長女妊娠中の切迫早産入院中のことです。
絵を描いたり縫い物や編み物をしたかったのですが
集中するとすぐお腹が張り、あまり作業的なものはできませんでした。
私は出産を予約していたクリニックに入院していたのですが、
食事が美味しいことで評判だったこともあり、入院中の食事が美味しくて毎日楽しみでした。
そのあとしばらくして
荒めの足音とともに医師が部屋にやってきました。
ガラッとドアを開け、開口一番医師が言ったのは…
診察や検査の際などに何も言われていなかったので、ただ疑問に思っただけでしたが
「何故」「残念」というのが苦情ととらえられたようでした。
私もその時にちゃんと残念に思ったのは本当だけど、なにもそれで元に戻せという意図はなかったし、理由が知りたかっただけという旨を伝えればよかったのですが、
「赤ちゃんのため」と怒られたことで
ダメ母の烙印を押されたような気がしてショックを受け、その時は何も言えませんでした。
その後かなり落ち込みましたが
もし血圧が高いなど切迫以外にも何か理由があるなら知っておきたいと思い
次の診察の時に改めて聞きました。
すると…
どうやら医師は、おやつが無い以外は産婦とほぼ同じ内容だったそれまでの私の食事を、妊婦には重すぎるということで、「野菜中心で軽め」の食事に変えるよう指示を出したとのこと。でも減塩食のつもりはなかったらしく、伝達ミスのようでした。
その次の食事から減塩食ではなくなりました。
自分は素人なので病院側のやる事はきっと正しいのだ…
と思ってしまいがちですが
やっぱり疑問に思ったことは聞いておいたほうがいいよなあと思いました。
また、人を介するとニュアンスが変わって伝わったりするので
最初から自分で直接先生に聞くと言えばよかったな…とも。(結果論ですが…)
妊娠中って情緒不安定になりやすいので
ショックを受けやすく落ち込みやすくて
特に「親としての自分」を否定されると
産む前はそれでなくても自信が無いのですごく絶望的な気持ちになりました。
今考えたら、あんなに落ち込まなくてもよかったのでは…と思うし
私の疑問は何らおかしいものではなかったと理解はしているのですが
それでも、思い出すといまだに心臓がギュッとします。
そんな繊細だった私も回と年を重ねるごとにだんだん図太くなっていき、三女の悪阻入院の時はなんでもかんでも直接質問しておりました。
今の図太さをあの時の私に分けてあげたいです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ナコ
年齢:30代
子どもの年齢:長女10歳、次女8歳、三女1歳
仙台在住イラストレーター。
広告、雑誌、児童書、雑貨のイラスト、キャラクターデザイン、テキスタイルデザインなど。
書籍「ナコさんちの頑張らない家事(KADOKAWA)」
インスタグラム:@naco.nfsn66
ツイッター:@nfsn66
ブログ:ナコとムスメらあとダンナ
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