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子どもが泣き止まず困っていた私を何度も救ってくれた“魔法使いさん”。次は私の番ー by うだひろえ

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送迎の時や、公園や、スーパーなど、外で、子どもがギャン泣きして。
泣きやませようとあれこれするものの、万策尽きて、途方に暮れている時。
たまに現れる人がいます。

「ホ~ラこれ見てごらん」
その人は、ポッケから、サッと何かを取り出します。
風船だったり、キャラクターがプリントされた絆創膏だったり、アメちゃんだったり。

突然のできごとに驚くのか、子どもは泣き止み、注目します。

「ハイ、じゃあこれ」
アイテムを私に渡すと、ささっとその人は去っていきます。

じゃ、じゃあ、と私が風船を膨らませたり、絆創膏やキャンディーを包みから出したりしてる間も、子どもはじい~っと私の手元を見ています。
そして受け取ると、すっかり泣き止んで笑顔になったりするんですから、これはもう魔法としか言いようがないです。

「ありがとうございます!」なんてお礼を言っても「お互い様よ~」っておっしゃいますけど、私はそんな上級魔法使いさんに、なんのお返しもできません。

 

ならばせめて、と、私も魔法のポッケを持って、困っている親子に魔法のアイテムを渡せるようになろう、と考えるのですが。
これがなかなか難しい。

赤ちゃんでも食べられるように、ベビーせんべいとか……は、割れるよな。
アメちゃんも溶けそうだし、食べられない子もいるだろうし、おやつ系は難しいな。
上級魔法使いさんは、割れたり溶けたりしない魔法も使えるのか!?
なんて、そこまで考えて、はた、と気づきます。

魔法使いさんは、自ら子どもに渡すことはせず、親である私にアイテムを渡すこと。

子どもに渡すかどうかのジャッジを、親に託してくれること。
すごいなあ、かなわないなあ、と、うなります。

 

それでも、私なりに考えまして。

カラフルで目を引く絆創膏。
小分けされた風船。
ソフビの小さな指人形。

とりあえずこれらを上着のポケットに入れてみることにしました。

まずは、自分の子どもに使ってみると、やはり風船は大人気。
きょうだいがいると取り合いになるので、複数個用意しておく必要がありますが。

膨らまして渡すと「もういっこ!」泣いていた理由も忘れて要求してきます。

たまに、公園などで泣いているよその子のを見つけると、「ほらママ!ふうせんだして!」と、子どもに指令されちゃったり。

魔法使いというよりも、ふうせんおばさん?
ま、それでも、お役に立てるなら。

少しずつ、少しずつ、魔法のレベルを上げていけたらと思っています。

 
 

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著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:小1、年中

マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。年長男児&年少女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。

website:http://umeyon.net
最新刊:「家事も、育児も、お金も、紙に書くだけでお悩みスッキリ!とにかく書き出し解決術!」(KADOKAWA)

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