たまに「子ども部屋は一人一部屋ですか?」と質問をいただきます。
三兄弟も中1、小5、小2となり、たしかに兄二人は年齢的に一人部屋があってもおかしくないお年頃。
しかし我が家は2LDKのマンション暮らし。
子ども部屋を用意したくてもできない環境ではありますが、コロナ禍をきっかけに寝室に長男と次男用として机を置き、かろうじて子ども部屋(兼寝室)と呼べる空間が生まれました。
とはいえそれぞれの机の上にはゲーミングパソコンとゲーム機が鎮座しているので、子ども部屋というより娯楽部屋といった方が正しいかもしれません(漫画棚もありオヤツも持ち込むのでもはや漫画喫茶)。
肝心の勉強・宿題はどこでしているかといいますと、リビングの食卓です。
以前はリビングの一角に子ども用にローテーブルを置いていましたが、私が食卓で仕事をしているので自然と子どもたちも集まり絵を描いたり工作したり、その延長線で宿題や勉強もするようになりました。
子どもが小学校に上がるタイミングで学習机を用意するか考えたこともありましたが「リビング学習で学力が上がる」という話題を耳にしたこともあり、そのままリビング学習スタイルを続けています。
我が家の子どもたちにとって食卓は離乳食を食べることから始まり、粘土をこねたり絵の具でお絵描きしたり楽しい活動をする場であり、食事はもちろんお祝いごとをしたりカードゲームをしたりと家族団欒の場でもあります。
食卓に座ればいつもそばに誰かがいて家の中で安心できる場所のひとつ。
リビング学習のメリットとして「安心することで目の前の作業に集中できる」ということが挙げられていますが、子どもたちを見ているととても納得できます。
たとえば三男の小さい頃を思い返してみても、一人で工作するときと家族がいる場所で工作するときでは集中力の持続時間が全然違っていました。
一人で工作する場合、身の回りの現象(扇風機の風が当たってビニール袋がカサカサ音を立てたとか、外でクラクションの鳴る音がしたとか)を気にして細かく集中が途切れていましたが、そばに親や兄弟がいるだけでグッと集中力が増し工作に没頭していました。
集中できる環境をわざわざ用意しなくても、そばにいるだけでいいのであればリビング学習スタイルは理にかなっているなぁと思います。
とは言えリビング学習スタイルには落とし穴もあって、親が常にそばにいることが裏目に出てしまうこともあるのです。。。
それは三男が1年生の頃のこと。
いつものように私の隣に座りひらがなの宿題を始めました。
普段は仕事をしつつ「質問されたら答える」程度にしか宿題を見ていなかったのですが、その日はたまたま手が空いていたので三男のひらがなの書き取りをじっと見ていたのです。
いつもなら「多少クオリティが低くても宿題をやればヨシ」というスタンスなのに、ずっと見ているもんだからあれこれ気になり「書き順が間違ってるよ、正しくはこうだよ」だの「その字は読みにくいから書き直したほうがいいんじゃない?」だの細かく口を出していたのです。
それがよくなかった。。。
ただでさえ苦手なひらがなの書き取りなのに、加えて私があれこれ言うものだから一気にやる気を失ってしまいました。
半泣きになってもう宿題ヤダ!という三男を見て、いつもどおり「宿題をやればヨシ」程度に見守っておけばよかったと大いに後悔。
口を出さずに見守る親の姿勢が重要であることを実感しました。
子どものやる気を損なうような言動さえなければ、食卓でのリビング学習スタイルは我が家にとってとてもいい環境です。
みんなが使う場所なので終わったら片付けるという習慣が小さい頃から身につくし、基本的にものを置かないので作業に取りかかりやすく切り替えもしやすいです。
カルピスを飲みながら宿題プリントをしてコップを倒して大惨事!みたいなこともしょっちゅうですが(笑)、誰かが席について作業を始めるとなんとなく集まって各々がやるべきことをやる、というムードになるのも小さい頃からの習慣となっています。
今日も子どもたちは同じテーブルで勉強をしたり絵を描いたりしています。
気になることもあるけれど(字が汚いとか道具の使い方が間違ってるとか)、子どもたちのやる気を損なわないよう発言に気をつけつつ(重要!)リビング学習を見守っていこうと思います。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:マルサイ
年齢:39歳
子どもの年齢:小6・小4・小1
小6・小4・小1の三兄弟の母。趣味は昆虫観察と磯の生き物観察。三兄弟との日々をインスタグラムにで発信中。著書に『男子が3人います。』『主婦力ゼロからやってみた家事』(共に大和書房)など。
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