こんにちは。白目みさえです。
長女を帝王切開で出産した私。
出産はあっという間(比喩ではなく)で、娘はさっさと連れて行かれましたが、お腹を切るのは一瞬でも閉じるのは大変です。
(そりゃそうよね。セロテープで貼って終わりってわけにはいかないものね)
先生が丁寧にお腹を閉じてくださっている間は、なんにもすることがないのでボーッと過ごしていました。
麻酔は局部麻酔だったので、眠くなる成分は入っていないのですが、出産前があまりにもバタバタだったので、無事に産まれてきたことに安心してちょっと寝ちゃったりもして。
手術が終わったのは長女が出てきてから約1時間後でした。
術後すぐはお部屋に戻らず、控室のようなところで経過観察をしますという説明を受けました。
看護師さんはそのような言葉を残して出て行かれました。
きっと看護師さんがこれからお部屋に帰って「手術が終わりましたよ!」とか言って。
旦那や義両親、私の両親が赤ちゃんを連れてやってきて「お疲れ!」とか「頑張ってくれてありがとう!」とか感動的なシーンが待っているんだろうな…なんて。
ドラマのワンシーンみたいですよね。
想像しただけでちょっと涙ぐんだりしていました。(情緒不安定)
長女に「早く会いたいなー」と思う一方で、「でも今会っても体動けねぇやー」と術後であることを実感しながら、つながれた点滴を見つめていたのを覚えています。
いや結構待ったんですけどね。
人っ子ひとり来やしねぇ。
あとから聞いたところによると、そのころ私不在の病室では「長女を愛でる会」が開催されていたそうで。
長女を囲んで写真を取り、交代で抱っこし(私まだ抱いてへん)、母と義母はお互いに自分の出産時のエピソードを語るなどして大盛り上がりだったんだとか。
「それ、私おるときでも良くない?」
ただまあ、先ほどの看護師さんが「手術終わってますよー」って声かけするの忘れてたらしくて。
アレかな。途中で産気づいた妊婦とでも出会ったのかな。産院やしな。
とは言え、そんなことを知る由もなく。
私はひとりで完全にふてくされていました。
妊婦のときはみんなそれなりに気遣ってくれていたのに。
赤ちゃん出したら用無しかい。
私を通して赤ちゃんを愛でていただけか。
(完全に情緒不安定)
そんな風にギリギリ奥歯を噛みしめて過ごしていましたが。
家族がやってきたのはそれから約30分が経ってからでした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:白目みさえ
年齢:30代
子どもの年齢:6歳、4歳
心理師として精神科に勤務するとしごの母。生粋のオタクです。基本的に白目をむいて育児をしており、その様子をカルタにしたものを増産しています。ライター、イラストレーターとしても活動中。
インスタグラム:@misae_mon
NAPBIZ公式ブロガー:「日々白目むいてます」
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