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何度も挫折して気づいた、「ちゃんとやらなくちゃ!」との付き合い方 by うだひろえ

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前回の記事では、休校期間が2ヶ月過ぎた頃の心がけ「がんばらないをがんばる」について書かせていただきました。

 

 

しかし、そんな毎日も、3ヶ月目に入った5月の連休明けからは変化が。
それまでは復習メインだった家庭学習が、本格的に授業を進める内容になったのです。

小1娘は、学校の授業を受けたことがない状態で、「こくご」の音読や「さんすう」の数え方、「せいかつ」のアサガオの種植えなどを。
小3息子も、本年度から初めての教科「理科」「社会」や、割り算など新たなことを、家で学んでおかないといけなくりました。

サンプルで出された時間割は、5時間授業が9日分。
これを目の前にした私、「がんばらないをがんばる」方法が、見当たりませんでした。

 

「やるしかない…」覚悟を決めて、とりあえずチャイムのアプリをスマホに入れて、時間割通りに鳴る設定にしてみました。

翌朝。チャイムが鳴ると、なんだか気持ちがシャンとするのは、人間の性なのでしょうか、私も気合が入り、子どもたちも「なにやるんだっけ」と時間割カードを見始めました。
これなら、それほど大変じゃなくできるかも。なんて、一瞬思ったのですが。

 

2人それぞれのやることチェック、それぞれを把握。しかし何度も「あれ、どっちがなにやるんだっけ」とプチパニック、何度も時間割を確認する私。そして、準備するものもそれぞれ、説明も、質問への答えも、間違いがあれば指摘し、直しをさせる。やる気を削がないよう、言い方には細心の注意を払いながら。脳みそショート寸前。

ちょっと手がすいた時に思い出す、「あ、まだ洗濯物干してない」、洗濯機に向かおうとすると「これわからなーい」、また戻って説明。あれ?家事はいつやるんだっけ?

キーンコーンカーンコーン、無慈悲に鳴るチャイム、まだ終わってない課題、「つかれた~休みじか~ん」と言って寝っ転がる息子、「ママ~なにやればいいの?」と丸投げな娘、委ねられるジャッジ、山積みのままの家事、積み重なっていくストレス。

なんだこれ、すんげえ疲れる!!!

 

その後も時間割通りにやろうとしましたが、時間が足りなかったり余ったり、余ったら「なにすればいい?」って、きっちり時間内に授業するプロの教師ってすごい、私は無理。
合間に家事をやろうとしても、質問タイムやチャイムで細切れになるから全て中途半端、イライラしすぎて発狂しそう。
何より疲労がすごくて、午後にはソファに倒れ込んで起き上がれない。

「こりゃあかん無理だ」と悟りました。

 

横たわりながら、思えば子育ての日々は「やらなくちゃ」と「こりゃ無理だ」の繰り返しだったなあ、なんて振り返ったりしました。

3時間おきに授乳しなきゃ、泣いたら抱っこしなきゃ、発達に良いことしなきゃ、栄養バランス考えなきゃ、子どもが自分でできること増やさなきゃ。
そのつど完璧を求めて頑張りすぎて「もう無理ー」となってきました。

そしてそのつど、誰かに泣きついてアドバイスをもらったり、自分なりの妥協点を考えたり。
「時間通りじゃなくていい」「無理にやらなくていい」「とにかくママは休もう」などなど。なんとか乗り越えてきたな~、なんて。

 

じゃあ、今回も。
「頑張りモード」じゃなく、
「最低限モード」でやっていこう、
と思い至りました。

 

(1)時間は適当に、ママのタイミングで。

良いタイミングを見計らって、私が手動でチャイムを鳴らすようにしました。
そうすることで、細切れ強制終了も、微妙な時間の余りも、なくなります。
課題が早く終われば遊べるので、子どもたちも自主的に勉強してくれましたし、なぜかチャイム音が鳴れば子どももシュッと切り替えられるの、助かりました。

(2)子どもを動かし、ママを動かさない作戦。

そういえば学校では、準備は子どもが自分でやって、質問や提出は先生のところに行ったりしてるよな、と気づき。
同様に、基本は自分たちで、質問やチェックは私のところまで持ってくるようにしました。
その分私は、ソファで休めるし、余裕がある時には掃除洗濯食器洗い書類記入など、家の雑務ができるように。細切れストレス軽減。

(3)とにかく休む。

基本はソファで体力温存。子どもたちの勉強を見守ってるていです。
私が疲れて、家庭の空気がギスギスすることを避けられるようになりました。

 

これを書いている現在は、緊急事態宣言も解除され、少しずつ日常に戻りつつあります。
しかし、休校中の遅れを取り戻そうと、子どもたちの予定は詰め込まれているので、今まで以上にケアが必要になってくるかと思います。

そんな時に、あれもこれもやらなくちゃ、とならず、最低限モードで、毎日を続けていけるよう意識していけたらと思った次第です。

 

 

 

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著者:うだひろえ
年齢:40代
子どもの年齢:小2と年長

マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。一男一女の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ流し中。

website:http://umeyon.net
最新刊:「大学4年間の経営学がマンガでざっと学べる」(マンガ担当)(KADOKAWA)

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