こんにちは、さやかわさやこです。
前回の次男の出産エピソードの続きです。
薄暗い光の中、あぐらをかき、アロマオイルをスーハー、ハーブティーを飲みながら呼吸に神経を集中させる私。
完全に修行僧と化した私は、助産師さんが様子を見にきてくれた時も、ぴくりともせず静かに受け答えをしていました。
今思い返すと、助産師さんも心なしか絡みにくそうだったような気がいたします。助産師さん、怪しげですみませんでした。
それから一人でしばらく修行を続けていたところに、会社帰りの旦那が来ました。
長男の出産時には陣痛で苦しむ私に1時間しか付き添わず帰宅した旦那。
「お願いだからそばにいて…!!」という私の乙女な声も届かず、そそくさと帰宅した旦那。
あとから聴取したところ、こういう場合は男がそばにいても何の役にも立たないと思い、私の母に付き添いをお願いしたとのことでした。
おそらく、私の母にも気を使ったから帰宅したのだと思うのですが、やはり納得できない想いが私の中にずっとありました。
長男出産から四年、心の奥底でモヤモヤしていた想いを晴らすべく、付き添いには旦那を指名しました。
『なにがなんでも付き添わせてやる…!!この地獄の苦しみをとくと見るがよい…!!』
なんだか修行僧に怨念を抱えた悪霊が取り憑いたみたいな感じに。
悪霊に取り憑かれた私は、四年前の恨みをぶつけるかのように、旦那に腰をさすることを要求しました。
そんな悪霊に取り憑かれた私でしたが、怪しい儀式よばわりされながらも続けたマタニティヨガの成果を旦那に見せたいという謎の承認欲求もあり、引き続き取り乱さぬよう精神を集中させていました。
そして陣痛開始から8時間、個室から陣痛室へと移動。
痛みはどんどん強くなってきていましたが、取り乱すことなく過ごしていました。
私は自信に満ち溢れていました。
様子を見にきた助産師さんが「経産婦さんなので、ここからが早いと思います。痛みが強くなったらボタンを押して呼んでくださいね。」と言いました。
その時、自信に満ち溢れていた私はふと不安になりました。
『修行を積んだ私が強い痛みに気づくことができるかしら…』
なんという自惚れ。いやはや恐ろしい。
しかし信じて疑わない私は、引き続き静かに呼吸に意識を集中させていました。
と、その時です。
肛門付近に突如巨大隕石が衝突したような痛みが!!
私は突然の痛みに、旦那に向かって叫びました。
そして、すぐに分娩室へ。
分娩台に座り、痛みの波に合わせて助産師さんからいきむように言われました。
『よし!いきもう!できる!私ならできる!』
そう言い聞かせながら、いきもうとした瞬間、思わず私の口から出た言葉が…
まさかの「いきめません」に助産師さんも、えっ?!ってな顔になっていました。
長男のときは会陰切開で麻酔をしていたため、いきむ時に痛みがあまりなかったのだと気づきました。
『おっ、思ってたんと、ちがうっ…!!』
修行僧、ピンチ!!
この続きは次回へと続きます。
修行僧の運命や如何に!!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:さやかわさやこ
年齢:35歳
子どもの年齢:7歳、3歳、1歳
日々、鬼化が進んでいる主婦。インスタグラムにて育児のことや、育児にまったく関係ないことなどを、夜な夜な描いては投稿しています。ブログ『母ときどき鬼』もぼちぼち更新中です。
インスタグラム:@futomomushi
ブログ:母ときどき鬼
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