【医師監修】妊娠37週(妊娠10ヶ月:妊娠後期)
妊娠37週の赤ちゃんの様子
仕上げにママから免疫を受けとって、生まれるときを静かに待っている
全ての器官は完成して、外での生活に適応できるようになりました。徐々に赤ちゃんの頭は骨盤の中に降りて、やがて固定し、陣痛を待つようになります。羊水量もしだいに減少して、胎動が以前より減ります。でも、動いていないというわけではなく、手足を胴体につけてもぞもぞと動いている、という感じです。「いつ出ようかな」と考えているのかもしれません。
睡眠は、寝たり起きたりを約20分おきに繰り返しますが、30~40分おきのリズムの赤ちゃんもいます。そうやって過ごしながら、ママからIgGと呼ばれる抗体を受け取っています。ちなみに、母乳を介して受け取るのはIgAという抗体です。
足の爪が指の先端まで伸びました。赤ちゃんの爪はとても薄いのですが、指先にとても精巧にできています。生まれてからつま先を見るのを楽しみに待っていて。
監修医師
丸茂 元三先生
産婦人科医
丸茂レディースクリニック 院長
産婦人科専門医、超音波専門医。東京大学医学部附属病院産婦人科 助手等を経て、板橋中央総合病院産婦人科 医長ののち、2013年9月 丸茂レディースクリニック開設。
妊婦37週のママの体の変化とアドバイス
陣痛より先に破水が起こることも。常にナプキンとタオルの準備を
破水とは、赤ちゃんを包む羊水の膜(卵膜)が破れ、中の羊水が外に出ること。羊水の膜が破れる位置によって、破水の量もジャーッと多かったり、チョロチョロだったり、出方が違ってきます。
破水かなと思ったら、まず清潔な下着に取り替えてナプキンを当てましょう。量が多い場合は、バスタオルを腰に巻いたり、赤ちゃん用の紙おむつを開いてナプキン代わりに当ててもOK。赤ちゃんを包んでいた卵膜が破れ、腟から菌が入りやすくなっています。おふろは控え、すぐに産院へ向かいましょう。破水後は時間が経つにつれ感染リスクが高まります。
破水で救急車を呼ぶことはせずに、家族の送迎かタクシーで産院に向かいます。車を待っているときや乗っているときは、羊水が流れ出ないようにできるだけ横になりましょう。特に逆子の場合は、赤ちゃんより先にへその緒が出てしまう臍帯下垂や臍帯脱出が起こりやすいので注意が必要です。
監修医師
海老根 真由美先生
産婦人科医
白金高輪海老根ウィメンズクリニック 院長
産婦人科専門医。2013年 産婦人科、婦人科、助産師の外来を中心とした白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開設。