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いい思い出じゃないものは削除!イヤイヤ期の頃の泣き顔動画の行く末 by うだひろえ

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私のiPhoneの中は、子どもたちの写真や動画でパンパンです。

パソコンのハードディスクに入れればいいじゃんとも思うのですが、すぐに気軽にいつでもどこでも見たい時に見たい、ただそれだけのために、残り容量と戦いながら、今日も写真や動画を撮って、日々の記録を残しております。

そんな、極度の「子どもの写真どれもこれももったいない病」とも言える私ですが、どうするか悩んでいる動画があります。

それは、子どもの「泣き顔動画」
イヤイヤ期の頃の、ギャン泣きしている姿を録画したものです。

 

 

当時、癇癪を起こして泣き叫んで暴れる子どもに、何かいい対処法はないかと、ネットで調べまくりました。

冷静に説得する、特定の音楽を流す、落ち着くまでほっとく、などなど、出てくる対処法を次から次へと藁をも掴む気持ちで試しまくり。

その中の1つが、「泣き顔を録画する」というものでした。

延々と泣き叫ばれてこちらの気がおかしくなりそうな時、そうだ、と思い出してiPhoneを構えて動画を撮ってみると、確かに、少し気持ちが落ち着きました。
客観的に子どもを見られて、冷静になれたのかな、と思います。

そうすることで他の対処法を考えることもできたので、結果としてやってよかったとも思えるのですが。
ただ、その動画を本人に見せると泣き止むこともある、とネット上にはありましたが、うちの子には効果なしでした。

 

それから数年、それらの動画はまだ私のiPhoneに入っています。

子どもの写真を見返す時、その動画のサムネイルが目に入るだけで、当時の自分の気持ち、子どもの気持ちを思って、胸が苦しくなります。
でも、成長の記録でもあるし、二度とない瞬間でもあるから、削除するのはもったいないし。

 

悩んでいた時に、娘5歳本人がやってきて、私が見てる動画を覗き込みました。

娘は、自分の写真や動画を見るのが大好き。よく「撮って撮って~」と言って撮らせて、しっかり自分でチェック、後で何度も見て満足するタイプです。

そんな娘が、自分が泣いている動画のサムネイルを発見。「なにこれ」と言いながら再生ボタンをタップ。
画面に映し出される、ぎゃあぎゃあ泣き叫ぶ自分。「ないてる?」「うん、そう、そうなの」私が答えると、
真っ赤な顔で「やだコレ!けして!!けしてよ!!!」
停止ボタンを連打して、私に向けてきました。

そうか、嫌か。

確かに、そうだよな、自分が泣き叫んでる姿、見たくないよないい思い出じゃないよな。

なんて、言われてみれば当たり前のことに、やっと気づいて。
「わかった、消すね」踏ん切りついて、その場で、その動画を削除。その後、他の泣き顔動画も、パソコンの中に保存されていたものも、サクサクと削除しました。

これが、赤ちゃんの頃のホニャホニャ泣きで、それを本人が嫌がっても、「これはママの思い出だから」と消すことはせず、でもパソコンにこっそり保存して本人には見られないよう対処をしたかと思います。

でも、このイヤイヤ期のギャン泣き動画は、そういうのじゃない。私もつらい気持ちになる。だったら。ということで、削除。

 

そして残ったのは。
目をそらしたくなるものがなくなって、楽しい思い出、見返したくなる写真や動画ばかりになった家族のアルバムでした。

すると、私の気持ちも、iPhoneの容量も(!)、スッキリ軽くなってくれたのでした。

 

 

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著者:うだひろえ
年齢:40代
子どもの年齢:小2と年長

マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。一男一女の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。

website:http://umeyon.net
最新刊:「大学4年間の経営学がマンガでざっと学べる」(マンガ担当)(KADOKAWA)

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