先生に指定された採卵日は仕事が入っていたため延期を考えた日でした。けれど、お客様のご理解を得て計画通りに採卵を行えることになりました。
そして迎えた採卵当日。
朝から麻酔が覚めるお昼過ぎまで飲食禁止でした。
クリニックに行った時点ですでに喉はカラカラ、お腹はペコペコでしたが初めての全身麻酔と採卵に対する緊張でそれどころではありませんでした。
施術台に上がって手足を完全拘束されたときには緊張で手が震えました。
人生初の採卵は、全身麻酔があっという間に効いて何も覚えていません。
気づいたら控室のベッドに寝ていてパンツも履かせてもらっていました。採卵した実感がなさすぎて施術がどうだったかより、太っている私に下着を履かせるのもベッドに移動させるものさぞ重かっただろうと恐縮する気持ちがいっぱいでした。
採卵の実感がないまま迎えた翌日は採卵結果がメールされてくる日です。
朝から何をしても手につかず、ソワソワしながら結果報告メールを待っていました。
仕事でお客様に予定変更をお願いしてまで日程を合わせた採卵です。
そして、クリニックの先生方に助けられ、旦那さんと今日まで頑張ってきた結果が出る日だという思いもあって、「卵子が採れなきゃ困る!」という気持ちでとても落ち着いてなんていられませんでした。
午前11時ごろです。
待ちに待ったメールが届きました!
一人で結果を知るのが怖くて旦那さんの帰りを待とうかと一瞬思いましたが、早く知りたい気持ちが勝りメールを開くことに…迷ったのはわずか3秒くらいだったかと。
本当に一瞬の迷いでした。
開いたメールには驚きの結果が記載されていました。
こんなにたくさん採卵できるなんて!!
顕微授精13個という数字に培養士の方がひとつひとつ卵子に精子を入れてくださったのかと想像すると有り難くて心がふるえました。
もし、仕事を優先して採卵日を1日ずらしていたら、これまで育ててきた卵子が排卵してしまい今回の結果を得られなかったかもしれません。そう思うと、仕事の変更を快く受け入れてくださったお客様に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして、ずっと私を励まして支えてくれた旦那さん、妊活に対して前向きな気持ちにしてくださった不妊治療専門漢方診療所の先生、PCOSの私からより多くの卵子を採れるように力を尽くしてくださったクリニックの先生方…すべての方に「ありがとうございます」が溢れた瞬間でした。
旦那さんにはクリニックからの結果報告メールを転送して結果をお知らせしていたのですが、帰宅するなり「よかったね!」と喜びを伝えてくれて、緊張がほぐれ心からホッとしました。
とうとうここまで来ました。
あとは移植をするのみです!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:Taro(たろ)
年齢:42歳
子どもの年齢:1歳
7歳年下の旦那さんと40歳で出産した息子と過ごす在宅ワーカー。夫婦の日常、子育てのことをインスタグラム 「Taro記:今日もほのぼの生きてます」 でゆるゆると描いてます。
インスタグラム:@taroki_hnbn
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