こんにちは、イシゲスズコです。
夏休みが終わり、運動会シーズンを迎え、子どもたちも毎日の練習に勤しんでいる様子。
今回は、長男の入園から今日まで十数回の運動会を経験してきた私が見てきた、ちょっと違う運動会のお話です。
華やかな運動会、の陰で
運動会といえば話題になっている組体操を始め、いろいろな大きいパフォーマンスをしている園や学校も多いと思います。
我が子が当たり前に園や学校に通っている時、私にとって運動会とは保護者席やグラウンド正面の撮影スペースから演技したり競技に全力で参加する姿を見るものでした。
ところが、次男が入学した頃から、少し様子が変わりました。
指示が通りにくかったり、長時間同じ姿勢でいることが苦手な次男にとって、暑い中で見通しの立てづらい運動会は苦痛が多い行事。
応援席に長く座っていられなかったり、競技にうまく参加できなかったり。
運動会やそれに向けての練習期間は、本人も辛かったし、見ている私たちも苦しいものでした…
親子ともに辛い中で垣間見えた、1年分の成長
幸いにして次男はいろいろなサポートを受け、3年生、4年生と年を追うごとに運動会をなんとか乗り越えることができるようになっていきます。
華やかな演技やわかりやすい競技結果を見せてもらうものだった運動会が、ささやかな子どもたちの成長を感じるものに変わっていったのもその頃でした。
去年より長く座って居られるようになった
去年は参加できなかった競技に参加できた
去年より楽しむ顔が多く見られた
周りの子と比べるのではなく、去年のその子の様子と比べた1年分の成長を見せてもらう機会。
その日を迎えるまでの本人の頑張りや先生方のサポートなど、舞台裏にいろいろな努力の積み重ねがあることが見えるようになってきました。
偶然目にした舞台裏で見た、様々な子どもたちの姿
一昨年度の運動会、私はPTAの関係で写真撮影を担当することになりました。
運動会当日はグラウンドの周辺や児童の応援席周辺など普段保護者があまり行き来しないところをウロウロ。
そこで見たのは、華やかなグラウンドの舞台裏にいるたくさんの子どもたちの姿でした。
用具係としてグラウンドとテントを何度も往復する高学年の子たち、
競技の間も児童テントの後ろで一生懸命旗を振り声を出す応援団、
入場門では並ばせる係の子たちが低学年の子に声をかけ誘導しています。
高学年の子たちが出払ってしまう競技の時は応援団ではない低学年の子たちが、体よりずっと大きな団の旗を振りながら大きな声で応援していました。
児童席の少し離れたところでは見通しを立てやすいプログラムを用意してもらって安心した様子でサポートの先生の隣に座る子の姿が。
保健室の前には運動会に来たくないと漏らしていた不登校気味の子の顔。
目があったので「お、来たね」と声をかけたらニヤッと笑ってくれました。
運動会ってどうしても派手なところが目立ってしまうけれど、
徒競走で1等になるだけじゃなくて
組体操で上に立つだけじゃなくて
ダンスを完璧に踊るだけじゃなくて
その子なりのいろんな頑張りが、その日とその日を迎えるまでに詰まってるんだなぁ…と、新しい発見をした運動会になりました。
運動会を終えてそれぞれにかけた言葉にも変化が
運動会の後、いつもは「一等賞になった」「ダンスが上手だった」と成果を褒めていたような気がします。
でもその年は、「長男くんの応援団、応援合戦以外の連携もすごくよかったね」「次男くんは係のお仕事を最後までよく頑張ってたね」「娘ちゃんは並ぶときによく周りを見てて、うまく声をかけてたね」という、少し違う目線からの言葉をかけることができました。
たくさんの子どもたちが作り上げている運動会、色々あるけれどやっぱり、ひとりひとりが頑張ってる部分はちゃんとそれぞれに届く言葉にしてあげたいなぁと思う。
去年怪我で参加できなかった三男にとっては今年が初めての小学校の運動会。
今年はどんな姿が見られるか、楽しみです。
著者:イシゲスズコ
年齢:38歳
子どもの年齢:中1・小6・小4・小1
九州の片田舎在住、ぼちぼち働く4児の母ブロガー。生活のなかで出会ういろんなことをあれこれ考え込んだブログ「スズコ、考える。」を運営。Twitterの男児育児あるあるをまとめた共著「#アホ男子母死亡かるた」(アスペクト)がある。
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