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そばにいない娘のために夜中に一人で搾乳する毎日。不安と孤独でたまらなかった2週間 by こしいみほ

こんにちは、こしいみほです。ドタバタ元気な3歳の娘とホンワカ控えめな10か月の息子がいます。成功は覚えていても失敗はすぐ忘れがちな私ですが、体験談がほんの少しでも誰かの役に立てたら嬉しいです。

前回に続いて、誕生した娘が黄疸治療のためNICUのある病院に転院し、退院するまでの約2週間について書きたいと思います。

 

私自身の産後の経過はよく、予定通り退院。会計を済ませた後、娘は産院から30分ほど離れた病院に救急車で搬送されることになりました。
助産師さんと私が付き添い、夫は別途、車で向かうことになりました。緊急ではないため、救急車はサイレンを鳴らさず通常運転で病院に向かいます。

娘は保育器に入り、それを囲むように救急隊員の方と助産師さん・私が座りました。私は助産師さんに気になっていたことを尋ねました。

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助産師さんのあっけらかんとした様子に拍子抜けしましたが、
まぁそうか…なるようにしかならんか…と、
緊張していた心が少し緩みました。

 

しかし病院に到着すると、待合室や病棟にはたくさんの子どもたちと親御さんがいらっしゃいます。私たちと同じように、もしくは私たち以上に、辛い思いをしている家族がこんなにいるんだ…。薄暗い病院の中、外も曇天でより一層気持ちが沈んでしまいました。

夫と合流し、入院の説明を受け、入院手続きをし、待ち時間に出生届を書き、休憩所でコンビニ弁当を食べ、看護師さんの話を聞いて、面会終了時間が迫っていたため娘を一目見てから病院を出ました。

少しでも早く保険証を手に入れておきたいので、その足で役場に行き、出生届を提出。役場の方が記念にと夫婦で出生届を持った写真を撮ってくださったのですが、産院をあとにしてから目まぐるしく1日を過ごした私たちは、ぎこちない笑顔しかできませんでした。

疲れた。

今日は家に娘を迎え入れてお祝いするはずだったのに…

 

その日の夜から、3時間ごとに搾乳し冷凍、それを携えて車で30分かけて病院に行き、面会時間終了まで娘を見守り、帰宅、そしてまた搾乳する…という日々が始まりました。

家族が寝静まる中、夜な夜なひとり目を覚まして搾乳。飲ませてあげたい娘はここにはいない。孤独でたまりませんでした。

夫も仕事の合間をぬってほぼ毎日病院に通ってくれました。いつまでこの生活が続くのかわからず、私も夫も疲れ切っていました。

娘は目をテープで覆い、おむつ1枚の姿で上から青紫の光線をあてられていました。病棟には常に心音のセンサーの音やアラームが鳴り続けていて、仕方ないこととはいえ、こんな状況でちゃんと眠れるのだろうかと心配になりました。

入院してから1週間、10日と経ち、症状がなくなって数日間経過を観察してから、やっとのことで退院の日が決まりました。NICUに入ってから2週間、誕生してから約3週間後のことでした。

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それから3年。娘の肌は私がうらやましく思うほどきめ細かくプルプルしています。
また心配していた第2子である息子には黄疸の症状は出ず、スムーズに退院することができました。

娘が入院する病院へ通った日々は今思い出してもしんどくて、胸がずしんと重くなります。いま2人の子どもたちを目にして、健康で成長してくれることは奇跡なのだと、感謝せずにはいられません。

 >>次回エピソード:仕事と妊活の両立で心も体も落ち着かなかったあの頃。今のわたしにできることは… by こしいみほ

 

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著者:こしいみほ
年齢:昭和生まれの30代
子どもの年齢:娘3歳、息子8か月

3歳娘と0歳息子がいます。出産を機に夫の両親と同居を始め、6人家族で毎日ワイワイやっています。好きなものは晴れの日と落書きとセーラームーン。苦手なものはクネクネする虫と地図を読むことと家事全般。

インスタグラム:@miho20141124
note: こしいみほ

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