こんにちは、イシゲスズコです。
人生のいろんな節目になる春、我が家でも次男が高校生になり、家族の様子がまた少し変わろうとしています。
今回はそんな節目にあたって思い返した、私の転機のお話です。
「育児を甘く見てはいけない」心を入れ替えたきっかけ
今でこそ育児に関してあーだのこーだのぐるぐる考えて考えて言葉にし続けている私ですが、実は産後すぐからそうだったわけではありません。
日々の生活に追われながら、まぁそれなりに育てていれば子どもたちは勝手に育っていくだろうというゆるい気持ちがどこかにあったような気がします。
そんな私にとって育児を甘く見てはいけないとがっつり心を入れ替えるきっかけになったのが、次男の発達障害がわかったことでした。
途方にくれていた中で気付いた
これまでやってきた声のかけ方の間違い
それまで手がかかるなぁと思ってあちこちに相談するも「元気がいいだけ」「お母さんの気にしすぎでは」と言われていた次男が、宿題をやれなくなったり、教室で立ち歩いたりと落ち着かない言動が増えたのは小学校の3年生の頃。
あちこちに相談する中で発達障害の可能性があるということで病院に予約を入れ、診断を受けるに至りました。
最初は何をどうしていいのかもわからず途方にくれていたのですが、泣いていても次男の毎日はやってくるので少しずつでも前に向けて歩き始めるしかない。
私がとりあえず手をつけたのは、当時まだあまりたくさんはなかった発達障害児育児に関して書かれた書籍の数々でした。
また、定期的に病院と通級指導教室へ通い始めた次男に付き添っている中で私が親としての接し方を学ぶ機会も得られました。
その中で知ったのは、自分がこれまでやってきた声のかけ方や対応がいかに雑だったり、間違いだったりしたかということ。
この体験記でも癇癪の時の対応方法が間違っていることに気づいたことを書いたことがありましたが、ほかにもたくさんありました。
次男のトラブルのときについ「君のやり方はダメ、正しい行動はこう」って話してしまっていたのだけれど、本当はまず彼の気持ちをしっかり聞いてあげる必要があったこと。
「ちょっと待って」じゃなくて「〜〜分待って」と具体的に分かるように伝えてあげること。
「走らないで!」と否定の言葉ではなく「歩こうね」と肯定的な言葉で伝えること。
苦手な宿題に取り組んでいるときに「できて当たり前」と終わるまでもっともっととがんばらせていたのだけど、本当は「よくがんばってるね」「〜〜できてるね」って取り組んでいる姿をこまめにほめてあげてよかったこと。
などなど。
もう少し気をつけていたら彼を傷つけずに済んでいたんじゃないか、もっと早くからやってあげられたことがあったんじゃないか…と後悔することがいくつもありました。
子どもと接する様々な場面で活かすことが
育児について考える転機になったのは次男に対してだけではありません。
様々な専門の書籍や先輩のお話から知る発達障害のある子に対する接し方や子どもに対する考え方は、どれも発達障害ではない子どもたちに対しても役立つものばかり。
上で例にあげたような対応や言葉の選び方も、はじめは次男に関して学んでいたはずだったのだけれど、他の3人の子たちに対しても、子どもたちのお友達や読み聞かせボランティアで出会う教室の子たちに対しても、活かすことのできるものばかりでした。
次男の診断をきっかけに自分の対応を見直せたことで色んな子どもたちとの関係が前よりずっとうまくいくようになってきた気がします。
その機会を与えてくれた次男のおかげで、いまの私があるのだろうなぁと折に触れ思い返しています。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:イシゲスズコ
年齢:40代
子どもの年齢:高校生から小学生の4人
九州の片田舎在住、ぼちぼち働く4児の母ブロガー。生活のなかで出会ういろんなことをあれこれ考え込んだブログ「スズコ、考える。」を運営。Twitterの男児育児あるあるをまとめた共著「#アホ男子母死亡かるた」(アスペクト)がある。
ブログ:「スズコ、考える。」
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