妊娠前のある朝、普通に目が覚めて、ベッドからタンっと降りた瞬間、右の脇腹に激痛が走りました。
今までに感じたことのない種類の痛みで、思わずうずくまりました。
なにこれ、痛すぎる。こんな痛いなんて盲腸に違いない………!(確信)
すぐにそう思いました。
動きたくても、立ち上がるとさらに痛みが増して、なかなか動けません。
夫に、「たぶん盲腸になった」と伝えると、夫は会社を午前休にして車で総合病院に連れていってくれました。
絶対に盲腸だと思ったので、内科を受診しました。
そしてCTを取った結果…
そこには、医師でない私でもすぐ見て分かるくらい、大きなまん丸の物体が写っていました。見かけ上、本当に表面がツルっとしてそうなまん丸をしていて、お腹の中にボールが入っているのではないか?という気さえしました。
私はこのまま、別の階にある婦人科に行くように言われました。
右側の卵巣に大きな卵巣嚢腫ができていました。
生理不順のため4ヶ月前に別の婦人科を受診して、経腟超音波検査を受けていたのですが、その時は特に何も言われていなかったので正直驚きました。
そのことを伝えると「超音波で卵巣嚢腫を発見するのは、かなり大きくなってからでないと難しい」と言われました。
でも自分自身の自覚症状としては、なんとなく下腹部がいつもパーンと張っているなという感覚がありました。いつからかは覚えていません。
母親にも一度こう言われたことがありました。
母の推測は当たっていたのです。
CTの画像から推定される卵巣嚢腫のサイズは直径約6センチ。
お腹の痛みはおそらく「茎捻転」といって、卵巣を支えている茎状の組織が、卵巣の重さによってねじれてしまう現象が一時的に起きたのだろうとのことでした。
茎捻転が起きたまま時間が経つと、卵巣に血液が行かなくなり、卵巣の組織が酸欠になって壊死してしまいます。
そのため、茎捻転を起こした場合は緊急で手術をしなければなりません。
しかし私の場合、転げ回るような激痛は一時的なもので既におさまっていたため、「完全にねじれる前に元に戻ったのだろう」ということで、緊急手術は免れました。
しかし…
正直、恐怖でした。
一度ねじれかけた…ということは、次いつまたねじれるか分からないということです。
そして、完全にねじれた場合には卵巣が壊死するかもしれない。
助産師なので、もし片側の卵巣がなくなっても、残された1個の卵巣からの排卵で妊娠できるということは分かっていました。
でも、たとえ片側でも、その中に入っている卵のどれかが、将来私の子どもになる可能性があるのです。
絶対に失いたくない。
手術の日まで、絶対にこの右の卵巣を守り切ろうと思いました。
さてその肝心の手術ですが…
腹腔鏡手術とは、お腹をパックリ切って腫瘍を取り出す開腹手術とは違い、お腹に小さな穴を数カ所開けて、そこにカメラや器械を入れてお腹の中で手術をするものです。
開腹手術と比べると手術の傷が小さく済む分、術後の回復も早く、また、腹腔内の癒着(お腹の中の腸や他の組織などがお互いにくっついてしまうこと)が少なく済むというメリットもあります。
先生は、腹腔鏡手術を行なっている病院への紹介状をとりあえず書いてくださいました。
不安でたまらなかった私は、翌日すぐにその病院へ行きました。
紹介された病院は、腹腔鏡手術で有名な病院で、私のような卵巣嚢腫や他の婦人科の病気で手術を希望する人が多く集まる病院でした。
そのため手術は4ヶ月待ち…
次回、腹腔鏡手術を4ヶ月待つか?開腹手術で1ヶ月後に早めに済ませるか?
じっくり悩みます…!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:みたん
年齢:30代
子どもの年齢:3歳、2歳
インスタグラム・ブログにて日々のいろいろをイラストで描いています。元看護師・助産師、今は専業主婦。子どもは2歳差の兄妹(KPくん、ツーちゃん)。夫は天然です。
ブログ:みたんぶろぐ
インスタグラム:@mitandays
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