無事に退院し、一か月ほど実家に里帰りすることにしました。
よく寝てくれる赤ちゃんのお世話は想像していたより楽で、これから起こることなんて予想もせず、のんきな里帰り生活を送っていました。寝ている赤ちゃんや、しゃっくりをしている赤ちゃん、ぼんやりしている赤ちゃんを見つめては幸せに浸る日々でした。
前回エピソード:これでいいのだろうか…? 生まれたらすんなり始まると思っていた、母乳育児だったけれど by ぺぷり
そんな風にのんきに考えられていたのは、退院後のたった数日間だけでした。
一週間もすると、
心配になってネットで調べたり、実母に相談したりすると 「脂漏性湿疹」というものらしく、
赤ちゃんにはよくあることで、いつの間にか綺麗に治るから心配しなくてもいいとのことでしたが、どんどんひどくなる娘の湿疹を見ていると、絶望ばかりが湧いてきてしまいました。全員がなるのなら納得もいくのですが、そうではないのでなおさらでした。
何がいけなかったんだろうか?
妊娠中に脂っこいものをたくさん食べたからだろうか?
無痛分娩が何か悪く作用したんだろうか?
お祝い膳のお肉で油脂を含んだ母乳になってしまったんだろうか?
私が油脂肌だから、遺伝しちゃったんだろうか?
全く何も根拠のないことを延々と責めては、自己嫌悪に陥る日々でした。
女の子なのにこんなお肌で可哀想・・・
赤ちゃんなのにこんなお肌で可哀想・・・
みんなはつるつるなのにこの子だけ、可哀想・・・
これまでいつまででも見つめていたかった娘で、一挙一動(といっても基本的に寝ているだけですが)を写真に収めていた娘でしたが、
でも、そのころの娘のお肌は、まさに彼の言葉のとおりだったのです。
特に酷いのが両まゆげのあたりで、まゆげの上と、まゆげとまゆげの間に、黄色い汁が固まったものがこびりついていて、まるで「離乳食のカボチャペースト」をまゆげに塗り付けたみたいになっていました。
また、顔中が真っ赤に腫れあがり、腫れぼったい瞼で人相も変わっていました。
2週間健診で産院にも相談すると、「無理にはがすとお肌を痛めるので、沐浴の時に無理のない程度に優しく洗ってあげてください」。とのことですが、それが難しい・・・! 日々カボチャペーストが増す娘の顔を見るのも辛くなってきました。
そして、一か月健診で再会した、同じ時期に生まれた赤ちゃんたちを見てさらに落ち込む。(皆お肌ツルツルしているのに、娘だけひどい湿疹。)
「なんで娘だけこんなことになってしまったんだろう・・・絶望だ・・・」。産後のホルモンバランスの崩れも手伝って、とことん落ち込んでいた私でした。
そのころはちょうど初夏に入ったころからあせも対策も兼ねて、 毎朝ぬるま湯をガーゼにつけて顔をふく、ということをしていました。
赤ちゃんとの生活にも慣れてきて、これまでどん底だった気持ちも少しマシになってきたころ、 ふと、娘のお肌がだんだん綺麗になってきていることに気づきました。
まだ赤く腫れているところはあるものの、カボチャのペーストはなくなってきている! すごくうれしかったです。
産後2か月半になったころのことでした。
顔ぬぐいがきいたというよりも、きっとそろそろ治る時期だったのでしょう。でも、渦中にいるときは終わりが見えずに真っ暗闇を迷走している気分でした。
その時期は、ほぼ一人で戦っている状態で精神的に本当に辛かったので、今現在赤ちゃんの「脂漏性湿疹」で悩んでいる方に伝えたいです。
荒れた赤ちゃんのお肌を見るととても痛々しくて辛くなりますが、あまり自分を追い詰めず(なかなか難しいことですが)、気を楽にしてくださいね。
このころしか見られない新生児特有の可愛さを見られるのはその時だけ。色んな発見の毎日をどうか楽しんでくださいね。
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