【3000人にアンケート】無痛分娩を選ぶ人は増えている?「費用」「産院の少なさ」「麻酔への不安」…1番のネックは何?
3000人以上のママパパに妊娠・出産・育児の意識を大調査!今回のテーマは「無痛分娩」です。妊娠中に「本当に痛くないの?」「お産が楽になる?」と一度は気になりますよね。そこで、どのくらいのママが選んでいる?無痛分娩を選ぶ理由は?無痛分娩へのハードルは?など、みんなが気になることや先輩ママたちの本音をご紹介します。
今回のテーマは…
無痛分娩
※記事内のデータ・コメントは「ゼクシィBaby会員」3753人が回答したアンケートによるものです(2022年11月4日~9日実施・妊婦さんと0カ月~2歳までのお子さんをお持ちのママ3753人が回答)。
どのくらいのママが選んでいる?
無痛分娩を選ぶママが少しずつ増加している
Q.あなたの分娩方法は何?
無痛分娩を選んだ人の割合
2021年 | 14% |
---|---|
2022年 | 16% |
2023年(予定) | 23% |
約6人に1人のママが無痛分娩を選択していました。また、無痛分娩を選んだ人を赤ちゃんの生まれ年ごとに分けてみると、14%(2021年)→16%(2022年)→23%(2023年予定)と増加傾向です。無痛分娩が気になる、検討している妊婦が少しずつ増えているようです。
無痛分娩を選ぶ理由は?
出産時の痛みを減らして産後の体力を温存したい
Q. 無痛分娩に決めた理由は?※複数回答
1位 | 産後の体力を温存しておきたい | 79% |
---|---|---|
2位 | 痛いのが苦手 | 78% |
3位 | リラックスして産みたい | 50% |
4位 | 出産時のリスクを減らすため | 18% |
5位 | 夫(家族)の立ち合いができず不安で、負担を減らしたかった | 11% |
6位 | 初回の出産が自然分娩でダメージが大きかったため | 7% |
7位 | 病院から勧められたから | 3% |
その他 | 12% |
無痛分娩を選んだ人に理由を聞くと、出産時の痛み軽減に加えて、産後の体力温存のためという人が多数。「産後の体力を温存しておきたい」「痛いのが苦手」がどちらも約8割で、無痛分娩に決めた理由の1位・2位でした。痛みを軽減し疲労が少なくて済むと回復が早い傾向にあり、育児や生活が少しでも楽になるという声が多く集まりました。
<産後の体力を温存しておきたい>
第一子を自然分娩、第二子を無痛分娩にした兄夫婦から「選択できるなら絶対無痛分娩が良い!産後の回復が全然違うから」と勧められたので。(あんちゃんさん)
産後、体調の回復が早い方がよかったので、無痛分娩を選びました。(しまさん)
<痛いのが苦手>
コロナの影響で主人の付添ができない可能性が高いので、1人で陣痛耐えるのはきびしいかな?と思い無痛分娩の予定です。(ちーさん)
自然分娩をした友人の話を聞いて、痛みに恐怖を抱いてしまいました。(ムーニーさん)
わざわざ痛い思いをする必要がない!妊娠中、出産の痛みに怯えて生活したくなかったので。(ゆかりごはんさん)
痛みに弱いと自覚していて、痛すぎてパニックにならないように。(K3さん)
<リラックスして産みたい>
第一子の無痛分娩の時に、産むその時まで夫と談笑しながら産めた。非常に和やかで、「痛くてもう嫌!」などの負の感情が一切なく臨めたので、第二子もそうしたいと思って決めました。(ちくわさん)
<その他>
海外生活が長かったので、無痛分娩は当たり前の選択でした。(コテツさん)
つわりに苦しむ姿を見ていた夫に「これ以上苦しむ必要はない、痛みが少ない方法があるならそれを選んでほしい」と言われました。(のみやさん)
無痛分娩に対してハードルが高いと感じる理由は?
自然分娩より費用が高い!近くに対応している病院がないとそもそも難しい
Q. 無痛分娩を選ぶ際に
ハードルになったことは?
※複数回答
1位 | 費用が高い | 59% |
---|---|---|
2位 | 実施している産院が少ない | 48% |
3位 | 麻酔への心配 | 35% |
4位 | 医療事故などのリスクへの不安 | 28% |
5位 | 家族の無理解・反対への説得 | 7% |
その他 | 12% |
調査の結果、やはり費用の高さが一番のハードルでした。自然分娩にプラス5~20万円程度の費用が掛かることが多く、予算面で諦めたという声も多かったです。検討しても、自宅や実家近くの産院で無痛分娩を行っていないため、選択できなかったという人も半数近くいました。
<費用が高い>
自分が選んだ産院では無痛分娩はプラス12万円で、余裕がある家庭しか選べないと思いました。(まーちさん)
実施している病院は自宅から遠く、自然分娩の費用の上乗せと交通費を考えると高すぎました。(Yamaさん)
<実施している産院が少ない>
自宅のある市では、総合病院1件しか実施していないし、相当早く分娩予約しないと取れません。(AKさん)
里帰り出産でしたが、自宅から行ける距離には無痛分娩を行っている病院はありませんでした。(さやかさん)
<麻酔への心配>
痛みが緩和されるのは安心だけど、危険も伴うイメージがありました。(ちゃあさん)
元々麻酔が苦手で、さらに副作用の心配もありました。(ゆんさん)
<その他>
周りの心無い人間からの「おなかを痛めて産まないとダメ」などという謎の偏見が少し怖かったです。(SNさん)
出産育児一時金が増えたら検討しやすくなる?
50万円に増額予定でも難しいかも……
Q. 出産育児一時金がアップしたら
無痛分娩を検討する?
※上の設問で「費用の高さ」が
ネックになっている人2205名に絞り質問
「今予定されている増額では足りない」の声が多く、検討しない派が半数以上という結果になりました。しかし、「少しでも多くもらえると助かる」「増額されたら、産み方の選択肢は多い方がいいと思う」と前向きに検討する意見もありました。
<YES>
第一子のときの無痛分娩費用はプラス9万円だったので、かなり足しになります。(Iさん)
出産育児一時金がアップするときに無痛分娩の費用が値上げしなければ、検討したいです。(ムチ子さん)
里帰りで無痛分娩にしましたが、里帰り費用や無痛分娩の費用に充てられると経済的に助かります。(すーじーさん)
<NO>
自然分娩でも出産費用に足りていないので。(ほーみーさん)
いろんなコストが上がっているので、入院費用も上がりそうな気がします。(nsさん)
無痛分娩はお金がかかるので、増額してもたったそれだけ?と感じてしまいます。(Mさん)
<どちらとも言えない>
少しでも補助が上がる分は助かるけど、少子化の時代に出産する女性に向けて、自然分娩との差があるのはどうかと思います。(salさん)
入院が長引いたときなど、結局は費用が膨らむので出産前から無痛分娩代を含んだ金額を考えると中々即決はできません。(Sさん)
この記事のまとめ
早めに選択肢を調べ、医師にも相談のうえ分娩方法を選べるように
出産方法は、ママにとっても家族にとっても大事なこと。まだまだ費用の高さや、実施している病院が少ないというハードルはありますが、無痛分娩を選択肢に入れるならなら、早めに実施している病院や出産費用を調べておくことをおすすめします。妊娠経過により希望している分娩方法を選べない場合もありますが、まずはかかりつけ医に自分の希望を伝え相談したうえで、ベストな分娩方法を選んでください。
- 構成・文/
- 竹本紗梨
- イラスト/
- 深川優
両実家ともかなり遠方で、かつ産後周りに頼れる人がいない地域に住んでいるため、自分で育児ができるように無痛分娩にしました。(SNさん)