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ひとりで穴を掘る娘と、ママ友がいない私の“ちょうどよさ” by とけいまわり

長女が小さい頃、保育園のお迎えに行くと、一人で地面に穴を掘っているのをよく見ました。

周りの子ども達が手をつないで走り回っていたり、一緒に滑り台で遊んだりしている声が聞こえると、長女が今どんな気持ちで穴を掘っているのかと思い、胸がキューっと締め付けられました

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 「何してるの?」と聞くと、
「ああ~、穴掘ったり、そこに白いお砂を埋めたりね~。楽しいよ~」と返ってきました。
「いつもこの時間は穴とか掘ったりして遊ぶの」

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「こうやって穴掘ってるとね、おともだちが『これ見て~』ってダンゴムシを見せてくれたりするのね。でも、それダンゴムシじゃなくてワラジムシだったりするのね。

それで色々お喋りとかして、またすぐどっか行っちゃうんだけど、
その後別のおともだちが『何してるの~?』って見に来るのね。
『いっしょに掘っていい?』とか言われて一緒に掘ったりしてね」

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「穴掘ってるときは夢中になれるし、ちょこちょこお話したり、たまに一緒に穴を掘ったり、それぐらいってちょうどいいな~って思う

滑り台でワイワイするときもあるけど、穴を掘って遊んで、それで時々誰かとお話するのって、私にちょうどいいんだよね」

「なるほど、ちょうどいいんだねえ、それはいいね」

 

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長女が生まれたとき、私はとにかく早くママ友を作らないと…と、市の子育て支援の教室やイベントに色々参加してみたのですが、
教室の中、皆で円になって何かお喋りをするというのがどうもしっくりこなくて、
「何ヶ月ですか~?」
「ああ、うちは5ヶ月で~」
「ああ~、小さくてかわいいですね~」と言った後に、(ああしまった…赤ちゃんに小さいは禁句だった…)と手に汗をかいたり、相手に失礼じゃなかったかと頭の中がグルグルしたりして、家に帰るとドッと疲れてしまい、上手く会話に混じれなかった事で悲しくなったりしていました。

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子どもがお座りできるようになったら、よく公園の砂場や近くの温水プールに行きました。
砂場で大きなアンパンマンを作ると、子ども達が寄ってくるので大量に持って行ったプリンのカップを渡して一緒に遊びました。
そこから砂場の端に腰掛けてお母さんやお父さんと少し会話をして、
それが私の「ちょうどいい」でした。

 

今、長女は小学生になりましたが、
時々「これぐらいがちょうどいいねえ」「家でゴロゴロするのがちょうどいいねえ」と、「ちょうどいい」について話し合ったりします。

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これを書きながら、隣で長女が「いいねえ、絵を描いていると楽しいよね。お母さんが楽しく絵を描いて、楽しそうに絵を描いている事が誰かに伝わるといいねえ」って言いながら、自分の手をスケッチしているんですが、二人でのんびり絵を描いているのが私にとって「ちょうどいい」感じです。

10年前に戻って、「焦らなくて大丈夫だよ、ちょうどいいがその内見つかるよ」って、言ってあげたいです。

 

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著者:とけいまわり
年齢:40代
子どもの年齢:9歳、7歳、5歳

小4長女、小2次女、5歳末っ子の三姉妹の母。40代教育職WM。趣味は囲碁と漫画
生き物、宇宙等、科学の話題が好き。人混みが苦手で一人が落ち着く 。プロフィールイラストは、にゃぐははさん作@hahanyagu

Twitter:@ajitukenorikiti

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