こんにちは。tomekkoです。
思いのほか長くなってしまった過去の自分を振り返るシリーズですが、最後に、改めて考えてみました。
あの頃、ワタシが必死に睨みつけていた「悪い母親」ってなんだったのだろう。
イメージに近いのは、「人魚姫」。
「良い母親」になるためには、産前までは当たり前にできていた自分のためのこと、自由な時間、社会的地位、全てを差し出さなくてはならない。
人魚姫が痛みを伴う足を得る“代償“として美しい声を失うように。
そう思い込んでいたワタシにとって、「母」でいながらも産前と変わらず伸び伸びと過ごしている(ように見える)人は、羨ましいを通り越して憎らしかったのかもしれません。
子連れでも居酒屋でワイワイしていたり、ヒールやアクセサリーを身につけてベビーカーを押していたり、0歳児がいても周囲のサポートと自身の努力でキャリアを伸ばし続けていたり
ワタシハゼンブウシナッタノニ…
だから、あの頃のワタシは完璧な「良い母」じゃなくてもほどほどにやってる「楽しそうな母」を見かけると、自分の目に入った側面だけを切り取ってああだこうだと脳内で批判していたのだと思います。
この話に、どんなオチをつければうまくまとまるのかすごく悩んだけど、考えても考えてもきれいに解決するような着地点は見つけられませんでした。
人魚姫状態のママは、今もそこらじゅうにいるんですよ。
それは産後のホルモンバランスの変化も大きく影響しているようだし、産前と大きく環境が変わって一日中1人ではなにもできない赤子と2人きりで過ごすストレスも大きい。
他人にアドバイスされても、自分で気をつけようと思ってもどうしようもないんです。
想像力を持とうよ、とかみんな同じだよ、などと正論を言われてもその時はわからないんです。
後々考えたら、あら?ワタシったらなんで?だけど、だからといって「一抜け」した立場で今まさにもがいている人に「そんな時代あったわぁ〜」ってマウントするのも違う。
自分で気づくしかないし、そのきっかけはびっくりするほど些細なことかもしれません。
じゃあ、自分を追い詰めているママを身近で見つけた時、どうしたら良いんだろう?
パートナーやご近所さん、そして行政が産後のお母さんに寄り添ったりサポートしたりすることはもちろん大切だと思います。
ただ、せっかくの周囲からの声かけにも「私が頑張らねば!しっかりしなくては!」と突っぱねてしまう精神状態だったりもするので、なかなか声のかけ方も難しい。
ワタシが最近、これいいんじゃないかな?と思っているのは、家事代行やベビーシッターのプレゼント。(PRじゃありません)
例えば、休みの日にパパが赤ちゃんを見ているから2〜3時間出かけてカフェでお茶でもしてきたら?なんて話、行政のパパ向けパンフレットにも書かれていたり、ママに少しでも息抜きさせてあげるために勧められているのをよく見かけますが、ありがたい話だけどそれで実際、リフレッシュできたママいます?
ワタシはダメでした。
時間をもらって久々に出かけても、子どものことが頭から離れずお茶の味にも上の空で(なにしてるかな?泣いてないかな?)とヤキモキしてしまってリラックスするどころじゃなかったです。
子どもに脳内を支配されている状態の母を本当に助けてくれるのは、「自分じゃなくてもいい家事」を「他人で、できればプロ」にやってもらう時間なんじゃないでしょうか?
あ、プロに失礼ですね!ワタシに限って言えば「自分でやるより断然効率的でキレイになる」のでした…!!
普段なら子どもをどうにか寝かしつけて、その間に済ませなければいけない家事。
プロがやってくれたら子どもと一緒にその時間、眠ったり自分の趣味に充てる事もできますね。
気付いたら普段育児の合間ではできないところまでピカピカになっているお部屋のおかげでイライラも減り、時間を買った以上の価値を感じられるかもしれません。
第一子なら、たまの休みにしか抱っこしない不慣れなパパに預けるよりも、通院や美容院の間、プロのシッターさんに見てもらったり、同行してもらう方が安心できることも。(パパには申し訳無いけど、産後のママの心理状態によってはその方が良いことも)
少し子どもと離れていたいけど、どこかに預けるのは不安、という場合は在宅していても見守りや遊び相手に来てもらえることもありますよ。
でもこれ、決して安いとは言えない金額がかかるわけで、
「必要に迫られて…というわけでもないし、頑張れば自分でできないことでもない…そんなことに育休中や働いていないのにお金を払うのは…」
と躊躇して我慢しちゃいがち案件だと思うのです。
だからこそ、他人からプレゼント。
出産祝いに可愛いお洋服やおもちゃをあげるのも良いけれど、迷ったらこういうお祝い、どうでしょうか?
根本的な解決策にはならないかもしれないけど、子どものことを想いすぎて、人魚姫とは逆に自ら足を差し出して身動き取れなくなってしまっているママたちの背中をそっと支え、自分を少しだけ取り戻すお手伝いができるんじゃないかな…と思いました。
(贈り先ができるのを虎視眈々と待っていますがだいぶ年齢的に出産ピーク過ぎちゃった…)
もちろん大前提として、父親が育児に同じくらいの自覚をもって参加することや働き方改革は必要。
その上でお互いの役割分担の中で家事育児の抜きどころを見つけていけたら…
理想論かもしれないけれど、わが家も、周りの子育て家庭も少しずつ意識を変えていけたら、と思います。
著者:tomekko
年齢:37歳
子どもの年齢:長男7歳、次男3歳、三男1歳
6歳おっとり長男、2歳もっちり次男、たぶんあっさりな生後4カ月の三男という、男子三兄弟に日々育てられています。いつも眠い夫にちょっとイラつきつつ、ドタバタな毎日のようすを描いた育児絵日記をインスタグラムに投稿するのが楽しみ。
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