妹が生まれ、家にやってきて数日。
息子は妹をとてもかわいがり…いや、もはやかわいがるを越えて、両親も驚くほどの溺愛ぶりでした。
さらに1週間経つころ、幼稚園の春休みに入り、妹と24時間一緒に過ごすようになりました。
はじめは息子もそのことを喜んでいましたが、新生児のいる生活は、やはり赤ちゃん中心。
息子にさみしい思いをさせないよう、今まで以上に愛情を注いでいたつもりですが、やはりなにかと後回しにされがち。
たくさんさみしい思いをさせていたと思います。
こんなことを言ったこともありました。
それからだんだん、小さなことがきっかけで癇癪を起こすようになりました。
それは例えばこんな小さなこと。
いつもの息子なら、ごめーん、アハハーいいよーで終わる、何でもないことです。
謝ってもだめ。
やり直しもだめ。
共感してもだめ。
説得してもだめ。
その他、思いつくあの手この手を使っても号泣おさまらず…
泣き止まない息子を抱っこしながら、いろいろ思いがめぐりました。
新生児をみていると、4歳はどうしたって大きくてなんでもできるように見えてしまって、息子に頼りすぎていたところがあったなあ。
愛情注いでるつもりだけど、まだまだ足りてないな。さみしい思いをさせてるな。
「お兄ちゃん」という暗示に、がんじがらめになっているのかもしれない。
まだまだ4歳になったばかりの小さな息子の、小さな小さな頭の中で、嬉しい・さみしい・お兄ちゃんでいなきゃ・まだ甘えたいなど、コントロールしきれないほどのたくさんの感情が溢れていっぱいになって癇癪を起こしているんだろうな。
私にできることは、気持ちを伝えることくらい。
だいすきだよーだいすきだいすき!と言いながら、私も一緒に泣きました。
こんな癇癪が1日に何度かある生活が、しばらく続きました。
どこに地雷があるかわからない息子と新生児の娘を産後の体で育てる日々は、夫や義母に手伝ってもらっているとは言え、睡眠不足と癇癪でフラフラでした。
春休みが終わり新学期が始まると、少しずつ癇癪はおさまっていき、
それとともに、息子も少しずつ兄として安定していきました。
お兄ちゃんになるのって、「ハイ、今日からあなたはお兄ちゃんですよ!」って言われてすぐになれるものじゃなく、時間をかけて自分の中でいろんな感情と向き合いながら、少しずつ、じわじわとなっていくものなんだな、と、息子を見ていて思ったのでした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:ハナウタ
年齢:30代
子どもの年齢:4歳、0歳
写真で残せなかった家族の日常をイラストで記録しています。子どもが大きくなってから読み返すのが楽しみです。
インスタグラム:hanautahaluta
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