こんにちは、ユーラシアです。
子育てを通じて「子連れで歩いてると、やたらシールが貰える」ということを知りました。
スーパーや病院、果ては電車で隣に座ったおじいさんから、不意に「よかったら」とシールをプレゼントされるんですよね。息子はシールが大好きなので、とてもありがたかったです。嫌がりそうな用事に連れて行くためにシールで釣ったことも多々。
しかしシールとは貼って遊ぶもの。当然、家に帰ってから「どこへ貼ろう!?」と狩り場を探すハンターのごとく貼り場所を探すわけで……。
せっかくだから好きなように貼らせてあげたい。が、縦横無尽にシールを貼られるとちょっと辛い。うちはインテリアにこだわってるオシャレホームではないものの、だからこそ実家感がすごい出てしまう。
そこで、リビングの一角にある家具のガラス扉を「息子専用のシール貼り場」に決めました。リビングだけど低い位置なので大人の目につきづらく、来客があっても目立たなさそうだし、それでいて息子には貼りやすそうな場所です。
ここだけは好きに貼ってOK、絶対に口出ししないから好きにして!その代わり、他の場所には貼らないでね!と伝えました。納得してくれるか自信はありませんでしたが、シールを貰ったらすぐここにペタッと貼るのを繰り返していたら、「貼っていいのはここだけなんだ」と一応学んでくれたようです。
自分で「ここなら好きに貼っていいよ」と言った手前、息子がどんなシールをどう貼ろうがスルーしていたのですが、つい最近まで入手したシールが全てここに集っていたためかなりカオスな状態でした。
好きなキャラクターのシールだけならまだしも、商店街で貰った謎のキャラクターのシールが折り重なるように貼られていたり……。スーパーマーケットくん(仮)とか、一体誰が何のためにこれをシールにしたのか?と問いたくなるようなやつが結構あり、場所を限定しておいてよかったなと思います。水洗トイレちゃん(仮)のシールが部屋中に貼られてたらと思うと恐怖。
シールに対する息子のスタンスが変わったのは、5歳をしばらく過ぎた頃です。
未就園児のときはあちこちでシールを貰っていましたが、その機会が減り、シール遊びも少なくなりました。
するとある日、シールだらけのガラスをまじまじと見て「……このシールって誰が貼ったんだっけ?」と不思議そうな顔をする息子の姿が……。
……いや、どう考えてもあなたしかいないんですが?となったのですが、息子は「えー、僕こんなの貼ったっけー? かっこよくないシールばっかりだし、貼り方もきたないのにー?」と知らんぷりを決め込んでいました。
美意識が育った(?)ために、乱雑にこだわりなく貼られたシールに対し疑問を持ち始めたのかもしれません。
そして「かっこよくないシールは全部剥がす!」と自らシールを剥がし始めてくれました。
直射日光が当たらないガラスだったおかげか、シールのベタベタ汚れもさほど苦戦せず落とすことができ、数年間カオスを極めた場所がすっかりきれいになりました。
息子も自分の手できれいにできて達成感を味わえたようで、「きれいにしたよ!」と自慢げ。そもそも貼ったのはあなたなのですが……。
今は息子が厳選した「かっこいいシール」だけが貼られていてスッキリです。スーパーマーケットくん(仮)もトイレちゃん(仮)も役目を終えて我が家から去っていきました。さよなら、誰が何のために考えたのか分からない謎キャラクターたち……。
シール貼りの場所を決めたのは我ながらナイス判断だったと思います。息子が我が家のルールをしっかり守ってくれたのも嬉しかったです。小さい内から言い聞かせるのって大事ですね。
まあ、つい先日、私の部屋の隅で謎の「物干し竿くん(仮)」シールが視界に入った気がするんですけどね。ひょっとして私が気づいてないだけで家具の裏とかにびっしり謎シールが貼られているのかもしれない……と一瞬悪寒が走ったので、見ないでおきます。シュレディンガーのシール……。
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