協力的な目で見てくれますように!)
著者:ユーラシア
年齢:30代
子どもの年齢:2歳
2015年4月に男児を出産。割とテキトーに育児しているオタクでナマケモノな専業主婦です。思いもよらなかった子供の可愛さ奥深さに驚く毎日の中、老後の楽しみにと育児に関する絵や文章をちまちま描いています。息子はいつも親指を吸っています。
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