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いつになったら楽になる?育児の「100日戦争」を戦い抜いたわたしを待っていたもの by はなこ

育児界でまことしやかにささやかれている、「100日過ぎたら楽になる」という説をご存知だろうか。

「赤ちゃんが産まれたばかりのときは『育児100日戦争』なんていうくらい大変だけど、それを過ぎると楽になってくるよ♪」ということを言う人がいるのである。

 

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娘(現4歳)がまだ生後100日を迎えていなかった当時、育児への不安な気持ちから、ネット上の子育て掲示板などをウロウロと徘徊していたわたしは、この「100日過ぎたら説」を何度か目にするうち、「そうか!100日過ぎたら楽になるのか!」と全力で信じ込むようになった。

なかなか解消されることのない寝不足も、いつ泣くだろうとハラハラしては泣き声の幻聴に悩まされることも、この不安だってイライラだって、100日経てば楽になるのだ。

なんにしてもとにかくまとまった時間寝てほしい!

その願いが叶うのが100日なんだ。

逃げ出したくなるくらい大変な育児生活の中で、それだけが頼りなんだと言わんばかりに、「100日まであと◯日…あと◯日…」と、指折り数えては待ち焦がれていたのだった。

 

「もう育児やめますぅ!!!!」と何度目の宣言をした頃だろうか、どうにかこうにか、わたしはその日を迎えることができた。

娘が生後100日になったのだ。

 

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びっくりするほど楽にならならなかった。

むしろ生後4か月に突入した娘は、昼間のぐずぐず時間が今までよりも長くなり、わたしからしたら「むしろ悪くなった」と言えるくらいである。

それどころか5か月頃からは夜泣きが始まり、「まとまった時間寝てほしい」なんてのは夢のまた夢になってしまった。

夜も1時間おきに起きるようになってしまった娘を見て、3時間でも続けて寝てくれていたころがどんなに贅沢だったか…と涙を流した。

 

100日過ぎたら…なんて嘘じゃないか!バカ!バカ!

わたしは発狂した。

 

しかし、考えてみれば当然のことである。

赤ちゃんにだって親にだってひとりひとりの個性というものがあり、成長速度も違う。

それなのにその全員が揃いも揃って100日で楽になるわけなんてないのだ。

あくまで、「そのくらいの時期に楽になったと感じる人がいるよー」という程度の話なのに、藁をもつかむ思いでいたわたしはこれを妄信し、過度な期待を寄せてしまっていたのだ。

 

そもそも赤ちゃんのほうだって、「手のかからないお利口さん」を目指して成長しているわけではないのに。

「成長したからこそ手がかかるようになった」ということもあって当然なのである。

 

あの頃のわたしは、「娘がお昼寝できなくなった」というような事実を、ことさらおかしいことように、「なんで!なんでなの!昨日までできてたじゃん!」と嘆いていた。

けれどもそれだって決して不思議なことではないのだ。

赤ちゃんからしてみれば、それまで見えていなかったものが急に見えるようになって、戸惑いや不安を感じてしまったのかもしれない。

今まで感じていなかったことを感じとれるようになって、怖くなってしまったのかもしれない。

それくらい、子どもの成長というのはものすごい早さで進んでいるのだと思う。

 

毎日世話をしていても、体感としては「全く同じ状態は2週間も続かない」という感じで、次から次へと悩みは湧くものの、その代わり知らないうちに解決していたなんてこともあったりで、0歳児の成長というのは特に目まぐるしかったよなあと、振り返って思う。

 

そんなこんなで結局わたしの場合、産後1年間くらいは「楽になった!」と感じる隙もなく、娘に振り回されっぱなしという感じだったけれど、それじゃあ希望もクソもなくつらい思いばかりが続いたのか、というとそうではなくって、驚くべきは、わたし自身も結構なスピードで変化(成長?)していったということだった。

 

0歳育児中、わたしは常に「マジで無理」な状況を抱えていたので、それをいかにして、「なんとかなりそう」まで持っていくかということが課題としてあって、そのためには、捨てなければならないものもあったし、もちろん、人に頼らなければならないこともあった。

 

そんな中でわたしは、「全部うまくやろう」という気持ちを手放して、「本当に必要なことだけに力を注ごう」ということを決めた。

そして、必要なときには自分から、「助けてほしい」と手を伸ばすことにした。

 

当たり前のことかもしれないけれど、もともと完璧主義で人に頼ることが大の苦手だったわたしにとって、これはとても大きな変化であると言えた。

『良い母親』になろうなろうと、肩肘張ってあれもこれもと抱え込んでバリバリこなそうとする一方、それに伴わない現実にペッチャンコに押しつぶされていたわたしは、いい意味で身の程を知ったのだ。

 そして娘が4歳になった今では、身の程を知ったわたしはむしろ娘に面倒を見られたりしている。(オイ)

 

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そんな彼女の成長の早さにやっぱり驚かされつつも、わたしもそれに負けないように、こうして娘と笑顔でいられるように、いつでも絶賛成長中でありたいものだなあと、日々感じているのである。

 >>次回のエピソード:子の悲しみに近づけない日がやって来る。4歳娘の運動会を見て思ったこと

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著者:はなこ
年齢:28歳
子どもの年齢:3歳

2012年生まれの娘を持つ1児の母。娘との日常を描いた はなこのブログ。や はなこの約4コマブログ  を運営し、日々くだらないことばかり書いている。重度の親バカ。 また、自身の育児体験を活かし ママと赤ちゃんの産後MEMO にて産後のママのための情報も発信中。

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