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「この袖、にがて…」敏感なのはわがままじゃない!発達障害グレーゾーンの娘の感覚過敏 by たんこ

うちの娘は発達障害グレーゾーン。
現在は小学校の普通級に通っていますが、
未就学児の頃から、苦手なこと、出来ないこと、たくさんありました。

まず、離乳食が終わった頃も
とにかく食べたがるのは、白米、うどん、パンの白い部分などの“白いもの”!

 

かと言って白い牛乳は受け付けてくれず、
白いお魚は食べてくれるものの、お肉もなかなか食べてくれず…
栄養の偏りに不安を抱く毎日でした。

(……が、今でも風邪ひとつ引かない元気娘です)

大きい音にも人一倍敏感で、保育園の運動会や発表会など
大きな音が流れ、いつもと違う雰囲気のそれらのイベントでは
娘はいつもパニックになり、大泣きするしか出来ませんでした。

“なんでいつもこうなっちゃうんだろう…”

本人が楽しみにしているイベントも、いつも涙で終わってしまう。
娘の頑張りを素直に応援しよう。そうは思っていても
そんな日々に、親としても歯がゆさばかり感じていました。

ですが、あることをきっかけに
私は彼女が感じている世界を少しだけ知ることが出来るようになります。

それは……“ウエストゴム”!

乳児期からおとぎ話が大好きで、着る服もプリンセスのような綺麗なものが大好きだった娘。
私も娘の喜ぶ顔が見たくて、出来るだけかわいらしい服を選んで購入していました。
そんなある日、娘からこう言われます。

「この袖、にがて…」

それは、いかにもプリンセスらしい、くしゅっとゴムで絞られたパフスリーブ。
話を聞くと、娘はこのゴムの締め付けが苦手らしい…。

「ええ…!?きつかったのかな…」

そう思い、少し大きめのサイズで試してみても
娘は渋い顔…。

なんだろう…私はゴムの締め付けなんて気にしたことなかったのに。
不思議だな~と思いながらも、それ以降は娘の要望に応え、袖は締めつけのないものを選ぶようにしました。

そして月日は流れ、娘は小学生に。
プリンセス好きだった娘も流行りに乗った少し大人っぽい服を着るようになり、
シンプルなTシャツにキュロットスタイルが定番に。

しかし、少し気になることがありました。
それは…

何故かズボンをおへその上まで上げず、浅く履く娘…!?

おなかが冷えるよ!!と言っても、渋い顔の娘。どうしてもウエスト部分を上げようとしません。
なぜ?と聞いても「なんかいやだから…」の一点張り。

なんだろう…何がそうさせるんだろう。
そこでふと、袖のことを思い出します。

「もしかして……ゴムがぎゅっとなるのがいやなの?」

すると…

「うん…」

やっぱり…!!

そこで私は、娘の感覚の鋭さを改めて知ることになります。

ウエストゴムの苦しさなんて、私は食べ過ぎた時くらいしか気にならなかったのに。
袖なんて意識したことすらなかったのに、娘はそれが気になってしょうがないんだ…。

同じように、大きな音も、いつもと違う大人たちの緊張感も、
センサーが他の人より働き者な娘は、人より敏感に感じ取ってしまうんだ。

それは、私たちにとって『え?なんのこと?』と思ってしまうほど小さなものでも、
娘にとっては虫メガネで見るように、大きなことに違いない。

今までただの好き嫌いと受け取っていた偏食も、
よく話を聞いてみれば「歯磨き粉みたいな味がする…(人工甘味料)」とか「ピリピリする…(スパイス)」とか、
味や風味を繊細に感じ取ってしまうがゆえの偏食でした。

これが、娘なんだ。

疲れてしまうくらいたくさんのセンサーをもって、感じ取ってしまうのが娘。
それはわがままでもなく、かといって、我慢でどうにかなる問題ではありませんでした。

こんな感じで、私は娘のウエストゴムによって、
発達障害グレーゾーンの娘の“感覚過敏”との付き合い方を
改めて知ることができました。

しかし、ウエスト…上げないと、お腹が冷えるし…
かといって、我慢させるのもつらいし…

そこで話し合った結果、娘は…

何故か思い切った超ハイウエストでボトムを履くようになりました。
敏感で不快感のあるのはおへそまわりだけで、ここまで上げればつらくないようです。

これからも、娘の不思議で面白い感性は、
私にたくさんの気付きをくれると思います。
ゆっくりしっかり彼女の思いを聞きながら、フォローしていこうと思います!

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著者:
たんこ
年齢:30代
子ども:2013年生まれの娘と2018年早生まれの息子。

発達ゆっくりさんな娘と能天気な夫と、新たに加わった暴れん坊な息子と暮らす、元ひきこもりの凶暴な大根です。

instagram:@kei_mio
twitter:@mio_tanko

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